

《ブティック》池井戸潤著(ダイヤモンド社)
◎帯、、、
暗夜を照らす、星になれ。
◎あらすじ、、、(Googleくんに聞いてみました🤣)


⭐感想⭐、、、
分厚かったのと、題名が不安だったので購入に至らずAudibleで聞きました。
ブティックが立ち並ぶ商店街を復活させる話かと思いきや、自動車部品会社などの中小企業を買収するM&A のお話でした。
M&Aといえば頭のいい人たちのマネーゲームなのだと思っていましたが、こんなにも企業に寄り添い再生を手助けするお仕事なのですね。
勧善懲悪で知られる池井戸潤さん。
今回の善は顧客第一のブティック(小規模会社)で、悪は利益最優先の巨大銀行です。
銀行バンカーが極めて悪辣に描かれていて、大手銀行にお勤めの方は「いやいやいや」と思っているか、それとも「やられた」と思うのか、興味ありますね(笑)
また社員が一番大事と言いつつ、古い体質やしがらみから逃れられない経営者の迷走ぶりが印象的でした。
立野マシナリーの立野社長、、、生き残れたのかなぁと心配になります。
立野の社員が社長室に乗り込んだら、違った展開になっていたのではないかなぁ、、。
社員はそんなこと考えてないか。
はぁ、、社員はただの駒で、雇用主に生殺与奪権を握られているんだなぁと悲しくなりました🤣
総会での光島社長のスピーチにはじんときました。
本来、株主とはかくあるべきなんだろうなと思います。
会社は社員のものではなく株主のものですが、
ただ会社は社員ひとりひとりの集合体であり、株主のマネーゲームが社員とその家族の人生を左右するのだと自認している株主がどれだけいるのだろうと思いました。
📖📖📖📖📖📖📖📖📖📖📖📖

《幽民奇聞》恒川光太郎著(角川書店)
◎帯、、、
ええ、ようく知っておりますよ、狒々
河童も、天狗も
若き民俗学者が妖の者たちの伝説を捜す旅に出る。
謎と数奇な因縁、目くるめく虚と実。
奇想の異才が描く、ある一族の物語ーー
◎裏帯、、、
あなたを、見つけたよ、母さん。
文明開化で姿を消した鬼とも妖怪ともいわれる超常の集団「キ」。
民俗学者の鶯谷玄也は、各地に伝わるキの痕跡を追ううち、不可思議な物語と数奇な因縁を知ることとなる。
鬼婆図探訪ーー幕末の戦乱で全てを失った少年は、未来視の老女と出会う
夢狒々考ーー人語を話す大猿が書いた幻の書「狒々日記」をめぐる回想と証言
最後のキーーとあるキが激動の半生を語る。争乱と復讐の果てに残ったものは
⭐感想⭐、、、
『夜市』に続き、恒川光太郎さん二作目です。
2026年1月刊行の新刊として、長らく積んでいましたが、『夜市』ですっかり著者の虜となり、恒川さんの本を積んでた~!!!と気づいてすぐに読み始めました。
『夜市』でも感じた、独特の怖さと懐かしさが同居する感覚は何なのでしょう。
とにかく読んでいて心地よいのです。
民俗学者が「キ」とは何かを追う話も面白かったし、「狒々」の切ない物語も楽しめました。
滝次郎と鬼婆の話もいい!!
「片目の視力を失い、全身に打撲がある。金はない。何もない。命以外に何も持ってはいない」
絶望的な状況なのに、この力強い表現はなんなんだ!
もう、大好きです🤣
『イクサガミ』と同じ時代背景で京八流も登場して「おっ!」となり、熊皮を着た富山の薬売りの描写で『どら蔵』を思い出しました。
最近読書で得た知識が繋がってムフフとなります(笑)
あと、「秩父」は重要な舞台となっていたし、「寄居」もちょっとだけですが登場して、「おおぉ!」となりました。
今後、道端の道祖神やお地蔵さまに「キ文字」が書いてないか見ちゃうと思います(笑)
大学で民俗学を勉強してみたかったなぁ、と今さらながら人生をやり直したくなるほど、民俗学の魅力に溢れた作品でした。
素晴らしかったです!
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《ハザードランプ》芦沢央著(小学館)
◎帯、、、
どこで間違えたのか。
その岐路で何ができたのか。
心がざわつく6つの衝撃。
珠玉の短編集。
◎裏帯、、、
信頼する友人が紹介してくれた、一石三鳥のアルバイト。
長年連れ添った妻と無意識に積み重ねてきた日常。
義理の息子のために作った、特別なレシピの卵焼き。
些細な違和感に気づくと
見えていた景色が姿を変える。
⭐感想⭐、、、
どこで間違えたのか?
幸せだと思っていた日常のほんのわずかな違和感から、同居人の別の顔が見えてきて、、というお話です。
言葉に表すことが難しい、なんとも言えない嫌な感じで終わる短編としてGOATに初出されたものをまとめた作品でした。
読んでいると少し落ち込むのですが、最後の書き下ろし『お守り』は、著者の「嫌な気持ちにさせてごめんね~」という詫び状のようでした。
心の冷えた読者をあたたかい気持ちにさせる処方箋ですね。
もちろん『お守り』が一番好きでしたが、他の嫌な話の中では『ハザードランプ』と『念のため』が好きです。
こういう男(人)っているわ~と強く共感しました。
妻がため息と共に放つ「優しさね」の一言がいい!
その何気ない一言で、一気に見え方が反転する辺り、芦沢さんうまっ!となります。
芦沢さんは直木賞候補になった『嘘と隣人』から二冊目ですが、この作品は誰でも経験したことがあるようなより日常の違和感なので、多くの人が共感するのではと思いました。
まぁ、あまり突き詰めたくない、できれば知りたくないような話ではありますが💦💦
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来年初めに発表される『本屋大賞』のノミネート作になるやも知れぬ新刊を三作品読めました。
この中では、私は『幽民奇聞』が一番オススメです。
でも、私がいいと思っただけで、他の方の評価はわからないなと思っていたら、なんと『第17回山田風太郎賞』にノミネートされました!!
なので、更に自信を持ってオススメします(笑)
いつもブログを応援していただき、ありがとうございます。







