50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【長野、北八ヶ岳】『御射鹿池』と『白駒池』を巡り、天狗岳を見に『天狗の奥庭』へ。『中山』と『にゅう』のピークを踏む。2018年11月4日(日)

《登山難易度 4》

北八ヶ岳、にゅうの山頂からこんにちは。


今回は二年前の秋に訪れて、山登りを再開するきっかけとなった北八ヶ岳の白駒池に行きます。

原田マハの小説「生きるぼくら」に登場する御射鹿池(みしゃがいけ)を見に行きたいと思い調べたら、白駒池からわずかであることが分かり(車で20分程)、じゃあ2つの池を一度に見れるね!ということになりました。

御射鹿池は東山魁夷の「緑響く」のモチーフになった人工の溜め池です。

二年前の秋、長野美術館に東山魁夷の絵を見に行った帰りに、モチーフになったこの池を見たいと思い車を走らせたのですが、長野市から移動してくるのには遠すぎたので、手前の白駒池に立ち寄り、ハイキングコースがあまたあることを知り、その翌週に丸山から高見石に登ったのが、ターボにとっての初ハイキングになりました。

御射鹿池は早朝が一番美しいらしいので、日の出を御射鹿池で迎えようと思います。


ターボに迎えに来てもらい、自宅を3時18分に出発。

毎度お馴染みコンビニ経由、3時45分本庄児玉インターから高速に乗り、佐久北インターを下りたのが4時40分でした。

ここから中央道に抜ける道が佐久穂町まで延びていて、今は無料区間となっています。

前回まで小海町~佐久穂町と下道を通っていましたが、早朝の真っ直ぐな高速を夜景(といっても街灯だけですが)を見ながら、スーイスイです。

なんと素晴らしいのだろう!

私たちの為に(?)いつの間にかこんなにいい道を作ってくれていたなんて!

工事の皆さん、ありがとう!

税金、万歳🙌

八千穂高原インター(ゲートはまだないです)を下りたのが4時57分。

佐久北インターからわずか17分で、こんなところまで来れちゃった!っていう感じです。

快調に飛ばしてきて、最後は道が途中で終わるので、出口まで下りの超急カーブになりますから、皆さんお気をつけください!

蓼科方面に抜けるのはいつのことでしょう。

待ち遠しいです。

そしたら、まだ見ぬ憧れの伊那谷が近くなる(^-^)

高速をおりてからは、クネクネのメルヘン街道です。

辺りは多分紅葉や白樺林が美しいのだと思いますが、まだ暗いのでな~んにも見えません。

途中グレーの雲海の向こうに青く染まる南アルプスらしきものが見えました。

今日の展望への期待が高まります。

対向車はほぼなく、出会えるのは鹿ばかりです。

初めは興奮して、車を停めては写真を撮っていましたが、何度も会えたので最後はもう鹿はいいや!となってしまいました(笑)

宮島や奈良の鹿並みに、ありがたさ(?)が薄れてしまったみたい。

それほど麦草峠を越えてからのメルヘン街道は鹿だらけです。

御射鹿池に着いたのは6時でした。

30台程停められる駐車場があります。

広い歩道が整備されていて、池の横まで歩いてすぐです。

こちらが御射鹿池です。

人工の溜め池なので、右側が堤防のようになっています。

東山魁夷の「緑響く」の一部です。

これは夏の風景ですが、同じ木が立っているのがわかります。

私たちのスマホ写真でも、アップにすると絵のように撮れました。

辺りには本格的なカメラマンがいっぱいです。

皆さん寒さを堪えて、日の出(この日は6時12分)を待っています。

池が切れたのでもう一枚。

今日のメンバーはハガレーナ、ターボ、私の晴れ女隊3人です。

日の出の時刻を過ぎても、池の東側には天狗岳や丸山などの高い山があるため、なかなか朝日が池に射し込みません。

あまり遅くなるとハイキングの出発が遅れるので、今日は行程が長いこともあり、諦めて次の白駒池に向かうことにしました。

私たちはちゃんとしたカメラを持っていないので、朝日が射し込んだら、どうせ緑色のスジが入った写真しか撮れやしないよと、他のカメラマンが待つ取って置きの時間を逃した自分たちに言い訳しながら、6時48分に出発し、麦草峠に車を走らせました。

別荘地帯で沢山の雌鹿の群れを見ました。

単独行動の雄鹿は一度だけ見ましたが、写真は撮れませんでした。

この辺の鹿は人に馴れていますね。

じっとこちらを見つめて、逃げようとしませんでした。

7時16分、白駒池駐車場に到着しました。

駐車場の管理人さんはまだ出勤前でしたが、車のナンバーを書いて500円を木箱に入れるシステムです。

トイレ(一回50円)を済ませ、支度を整えて、7時40分、出発です。

今日は行程が長く、私の計画だと駐車場帰着が4時近くになる予定なので、晴れ女隊だということもありますし、ガシガシ登るつもりです。

入り口の写真も撮らず通り過ぎたら、ハガレーナが写真撮らないの~?と呼び止めて、二人と入り口の標識を撮ってくれました。

「ようこそ、苔の森へ」

そう、ここは北八ヶ岳。

苔ワールドです。

まずはこれからのコースをターボに説明しています。

今日はまずは高見石から白駒池を眺め、その後中山 → 中山峠 → 黒百合ヒュッテ → 天狗の奥庭 → 黒百合ヒュッテ → 中山峠 → にゅう → 白駒池 → 駐車場、と回って来ようと思っています。

高見石までは標高差179Mで、所要は余裕を見て1時間の予定です。

観光客が多く訪れる歩きやすい木道です。

7時46分、駐車場から10分程で白駒池との分岐に着きました。

右に登っていきます。

この辺りで「ハガレーナ、写真は任せた!今日はあんまり写真は撮らないでガンガン登るから!」と伝え、まあまあのハイペースで登って行きました。

すると途中で珍しくハガレーナが遅れ始め、「ちょっと待って~」と。

どうやら風邪気味らしく、朝風邪薬を飲んだので、足が重く上がらないのだそうです。

いつもはタフで運動神経抜群のハガレーナでもそんなことがあるんだ!とビックリ。

それじゃあ袈裟丸山で2号はさぞや大変だったのだろうなと今頃気がつくアホなリーダーです。

少しペースを落として進みます。

大きな倒木も多く、北八ヶ岳にまた来たなーという感じ。

このルートは道がなだらかで、途中からは木道となり、とても歩きやすいです。

8時15分、丸山などとの分岐にやって来ました。

右に行くと二年前に登った丸山からの道、真っ直ぐは渋温泉へ。

私たちは左手に進みます。

8時23分、高見石小屋に到着です。

登山口から43分でした。

なかなかにいいペースです。

小屋の前の庭にホシガラスがいて、ピョンピョン跳ねていました。

小屋の横にリュックを置かせてもらい、スマホだけ持って高見石を登ります。

スマホを石の間に落とすと二度と取れないので、ファスナーの付いたポケットにしまって登ります。

岩のてっぺんから見た白駒池です。

池の回りの紅葉こそ終わってしまいましたが、いつ見てもあなたは美しい!

