50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【埼玉、寄居町】用土地区の水田に導かれる水の道を探してきました。2020年6月7日(日)午後

寄居町用土地区にある、比例円筒分水堰から、こんにちは。


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


今日は朝の散歩だけで、どこにも出掛けない予定でいましたが、ヤマッパーのあつぼうさんがヤマップに「比例円筒分水堰」をアップされたのを見て、午後にハガレーナと見に行くことにしました。

これから訪れる三ヶ所はいずれもあつぼうさんに教えていただいた場所です。

あつぼうさんはこのコロナ禍の休暇中に円良田湖から谷津池を経て用土に流れる農業用水のことを調べておられたのですが、水田用の水の道をついに発見されたようなのです。

ヤマップの記事を見てメールで連絡し、①比例円筒分水堰②取水棟③トンネルの場所をご教授いただきました。

ちなみに円筒分水とはなんぞや?

ウキペディアで調べてみました。

なるほど、どこかから流れてきた水が円筒の出口から一気に吹き出し、それが回りに流れる際に、各地区に向け分配される仕組みになっているのですね。

この形状、見たことがない構造物ですし、水が吹き出す様子を見てみたくなりますよね。

あつぼうさんに教えていただいた場所は、なんといつもひまの散歩しているホンダの独身寮の裏手で、先日ウォーリーと藪こぎした際に通った牛小屋の側にあることが分かりました。

そんな施設があんなところにあったんだ!とびっくり👀

車で向かうと、車道からもブワッと吹き出す水の山を見ることができました。

ホンダ独身寮の下の道に車を停め、早く見たくて半分駆け足で、ハガレーナとその場所を目指しました。

車を停めた場所から既に水の吹き出す大きな音が聞こえていました。

ありました!ありました!

めっちゃ吹き出してる~⤴️

最初の一枚で決定的瞬間をキャッチできました!

田んぼに水をはるこの時期でないと見られない光景です。

そういえば前は聞こえなかった水の音が、先日ひまと散歩した時にどこかから聞こえていたのを思い出しました。

少し前から始まっていたんですね!

その後も高く吹き上げた瞬間を写真に納めたいと思いシャッターを切りますがいつもタイミングが外れるので、連写してみました。

お、お、もうじき大きいのが来るか!?

ありゃあ、違った。

一定間隔ではなく、小さく吹き上げたり、時々大きくなったり、タイミングをとらえるのがとても難しいです。

おっ、今度はどうだ!?

来た、来た、来たーーっ!

そして~、

ブワッーーーーッ!!!

ドゥワーーーッ!

ブゥオワーッ!

バサーーーンッ!!

ドゥワワーーーンッ!

ザザザザザーーーーッ!

の後の、

ドッカーーーンッ!!

このリズムに規則性があったのかなぁ、、そうとは思えなかったのだけど、次に見に行った時は大きな吹き出しの間隔を数えてみたいと思います。

さっきは写真を撮ることに夢中で秒数を数えませんでした。

広角で撮影した全景です。

流れ出る方向は三ヶ所造られていますが、今日は南側はふさがれ、2方向のみに分配されているようでした。

撮影角度を変えてみました。

お、来るか?来るか?

おっ?!

あーー⤵️

なかなか焦らすねぇ😁

、、と思ったら?

一回小噴火を挟んでからの~、

来るか?来るか?

おおおおお!?

お~、、

面白いですね~⤴️

見ていて飽きません😁

この比例円筒分水堰は昭和28年1月15日に竣工したようです。

それまでは用土地区には大規模な用水はなかったということなのでしょうか?

せいぜい溜池の水を大事に使うくらいだったのではないかと思います。

夫の父親は裏の畑で毎年「おかぼ」という畑で作る稲を育てていました。

水田で作られたお米と違ってパサパサして美味しくないので、決して食べることはしないのですが、毎年ただ育てて種を取り、翌年その種から育てるということを続けていました。

いつか私が「お父さん、なぜ食べないのに育てるのですか?」と聞くと、「昔は用土には水がなかったから、おかぼしか育てられにかったんだ。いつまた水が得られない時代が来るかわからないから、種を絶やさないようにしてるんだよ」と言ってました。