青空が湖面に映り、青い水面が輝いています。

最高~🎵

ターボのポーズが女神っぽい(笑)

ハガレーナ、イカシテる(笑)

高見石(2249M)からの360度ぐるり絶景はこちら。

左からターンして、、

こちらは丸山かな。

雨池、縞枯山方面。

肉眼だと雨池がよく見えました。

白駒池の先には八千穂高原。

尖った山頂はにゅうかな?

中山だと思われます。

高見石小屋の赤い屋根と、奥に見えるのは奥蓼科温泉方面です。

この絶景を見て、ターボは二年前、「こんなにもすごい景色があるんだ!私は今まで山登りを知らなくて人生半分損してた~(涙)」と叫んだのでした。

ではそろそろ下って、次の目的地に向かいましょう。

こういう岩場は「登りはよいよい、下りは怖い」です。

お尻でズルズルと不恰好に下ります。

岩場を下りると、トイレ(100円)をお借りし、8時55分歩き始めました。

高見石から中山まではコースタイムは1時間30分。

我々の足だと1時間45分と見ています。

ひたすら続く急坂で、ハガレーナも初めの登りよりは体が楽なようですが、いつもよりきつそうにしていました。

なので後で見返したら、3人とも写真を一枚も撮っていませんでした。

45分くらい登ったところで、下りてくるカップルとすれ違ったので、「中山まではまだまだですよね?」とカッコ付で(もうすぐと言っておくれ)という願いを込めて問いましたら、それを察したのか気の毒そうに「あー、まだちょっとありますねぇ。ずっと登りです」と教えてくれました。

女性の方が「ですよね(涙)」という私たちを見て、可哀想に思ったのか「でももう少し行ったら広くなってて見晴らしの良い所に出ますよ」と言ってくれました。

ん?

女性の話を聞いてから10分程行くと平らな所に出ましたが、ここのこと?

大した見晴らしはありませんから違うかな。

とは言えこの辺りから道は平らになりました。

苔のアップ。

これは雪?ですよね?

ここまで霜柱は沢山見ましたが、標高が上がってくると、氷の粒が増えてきました。

初雪が降ったのでしょうか。

標識が片っ方落っこちているので、一瞬ここが黒百合平?と勘違いしますが「←黒百合平」です(笑)

雪がわずかに残る森を抜けると、

最後の坂を登って、

突然目の前に広々とした岩場が現れます。

ここが女性が言っていた見晴らしの良い所か?

展望台の事を言っていたのね。

話を聞いた所からだいぶありましたね(笑)

10時11分、展望台到着です。

おっ、あれは蓼科山ですな。

ぐるり半周、右からターンして、

雲が出ていて、見えそうで見えない(涙)

雲がなければアルプスの山並みが見えたのではと思います。

黄葉したカラマツの森がわずかに見えるケルンの前で記念撮影。

汗がひいて少し寒いです。

10分程岩場で展望を楽しみ、10時20分に歩き出しました。

では中山に向かいましょう。

ここからわずかに平らな道を行くとすぐに着くだろうと思います。

あれ?

意外とすぐには着かないなぁ。

先がなんだか下りっぽくなってきたけど?と思い振り返って

「この後下っちゃうよ~(涙)中山山頂がな~い!」と二人に叫ぶと、「え?ここが山頂じゃないの?ここに山頂標識あるよ」とのこと。

え?そうなの?

私は右手に立っていた山頂標識に気がつかず通りすぎていたのでした。

私が気がつかず通り過ぎた中山山頂(2496M)標識前にて。

10時26分です。

展望台から6分でした。

高見石から1時間31分、展望台で10分程過ごしましたから、標準コースタイムより少し速く歩けました。

高見石から標高差247M登ってきました。

中山からは下りになります。

山頂から15分程、10時43分、にゅうとの分岐を通過します。

しばらく平らな道を行きます。

やがて左側の見晴らしが良い所を通ります。

こちらは稲子岳です。

しらびそ小屋方面です。

もやがかかり、小屋は見えませんでしたが、美しい森が広がっていました。

地図には記載がありませんが、中山峠手前に展望台がありました。

目の前に東天狗が見えます。

右側の平らな尾根の向こうが天狗の奥庭じゃないでしょうか?

中山峠が見えてきました。

10時59分、中山峠に到着です。

分岐から15分程でした。

ここから右手の木道を行くべきでしたが、私が間違えて真っ直ぐ進んでしまい、道が登りになってきたので、なんだかおかしいぞと思い、足を止めて私を追い越す若者グループに、天狗岳への道だと教えてもらいました。

やばい、やばい、行く予定のない天狗岳に向かっていました。

私たちの足では帰れなくなってしまう。

慌てて引き返し、11時5分に再び中山峠を通り、黒百合ヒュッテに向かいます。

5分程のロスタイムでした。

黒百合ヒュッテまでは平らな木道です。

緩やかに下ります。

11時11分、中山峠から5分程で黒百合ヒュッテに到着です。

今日のランチはこちらのヒュッテにて。

ストーブを囲んで、人気だというビーフシチューセットをいただきました。

1500円也。

50分程ゆっくりし、11時59分歩き始めました。

次に目指すのは天狗の奥庭です。

天狗の奥庭までは、黒百合ヒュッテの前から道があり、岩場を登っていきます。

これがなかなかに大変でした。

一つ一つの岩が大きい!

すれ違いも苦労する狭い岩場をよじ登ります。

振り返ると黒百合ヒュッテが見えました。

12時12分、天狗の奥庭の見晴台に着きました。

黒百合ヒュッテから13分で、標高差は45M程でした。

ぐるっと一周回って撮影。

左からターンです。

正面は東天狗と西天狗ですが、今はあいにく雲がかかっています。

天狗の奥庭の右側を通って天狗岳に向かうルートです。

中山、だと思います。

歩いてきた稜線ですね。

スリバチ池です。

色んな方のブログを拝見すると、ここに豊かな水を蓄えているときもあるようですが、、

今は少しだけ水溜まりのような所が見えるのみでした。

稜線が雲に隠れていますが、あの尾根歩きは楽しそうですね。

あちら側に八ヶ岳の赤岳など見えるのでしょうね。

いつか登ってみたいです。

風が吹いてきて少し寒くなってきたので、黒百合ヒュッテに戻ります。

私は下山になると、いきなり婆さんに変貌します。

ストックが杖にしか見えなくなるようです。

股関節など硬いのと、膝を庇って慎重に歩き過ぎるので、どうも動きが婆さんチックになるらしいです。

ターボが私を見て、爆笑していました。

あっという間におりてきました。

展望台から10分程でした。

黒百合ヒュッテの前に座って、コーヒータイムです。

いつものようにターボの大福をいただきました。

30分程のお茶休憩を終え、トイレに行ったりして、午後1時4分に歩き始めました。

午後1時10分、再び中山峠を通過します。

来た道を戻る形で、峠を左に登って行きます。

にゅうと中山の分岐を通過したのは午後1時23分でした。

分岐からは下りになったのですが、ここからが長かったです。

下っても下っても鞍部に着かない(涙)

そんなに下りたくないのに。

尾根っぽくなったと思ったら、この根っこロード。

歩きにくい~(涙)

後から時間を見てみると、鞍部まで26分でした。

そこまで長かったわけではなかったのですが、長い行程でくたびれていたのか、とにかく長く感じました。

午後1時49分、ようやく鞍部を通過します。

分岐から標高差120M下ってきました。

ここからも長かったです。

岩と根っこの張り出した尾根道を登ったり下ったり、、

2時6分、小さなピークのような所を通ったので、中山みたく地味だけどここがにゅうかしら?と思いました。

標識に気がつかなかったけど?と思いながら、そこから下りになったので「やっぱりさっきのピークがにゅうだったんじゃん?」などと話しながら歩いていると、前方に大きな大きな岩の重なりが現れました。

なるほど、これが「にゅう」ですか!

北八ヶ岳は全体的にシラビソやコメツガなどの針葉樹と苔の森ですが、そこから突き出しているピークは必ずと言っていいほどドでかい岩がゴロゴロとした岩場なんですね。

2時28分、リュックを岩場の下にデポして、登り始めました。

2時35分、にゅう山頂に到着です。

この眺めはすごい❗

雲が出てしまいましたが、360度の大パノラマです。

後でネットで調べると、視界が良ければ富士山まで見えるらしいです。

八ヶ岳の主脈から少し外れているので、天狗岳に阻まれる事なく、八ヶ岳の峰々も見渡せる展望スポットとして有名らしいです。

もう少し勉強してから来れば良かったです。

知っていれば初めにこちらに登って、朝早いうちに雲がない展望を楽しみたかったです。

一歩足を踏み外せば奈落の底に転落する、危険な岩場の一番高い所まで登りました。

カラマツの森が美しいです。

角度を変えて白駒池を見ることができました。

ではでは、早くしないと日が暮れてしまいます。

下山しましょう!

ここからひたすら長い下りです。

北八ヶ岳らしい苔の森ではあるのですが、登山道がとても歩きづらく斜めになった岩と浮き石とツルツル滑る根っこのオンパレードなのです。

下るのにどっちを通る?という所ばかりで、「どこを下ればいいの~?」「お好きなように~」「どっちも好きじゃない~!」などと叫びながら、下りました。

森には、私たちオバサンの「イタタタタ!」とか「足がはまった!」とか「滑った~!」とか「げ!最初に出す足間違えた!」「ぎゃ!」「うおっ!」「ぐげっ!」などという声が絶えず響き渡っていました(涙)

若者は何事もないかように我々を追い越して、静かにスマートに下っていくのに、私たちは「よっこらしょ!」「どっこいしょ」「それっ!」などと、大きな声を出さないと歩けないのです(涙)

言うまいと思うのですが、何で出ちゃうんでしょうね、悲しくなります。

自宅に帰りお風呂で見たら足や腕が打ち身、青アザだらけでしたよ。

この道は登りの方がいいのかしら?

とにかく歩きづらく長い下りでした。

だんだん日が暮れてくるし、次の分岐まで40分と地図に書いてあるのに、私たちは何分かかったんだ?と手帳を見ると、ん?38分?あれ?コースタイム通りだったのか。

なんだかとにかく長く感じたんだけどなぁ。

そんなもんだったんですね。

お、分岐が見えてきました。

3時18分、分岐に着きました。

「にゅう、中山」方面が「ニュー中山」となっているので、ホテルでもあるみたいです(笑)

白駒池方面に行きます。

白駒湿原を通り、

グラグラな木道を、「うわっ!揺れる、揺れる」とビビりますながら歩き、

濡れて滑りやすい木道を転ばないように慎重に下りました。

ぬかるんだ場所で靴の裏に土がついているので、余計に滑りやすかったです。

3時50分、白駒池の分岐に着きました。

にゅう山頂から標高差250M下ってきました。

さっきの分岐から32分かかっています。

最後の下りもなだらかでしたが、意外と長かった!

途中から雨も降ってきたので、辺りが暗くもなり、何となく気が重かったです。

白駒池の淵を歩いて白駒荘方面へ向かいます。

高見石からとにゅうから眺めた白駒池です。

夕方で暗くなって、寂しい雰囲気。

御射鹿池っぽく、ズームにして撮ってみたのですが、夕方で曇っているので、色が乏しくあまりきれいに撮れませんでした。

白駒荘が見えてきました。

地図には休業中とありましたが、暖かそうな電気がつき、美しく生まれ変わって営業中でした。

隣には以前はなかった別館(?)まで。

ここで食事も出来るようです。

白駒荘前からの眺めです。

夜にはこの湖面に星空が映るのでしょうか。

右からターンして、

時刻は4時を過ぎているので、駐車場に急ぎましょう。

何人かの観光客とすれ違いました。

こんなに暗くなりかけているのに、懐中電灯も持たずこれから池に向かうのか!?と心配になりましたが、駐車場について分かりました。

まだ駐車場は明るかったのです。

森に一歩入るとあんなに暗いのに、駐車場でこれだけ明るければ、ちょっと池まで行ってみよう、という気持ちになるんだろうなと思いました。

駐車場に帰り着いたのは午後4時16分でした。

8時間36分、北八ヶ岳の森の中にいました。

何とか日の入りまでに帰ってこれて良かったです。

売店や駐車場の管理人さんがちょうど引き上げるタイミングで、結局朝も夕もお店が開いている所を見ることはなく(涙)