この分水堰、あるいは円良田湖ができる前は、用土の地では水が無いため、「おかぼ」「養蚕」「植木」などを育てていたのだと思います。

この分水堰ができた時の村人達の喜びが思い起こされるような、豊かな水が勢い良く吹き出していました。

このあと、この水が吹き出している大元を見に行きます。

それは直線距離で2.3キロ先にある円良田湖です。

ハガレーナがネットで調べてくれました。

これを見て私は驚きました👀

②の備前渠用水取入口(昭和5年竣工)は、利根川から水を取り込み、本庄市、深谷市、熊谷市などの利根川沿いの田畑に農業用水を供給し、

④の六堰頭首工(平成15年竣工)は、荒川から取り込んだ水を地下トンネルを経由し熊谷市や旧川本町へ、

③の玉淀ダム(昭和39年竣工)は、荒川から取り込んだ水を地下トンネルを経由して、深谷市の岡部町や旧花園町へ送っています。

(参考)玉淀ダムにある説明板です。

こういうのを見ると地下トンネルの出口である「カニ沢制水門」を見に行きたくなりますね😁

それはさておき、①の円良田湖ですよ!

この円良田湖だけが荒川や利根川などの巨大河川から水を引くのではなく、周囲の山々からの水を大切に貯めて、そして、そして、地下トンネル経由で、なんと「用土地区にだけ」水を送り出しているのです。

あの大きな湖が、用土地区の農業用水のためだけに造られたという驚きの事実!

いや、もちろん他にも理由はあったと思いますが、こと農業用水という視点から見ると、用土の為だけに円良田湖は存在するのです。

びっくりですよね!

今まで何とも思わずに円良田湖の側を車や徒歩で通過し、釣り客などを「のどかでいいねぇ」などと思いながら眺めていただけでしたが、私たちの住む用土地区の為に存在していたなんて、これからは見る目が変わってしまいます。

円良田湖に足を向けて寝られないってやつですよ。

いやぁ、驚いた。

、、、ということで、その感謝感謝の円良田湖を見に行きましょう。

用土の分水堰に大量の水を送り出している場所を目指します。

今日は車でぶいっとね😅

これです!これです!

何の標識も説明板もありませんが、これがあつぼうさんに教えていただいた「取水棟」です。

円良田湖畔メイン道路の対岸にある道から湖の中に突き出しています。

下の取水口からゴーゴーと音をたてて水が流れ込んでいるのが分かりました。

円良田湖の水はここから2.3キロの地下トンネルを旅して、用土の分水堰に吹き出すという仕掛けです。

写真で見たのでは静かな湖面にしか見えませんが、確かにあそこに水が吸い込まれている様子が肉眼では分かりました。

円良田湖は今日もへら鮒釣りで賑わっていました。

ありがとう!円良田湖!

ありがとう!釣り客の皆さん。

いっぱいお金を落として行ってね😊

私たちは釣り客ではありませんが、この釣り客専用第7駐車場に車を停めました。

なぜなら!

そこにこに青い梯子があったから!

この梯子の先に、、

ドーーーンッ!

地下水路の窓があるからです!

もう駐車場に着いた時から、ゴゥゴゥとすごい音が響いていました。

すごい、すごい、と言いながらハガレーナが動画を撮影しています。

一体何十メートル下まで斜面が続いているのでしょう。

奥は真っ暗で何も見えません。

このずっと下の地下を用土に向け農業用水が駆け下っているのです。

「すご~い!」と叫ぶと、「すご~い!」と返ってきました。

面白くてお決まりの「ヤッホー!」とか「聞こえますかーーっ!」とか叫んでみました。

まさか用土の分水堰の側にいたら私の声が聞こえる、、な~んてことはあるわけない(笑)

いやぁ、楽しい!

あつぼうさんの取った杵柄で、日曜日の午後、歴史と水の道を旅することができました。

あつぼうさん、ありがとうございました!

山登りだけが趣味だったのに、「城趾巡り」「鉄塔巡り」ときて、お次は「水路巡り」になっちゃうかもですね。

とりあえず、「カニ沢制水門」は見に行こう😁

《番外編》

比例円筒分水堰の側にあるホンダ独身寮の大きな壁が、雀たちの団地になっていました!

かっ、可愛い💠


いつも応援していただき、ありがとうございます。

×

非ログインユーザーとして返信する