トイレをお借りして(自動販売機がない!)、水筒の水を飲みながら帰宅の途につきました。

今回は御射鹿池と白駒池を見るのが一番の目的でしたから、それは達成できてとても良かったです。

晴れ女隊だったので、天狗岳が見える所まで足を伸ばしてみました。

天狗の奥庭の展望台から見えた天狗岳は途中から雲に隠れてしまいましたが、登山者も多く、魅力的な山であることがわかりましたので、この秋に唐沢温泉からの周回コースにチャレンジしてみようと思いました。

にゅうからの眺めは宿題です。

あの下りはもういいかなと思ってしまったので、次あるとすれば、逆回りコースにしようと思います。

お気楽隊としては、チャレンジ登山とお気楽ハイキングを緩急織り混ぜて、今後もみんなで楽しみたいです(^-^)


最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。


全行程 8時間36分

(うち歩行時間 6時間30分)

※参考(標準CTは 5時間25分)

歩数 22000歩

最大標高差 424M(2072M~2496M)

累積標高差 575M

歩行距離 13,6キロ

パーティー 3名(コマクサ探検隊)

【栃木、みどり市】『袈裟丸山』《後編》過去最長距離を歩き、まさかの道迷いの巻2018年10月28日(日)

《登山難易度 6》

前袈裟丸山山頂からこんにちは。


紅葉の袈裟丸山に出掛けた旅の後編です。

避難小屋を10時27分に出発、前袈裟丸山に向かいます。

右手に紅葉の斜面が時々見えるのですが、樹木の間なので、うまく写真を撮れないです(涙)

ダケカンバに囲まれた気持ちの晴れ晴れするような道ですが、笹の中の道が深いので、展望はありそうでないです。

少し下ります。

前方に袈裟丸山が見えてきました。

10時45分、鞍部を通過します。

避難小屋出発から18分です。

次女の歩みは速く、2号が遅れ気味なので、時々2号の到着を待ちながら進みます。

コメツガの登りになると、時々樹林の間に右側を見通せる所がありました。

肉眼だと紅葉がきれいに見えたのですが、写真ではうまく伝わらないですね。

こちらはタケさんが道に迷った奥袈裟丸山から法師岳方面ですね。

地図には「踏み跡程度の道でルートファインディングの技術が要求される」と書いてあります。

私たちが決して足を踏み入れることのない山域です。

弓の手コースから見た前袈裟丸山は山頂直下が緑色でしたので、コメツガばかりの森になり山頂が近い?と期待します。

急坂です。

右側(北)が見渡せる所がありました。

男体山の山頂は今日はずっと雲の中。

すぐお隣の尾根はタケさんのブログによると、小法師尾根と言うらしいです。

庚申山のギザギザ尾根がよくわかるようになってきました。

あの辺も私たちが歩くことは一生ないなぁ。

経験と体力を兼ね備えた上級者しか立つことのできない山塊ですね。

小法師尾根の紅葉をアップにしてみました。

益々急登になってきました。

この辺りで既に7キロ歩いているので、木やロープを頼らないと登れない急坂に苦労しました。

山頂手前で7キロ以上ということは、往復するわけですから、今日は過去最長距離になりそうだなぁと、考えながら登りました。

登山道左側(南)の展望が初めてひらけました。

歩いてきた尾根を見渡すことができました。

2号の到着を待ちます。

かなり遅れて2号がやってきました。

今回は15~20分位歩いて、2号の到着を5分程待ち、合流して歩き出すを繰り返しています。

特に最後の急坂はだいぶ堪えているようでした。

この辺りで下山してきた方に「山頂まであと15分位だから頑張って!」と言われていました。

林相が変わって来ました。

左側の展望がひらけ始めます。

この辺りから山頂直下まで左右(特に左手)の展望が良く、何度も立ち止まって写真を撮りました。

この写真に見えるのは、巨大な赤城山のどこまでも続く裾野です。

この稜線は景色が広がって気持ちが良いのですが、笹が張りだし道が狭いので、ゆっくり休む場所はありません。

すれ違いも笹の中に片足突っ込まないとできないので、注意が必要でした。

左側の展望です。

アップにしてみましたが、紅葉がうまく写真に撮れないですね。

肉眼だととてもキレイでした。

山頂が見えてきました。

11時43分、前袈裟丸山山頂(1878M)に到着です。

登山口から標高差678M、避難小屋からは標高差250M登ってきました。

登山口からだと4時間57分、避難小屋からだと1時間16分かかっています。

小丸山からだと避難小屋で17分休憩したので、それを除いても1時間30分かかってしまいました。

避難小屋で会ったあのソロハイカーさんの言葉を信じて登ってきましたが、ちょっと行程が長すぎましたかね。

2号は風邪気味なこともあって、もうヘロヘロです。

座ってペットボトルの蓋を開けることができませんでした。

私は意外にもあまり疲れておらず、このところ頻繁に山歩きをしている効果が出てきたんだなと思いました。

2号に言わせると、どうも私の歩くスピードが速くなっているみたいです。

「だんだんお気楽隊じゃなくなってるよ~!」と2号に言われました。

そうなのか!?

私たちお気楽隊は自己評価が低いので、いつも自分は素人で体力がない、だから決して無理はしない、と思っているのですが、そのレベルが少~しずつ上がっていて、たまにしか参加しないメンバーとの差が少し出てきてしまったのかなと感じました。

そんなことを考えながらランチしました。

山頂は意外にも展望がなく、目の前のコメツガの森を見ながらお昼休みです。

木立から少しだけ見えた景色はこちら。

こちらは八反張(通行止め)を経てか、郡界尾根登山口から向かうことのできる後袈裟丸山(1908M)です。

通行止めの看板がありました。

次女は苔の観察に夢中です。

この子はコケ女だったのか?

最後に記念撮影をして、12時35分、下山開始しました。

展望のよい笹尾根を下り、

コメツガの森に入ると急坂に。

登りでも眺めた北側の展望。

小法師岳が良く見えます。

正面は小丸山ですよね、多分。

ドンドン下り、

1時34分、再び避難小屋のある鞍部を通過します。

山頂から約1時間かかりました。

午前中に会ったあのハイカーは30分と言ってましたよね。

どんだけじゃ!

この避難小屋辺りで私のデバイスはまたもバッテリー切れとなり、データはここまでしか記録できませんでした。

緑のマークがスタートした登山口、赤いマークがバッテリー切れとなった避難小屋です。

まだまだ先は長いです。

小丸山への登りです。

1時55分、小丸山まで帰って来ました。

避難小屋から約20分でした。

2号を待ちながら、午後の展望を。

右からターンです。

2号と合流し、2時ちょうどに出発します。

落葉したアカヤシオの小道を数回登ったり下ったりします。

来年はもう少し早く来よう!

きっとここは真っ赤なトンネルになるはずです。

午後の光に照らされたカラマツ林。

賽の河原を通過し、3時5分、展望台まで戻ってききました。

小丸山から約1時間でした。

西日に照らされ更に秋らしく輝くススキの小道。

さっきまでいた前袈裟丸山を振り返ります。

カラマツ林からアカヤシオのトンネルを通り、

3時12分、ツツジ平を通過します。

再びの弓の手コース尾根。

やはりここが一番キレイだ。

正面に、歩いてきた前袈裟丸山と小丸山も見えて、達成感半端ないです。

日が傾いているので、ほとんどの写真に緑色の光のスジが入り、あまりキレイな写真がありませんでした。

振り返ると、2号がようやく尾根に出てきました。

2号との距離感はこのくらいです。

私のスマホはここでバッテリー切れとなり、ここからは2号がiPhone8で撮ってくれた写真です。

iPhoneの方が明るく撮れますね。

谷に向かう尾根に一つまるでスポットライトを当てたように金色に輝く木が立っていて、とても不思議な景色でした。

今日歩いた尾根をぐるっと見渡せます。

西日の当たった紅葉もキレイです。

岩場で一緒に展望を楽しみ、3時35分、下山開始です。

ここから登山口まで30分程の予定です。

下山は4時頃になるはず。

日の入りが近いので先を急ぎましょう。

下山開始して振り返ると、2号がついてきているかと思いきや、岩場にいた男性と何か話しています。

後で聞いたところによると、「結局ここからの展望が一番キレイなんですよね」「そうですよね。袈裟丸山まで大変な思いで歩いてきたのに、結局ここが一番キレイっていうのも何だかねぇ」などと会話していたらしいです。

私は心の中で「お姉さん、ただでさえ歩くの遅いんだから早く歩き出せばいいのに。くっちゃべってる場合じゃないよ、日の入りが近いんだからさ」と思いながら、先を行く次女を追いました。

この時一言「お姉さん、急ごう!」と声を掛けていれば何か違ったのだろうかと、後で思いました。

ここから30分の行程ですし、朝も歩いた道ですし、分岐もありませんから、後から5~10分遅れで歩いて来るだろうと思い、トイレに早く行きたい気持ちもあって、ドンドン下って行ったのです。

時々立ち止まって、次女にあそこの写真撮って、こっちの紅葉も撮ってと指示しながら下り、折場登山口の駐車場に着いたのは4時5分でした。

駐車場でリュックを下ろし、登山靴を脱ぎ、手袋や帽子を外し、薄着になって、東屋に座り2号の下山を待っていました。

次女にお姉さんが下って来たら、その様子を写真に撮ってあげてと頼み、2号の姿を待ちました。

今日一日、15~20分歩いては、離れてしまった2号を待つを繰り返しましたが、大体3~5分で合流できていたので、30分一気に下って来ましたから、まあ遅れても5~10分かなと思っていました。

しかし、5分たっても、10分たっても、2号の姿が現れません。

だんだんこれは何かおかしいと思い始め、13分たった時点で遅すぎる!と思い立ち上がりました。

そうは言っても少し登れば、ゆっくり下りてくるか、足でも痛めて座っている2号に会えると思い、迎えに行こうと空身で登山道を戻り始めました。

しかし、少し登っても全く2号が現れません。

これはおかしい。

何か変だ。

私は「お姉さ~ん!お姉さ~ん」と叫びながら、もはや駆け足で坂を登って行きました。

行けども行けども2号の姿はなく、私は狐につままれたようです。

なぜ分岐もない、こんな分かりやすい尾根道で、義姉の姿が消えるのか?

神隠しにでもあったとしか思えません。

私の中で、最後に振り返って見た2号の姿が目に浮かびます。

あの男性。

あの男性はなぜ義姉に話しかけたのだろう?

もしかして私たちが先に行ったのを見て、何か悪いことを企んで義姉に話しかけたのではないか?

もしかしてあの後、義姉を崖から突き落としたり、首を絞めたりしたのではないか?

そんなことを想像し始めたら、そうとしか思えなくなり、標高差150Mの坂道をマッハのスピード(自分なり)で駆け上がりました。

尾根道には私のはぁはぁいう息づかいだけが響いています。

とにかくあの岩場まで戻らなければ!

この時も2号が道迷いをしているとは微塵も考えませんでした。

だって、道に迷うような所は無いのですよ。

尾根から登山口まで分かりやすい一本道なのですから。

辺りは少しずつ暗くなり、熊の活動時間になってきました。

東側の笹の森から熊が出てくるのではという恐怖心もあり、何度も大声で「お姉さ~ん!」と叫びながら、あの展望の尾根まで急ぎました。

義姉を最後に見た岩場につきましたが、義姉の姿はありません。

崖の下に落ちているのではないか、辺りの笹の中に横たわっているのではないか、青いリュックが落ちていないかと、辺りを探しましたが、人っこ一人いない静かな尾根でススキが揺れているだけです。

振り返ると赤城山方面に日が沈み始めていました。

この時が一番怖かった。

時計を見ると、時刻は4時38分です。

2~3分探していましたから、朝は30分かけて登った坂道を17~18分で駆け上がったことになります。

後で火事場のバカ力とはすごいもんだと思いました。

が、今はそんなこと考える余裕もなく、早く下らなければ、私も二次遭難してしまうという焦りが現れました。

体は走ってきたので寒くありませんが、手がかじかんできて、それも不安な気持ちにさせます。

スマホも持たず、ライトもなく、これで日が暮れたら、分かりやすい尾根道と言えども、ちゃんと下れるか心配です。

最後に姿を見た岩場まで戻ったのに、義姉に会えなかったということは、もしかして登山口の階段が2つあったから、水場の向こう側にでももう一つ最後の階段があって、2号はそこから下りて、私と入れ違いになったのではないか?

今頃下山してきた2号に次女が「おねぇちゃん遅いから、お母さんが迎えに行ったんだよ」と話しているのではないか?

もしかしたら次女が「お姉さん、下りてきたよ」と私を迎えに登って来ているのではないか?

とはいえ、もしも登山口まで下った時、そこに2号の姿がなかったら!?

そしたらまずは夫(2号の弟)に連絡して、それから警察に連絡しなければ!

携帯は圏外だったから、圏内になる所まで車を移動しなければいけないし、そしたら更に暗くなるし、急がなければ!

果たして日が暮れてから捜索してくれるのだろうか?

朝2号はビバークは嫌だといっていたけど、彼女はビバーク用のシートなど持っていません。

早くしなければ!

そんなことを考えながら、急いで下りました。

いつもなら右膝を痛めないように慎重に下る下り道ですが、この時はそんなことを考える余裕はなく、運動靴で駆け下りました。

すると、下の方から「お~い!」という声が聞こえてきました。

あ、やっぱりお姉さんは下山してたんだ、次女が迎えに登って来てるんだな、と思いました。

すると今度は「みほちゃ~ん!」という義姉の叫び声が。

あれ?次女ではなく、お姉さんが戻ってきたんだ!と思い、「お姉さ~ん!」と叫ぶと、「みほちゃ~ん!」と返ってきます。

少し下ると尾根道の真ん中にポツンと2号の姿が。

「良かった~!」とホッとするのと同時に私の頭は疑問符だらけになります。

なぜなら尾根に立つ義姉は、なぜかリュックを背負っているのです。

あれ?

下山してから私を迎えに戻ってきたのではないの?

不思議に思い、「お姉さん、どこにいたの?」と聞くと、「今まで道に迷って遭難しかけてたんだよ~(涙)」と。


えええええええええええええええええ~!

ウッソ~ー!

なんで?!なんで!?どこにそんな道に迷うような所があるのよ!?

一本道じゃん!

と言うと、「いやいや、分かりにくい所があったんだよ。それで右の方に行っちゃって、途中でやけに道が荒れてるなと思ってGPSで調べたら全然違う方に下ってたから、とりあえず道に迷った初めの所に戻ろうと思って、今戻ってきたところなの。黒いホースがあったから、あ、ここ通った所だ!ってわかったんだ」と言っています。

、、、、信じられない。

いや、そんな道に迷うような所じゃないよ。

なぜそんなことになるのだろう。

私には全く理解ができないです。

後に車の中で義姉に色々様子を聞いたことから想像するに、多分2号は足元だけ見て下ったのだと思います。

確かに少しだけ木の右を通るか左を通るか迷う箇所がありましたが、顔をあげて前を見ればちゃんと道が続いているのが明らかに分かりますから、普通は迷いません。

足元だけ見て進んで、そのまま何となく下ってしまい、いつの間にか尾根から外れていたのです。

早め(かどうかわかりませんが)に気がついて、日が完全に暮れる前に尾根まで戻って来れたので、事なきを得ましたが、もしも暗くなっていたら、尾根を見つけることもできず、そのままビバークする羽目になったことでしょう。

道迷いに気がついてから、2号も私たちの名前を呼んでいたらしいのですが、尾根を駆け上がっていた私の耳に届くことはありませんでした。

私が呼んだ声も聞こえなかったそうです。

人の声というのは、こんなにも届かないものなのかと驚きました。

2号のソフトバンクだけは電波が立っていたようですが、次女のドコモは圏外で、私のスマホはそもそも電池切れですから、通信手段もありませんでした。

2号は「今後は絶対一番後ろは歩かない!」と言っていました。

私はとりあえず笛を買ってくれと頼みました。

笛の音ならきっと届いたと思います。

今回の2号の遭難一歩手前事件は、リーダーである私のミスです。

下り道の賽の河原で2号が追い付くのを待っていたとき、「さっき道に迷いそうになったよ。道が二手に分かれていて、どっちに行くのかわからなかったの。」と言っていたのですが、次女も私もそんな所あったか?と思ったのですから、2号が普通なら迷わない所も迷うかもしれないということに気がつくべきでした。

尾根の真ん中辺りで待っていれば良かったです。

あるいは、2号も私たちとそんなに離れなければ、私たちの姿を探しながら進むでしょうから、前を見ていたでしょう。

私たちが置いてきぼりにしたので、下山する最後の一人でもありましたし(あの岩場の男性には追い抜かれていた)、完全な一人歩きとなってしまいましたから、余計に下ばかり見て歩くことになったんだろうと、後で思いました。

なので、私が姿の見える範囲にいなければいけなかったのです。

まさか、まさか、あの道で道迷いをするなどと、私の想像を超えていました。

「いやはや素人の判断力のなさ、恐るべし」と言うと、2号は「そうだよ!毎週の様に山に行ってるみほちゃんとは違うんだから!」とえばっていて、置いていったのが悪いんだぞ!とカッコ付で言われたような気がしました。

他の方のブログを読んだり、友人の話を聞いたりしても、崖から転げ落ちたりするのは、何てことはない場所で、なぜこんな所で?と思うような場所で起こるのだと、知識としては持っていたのですが、、。

まさか、まさか。

今まで2号が参加するときは、大体ハガレーナが最後尾を歩いてくれていて、ゆっくり歩く2号のフォローをしてくれていたのです。

山では何が起きてもおかしくないのだと思い知りました。

今後は何が起きても対処できるように、メンバーが見える範囲で行動するようにしたいと思います。

そして、参加率の高い晴れ女隊と他のメンバーで体力の差がついてきていることを良く考えて、参加メンバーによってルートを検討しなくてはいけないとも痛感しました。

今回は歩行距離17キロにもなり、累積標高差は900Mを越え、歩数は24000歩、歩行時間は8時間近く(次女と私が最初に下山した時間まで)にもなりました。

2号は風邪気味だったのに、あまりに過酷だったので、最後は疲れすぎて判断力が低下したのもあるのかなとも思います。

私も17キロ歩いた後に標高差150Mを駆け足で往復するというあり得ないチャレンジ?をしたので、帰りの車の中ではお昼のときの2号と同じように、ペットボトルの蓋を開けることができず、月曜日の仕事はほぼ死んでいました(涙)

尾根道で2号に再会した時、道に迷っていた事実を知って言葉を失った私ですが、「私(心配で)、岩場まで走って登って来たんだよ~(涙)」と言うと、2号は「アドレナリン出てたからじゃ~ん?火事場のバカちからっていうやつ?」と少し笑っていて、「笑い事じゃねえよ!どんだけ大変だったと思ってるの!」と思いましたよ。

まぁ、2号も相当怖かったと思いますし、心細かったことでしょうから、一人にしてごめんよとも(後で)思いました。

2号を連れて下山したのが4時55分頃。

次女が心配しているかと思い、駐車場に一人心配そうに立っている次女を想像していましたが、駐車場に次女の姿がありません。

一瞬今度は次女が遭難か!?と思いましたが、薄暗くなった駐車場に一台だけとなった車の中を覗くと、鍵をかけて後ろの座席で爆睡していました。

何度か窓をコンコンしないと起きなかったです。

まぁ、待ちくたびれたんだろうということで。

帰路についたのは、日もすっかり暮れた5時5分でした。

いやはや、色々に大変な一日でした。

ターボやハガレーナに今まで沢山助けてもらっていたのだと痛感しました。

一人で素人(自分も充分素人なのですが)二人を連れて歩くのは荷が重かったです。

リーダー失格ですな(涙)

反省、、\(_ _)


、、、その後、このブログを読んだ友人に「みほは自分が素人じゃないことを自覚すべきだね」と言われました。

一般登山者の中では素人ですが、世の一般人(素人)とは違うんだと理解し、自覚しなくてはいけないようです。

う~ん、難しい~(涙)


折場登山口0650~(30分)~弓の手尾根0720~(29分)~ツツジ平0749~(16分)~展望台0805(10分)~(2分)~賽の河原0817~(10分)~避難小屋0827~(9分)~賽の河原0836~(30分)~小ピーク0906~(40分)~小丸山0946(10分)~(14分)~避難小屋1010(17分)~(18分)~鞍部1045~(58分)~前袈裟丸山山頂1143(52分)~(44分)~鞍部1319~(15分)~避難小屋1334~(21分)~小丸山1355(5分)~(36分)~小ピーク1436~(29分)~展望台1505~(7分)~ツツジ平1512~(23分)~弓の手尾根の岩場1535~(30分)~折場登山口1605

全行程 9時間15分

(うち歩行時間 7時間46分)

※参考(標準CT 6時間10分)

パーティー 3名(2号、次女、私)


最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

【栃木、みどり市】紅葉の『袈裟丸山』へ。最後は遭難しかけのアクシデントでくったくた(涙)《前編》2018年10月28日(日)

《登山難易度 6》

袈裟丸山からこんにちは。


今回は春に訪れてアカヤシオに感動した袈裟丸山に紅葉を見に出掛けました。

コマクサのメンバーもメイちゃんのメンバーも今回は参加できないということで、娘(次女)と法事で帰省していた義姉(2号と先日命名)を誘って行きました。

2号は少し風邪気味でしたが、栄養ドリンクと風邪薬を飲んでも参加すると言っています。

久しぶりに家族だけの山歩きです。

自宅を4時過ぎに出て、折場登山口に着いたのは6時25分でした。

駐車場には先客がわずか。

紅葉の盛りで混んでいるかと思いましたが、予定より30分程早くついたからでしょうか?

それとも紅葉、終わっちゃった?と少し不安になります。

三本槍岳で登山靴が壊れた2号は新調したおニューの登山靴でご機嫌です。

近くのヒマラヤが閉店改装セールで全品2割引でしたので、次女も購入しました。

次女とは昨年夏の雨の浅間隠山以来の山歩きになります。

折場登山口(標高1200M)です。

6時50分、歩き始めました。

尾根に向け、標高差150Mを登ります。

辺りのダケカンバは既に葉を落としていましたが、もみじが真っ赤に色づいていました。

きれいですねぇ。

朝日を横から受けて少しずつ輝き始めています。

尾根の中間辺りのもみじの色が一番鮮やかでした。

少し遅れて2号が登ってきます。

登山道の端に黒いホース(中身は何でしょう?)が敷かれています。

次女はどんどん先に行きます。

展望の尾根が近くなってきました。

展望の岩場に着いたのは7時40分でした。

登山口から30分登ってきました。

右からターンします。

紅葉がキレイです。

正面は目指す袈裟丸山です。

左手に見えるのは赤城山です。

前袈裟丸山に朝日が当たり始めています。

今日のメンバー、2号と次女と私です。

アップにしてみました。

水が吹き出している斜面です。

可愛い紅葉です。

この景色を見てみたかったのです。

少し登ってきました。

角度を変えて美しい斜面を眺めます。

ダケカンバは葉を落とし白い幹が見えるだけですが、その白いキャンバスに絵の具をポンポンと置いたような楽しいリズムの紅葉です。

更に登っていきます。

振り返って見ます。

キレイだなぁ。

森に入って行きます。

7時49分、ツツジ平を通過します。

尾根から20分ほどでした。

右手にカラマツ、左手にはアカヤシオが点在する広い尾根道を行きます。

ススキが秋らしさを演出してくれています。

袈裟丸山から奥に連なる峰々も見えてきました。

春にお昼を食べた小丸山の可愛いとんがり帽子も見えます。

展望台が見えてきました。

8時5分、展望台に到着です。

登山口から1時間15分でした。

登って、展望を楽しみましょう。

右からターンして、、

袈裟丸山が大きくなってきました。

枝のむこうに見えるのは赤城山です。

こう見るとすぐお隣の山なんだなぁと思います。

2号も登ってきました。

金色に輝くカラマツと次女のツーショット。

グラグラする垂直階段をゆっくり慎重に下ります。

この階段は下りる時の方が怖い。

展望台からはほんの数分で賽の河原に着きます。

今回は塔ノ沢登山口方面へ少し下った所にある避難小屋とトイレを確認しに立ち寄ろうと思っています。

冷えるのでなんとな~くトイレに行きたいような気もしますし、どんな所か今後の参考に見ておきたいのです。

森の中に入り、下って行きます。

前方に何か建物が見えてきました。

ん?あれがトイレ?

だいぶ朽ち果ててる感がありますが、大丈夫なのか?

ひえ~(涙)

傾いてる~!

私がドアノブに触った時は開かなかったので鍵がかかっているのかと思いましたが、次女が立て付けが悪いからじゃない?と言いながらグイッと引っ張ったらドアが開きました。

中を覗いた次女によると、傾いた小屋の中で、和式便器が穴から外れ垂直に立っていたらしいです。

とてもこのトイレを使ってみる勇気はないです。

入ったとたん、便器と共に斜面を転がり落ち、ウ○チなどを頭からかぶるはめになるのは遠慮したい。

という事で、皆さん、袈裟丸山の地図に書いてあるここのトイレマークは抹消願います。

ピーゴロでここを目指してきて、この状況を目にした時のことを想像すると、怖い、怖すぎますよ。

避難小屋の方は比較的新しく、ちゃんと立っていました。

行程は賽の河原から10分程です。

ではホラー感漂うトイレを確認しただけの無駄足となりましたが、気を取り直して元の道に戻ります。

ここの道は落ち葉がいっぱいでした。

賽の河原へ登り返します。

空が晴れてきたかな?

8時36分、再びの賽の河原。

絶妙なバランス!

二つ目の賽の河原を通ります。

次女が小さな石を乗せようとしているので、「あんたそんなことしてもしも崩したら、ばあばあが化けてでるよ!」と脅したら、「ばあばあが化けて出たら、別の意味で怖い。また叱られそうだ。」と言っていました。

なかなか厳しいばあばでしたから(笑)

登山道がアカヤシオに覆い尽くされるようになってきました。

もう葉を落としていましたが、これが赤く色づいている頃に訪れたら、真っ赤な世界になるんでしょうね。

右側に広がるカラマツ林も美しいです。

カラマツは他の広葉樹が落葉した後に黄色くなるので、今回は他の木が裸木になっている分、カラマツの黄葉を見ることができました。

すごくキレイな林だったので、三人で写真を撮りました。

日が高くなってきたのと、岩場の急坂なので、暑くなり一枚脱皮しました。

ここは春に一番アカヤシオがキレイだった斜面です。

あぁ、もう少し早く、ここが真っ赤に染まる頃に来れば良かったと思いました。

なだらかな小ピークを越えて少し下ります。

岩場のある小ピークに向け、登り返し、

再び下ります。

正面に見えるのは袈裟丸山です。

平らな鞍部を通り、

小丸山へ向け、最後の登りに取りつきます。

3つ目のミニ賽の河原です。

平らな尾根道を歩き、

岩場登りも若干あり、

春にはアカヤシオの美しさに圧倒された広めの尾根道を登ります。

真ん中に掘れた本線(正式な登山道)がありますが、少しぬかるんでいたり、岩があったりするので、横に歩きやすい道ができています。

小丸山山頂が見えてきました。

9時46分、小丸山山頂(1676M)に到着しました。

登山口から標高差476M登って来たことになります。

登山口からほぼ3時間、賽の河原から1時間10分でした。

早速春にはウォーリーが立って景色を眺めていた岩の上へ。

小丸山山頂からの展望です。

右からターンして、、

山頂を雲に隠しているのは、男体山。

遠くに見える白くガレた山は日光白根山。

前袈裟丸山から後袈裟丸山。

アップにしてみました。

袈裟丸山から皇海山に続く稜線です。

皇海山の手前にはギザギザした稜線の庚申山も見えます。

レッドシュガーさんなどのブログに登場する怖~い山ですね。

となりの尾根を見ると、平らな笹の山頂部に黄色いカラマツが沢山あって、遠目に見るとすごく素敵です。

なんという山なのか調べたら、小法師岳みたいでした。

地図に登山道は載っていませんので、一般ハイカーは登れないのでしょうか?

春に来たときには風が強かったこともあり、ここでランチにして引き返したのですが、今日は穏やかな日で、まだ時間も早く体力的にも余裕があるので、とりあえず次の鞍部にある避難小屋を見学に行きます。

トイレが無事だったら、トイレにも寄りたいと思っています。

前袈裟丸山と後袈裟丸山を正面に見ながら下って行きました。

少し平らな所に出ましたので、ここが避難小屋の場所かなと思いましたが、もう一度登り返しがありました。

おっ、何か建物が見えてきたぞ!

10時10分、広い鞍部に離れてポツン、ポツンと立つ避難小屋とトイレがある鞍部に到着です。

小丸山から15分でした。

標高差55M程下って来ました。

辺りにはシラカバやダケカンバの木立があり、展望はありません。

ここがタケさん(徒然なる登山放浪記のブロガーさん)が八反張を越えて奥袈裟丸山、法師岳方面に行き遭難しかけた時のブログに登場するキャンプ場なのか~と、現場検証?できて嬉しいです(^-^)

タケさんは帰りは郡界尾根を下られたのでここを利用したのは初日のまだ体力に余裕がある時でしたね。

次女の背丈(164センチ)よりも天井の低い避難小屋です。

扉を開けると中は生暖かいもわっとした空気が漂っていました。

中に2号が入り、外から次女がイタズラで鍵を閉めたら、中から開けて出てこれたらしいです。

私がタケさんのブログの話をして、奥袈裟丸山の辺りでタケさんが道に迷いビバークした話をすると、「そんなことになるのは嫌だね~(涙)ビバークなんてしたくない!」と2号が言っていました。

、、、これは虫の知らせってやつだったのでしょうか?

この後2号があわやビバークの憂き目にあうことになろうとは、誰も想像だにしなかったのでした。

こちらは結構ツギハギだらけですが、ワイヤーで飛ばないように固定されたトイレです。

利用させて頂きました。

トイレットペーパーは持参です。

手を洗いたいけど水道などもちろんありません。

水場はここから5分程下った所にあると地図に書いてありますが、タケさんのブログによると、枯れていたそうな。

なので水筒のお湯で手を洗いました。

ここで立ったままパンを一つ食べ、これから引き返すか、それとも前袈裟丸山まで行くか迷っていました。

この鞍部は展望がないので、少しでも山頂方面に登って、私たちが歩いてきた尾根を眺められる所があるようなら、そこまで行って引き返してもいいなと思っていました。

すると、ソロの男性ハイカーが下って来られたので、この先展望ありますか?と聞くと、「ないね。山頂まで行けばあるけど」とのこと。

山頂まで行くか、ここで引き返すか迷っていることを伝えると、「絶対山頂行った方がいいよ。ここで引き返したら時間余っちゃうよ。自分は下りでここまで30分だったよ。小丸山から山頂まで一時間だからちょっとだよ。」とのこと。

じゃあ前袈裟丸山の山頂に行ってみるか!となりました。


さて、前編としてここいらで投稿しますね。

後半は山頂までの意外に大変な行程と、下りで2号が遭難しかけた話になります。

今回は17キロ以上歩くことになりした。

今までで一番大変な思いをすることになるとは、このときは三人とも知るよしもありませんでした。


続きは後編にて。