【群馬各地】小雨の中の巨木巡り。2021年5月5日(水)
横室の大カヤから、こんにちは!
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今日は少しお疲れ気味の群馬在住の知人を元気つけるために、花を愛でる散歩に出かけることにしました。
花が好きな人なので、赤城自然園で花の写真を撮ろうと思っていたのです。
しかしターボの車で向かっている途中から、雨がポツポツと降り始めました。
あらら、知人は傘を持って来なかったと言います。
どうしよう?どこに行こうか?と話していると、ターボの車のナビに「横室の大カヤ」という文字が現れたのです。
ん?これはもしや、巨木かい!?
昨年暮れに私が島根に帰省中、兄と巨木巡りをしていた記事を読んで、巨木に興味を持っているターボのアンテナが反応しました(笑)
巨木いいね!
巨木なら、落ち込み気味の知人にパワーもらえるかも!?
しかも巨木の下では雨にも濡れない😁
ネットで調べてみると、「横室の大カヤ」は国指定の天然記念物とあります。
国指定じゃあ相当すごいやつじゃん!
これは見とかなきゃだよ~となりました。
車をUターンさせて、予定変更、「横室の大カヤ」を目指しました。
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やって来ました!
妙な形に枝をのばす「横室の大カヤ」です。
樹齢は1000年以上の、日本三大カヤのひとつだそうです。
出ました!上州カルタ!(笑)
「類のない大木・横室の大カヤ」
樹高・24m、根回り・14.4mもある大木で、国の天然記念物に指定されています。
知人は群馬の人なので、「上州カルタだよ!覚えてる?」と聞くと「あー、習ったけど忘れちゃった💦」
さてさて、巨木を見に行きましょう。
うわぁ、なんだか凄い迫力ですね。
根がニョロニョロと這いまわり、幹の真ん中辺りは若い葉が生い茂っています。
見上げると、太い鉄の支柱があちこちにありました。
葉が生い茂り過ぎて、自分の重さに耐えられないのでしょうか?
枝が既に大木(笑)
根っこはボコボコとうねっています。
幹には沢山の筋が入り、触るとフワフワしていました。
巨木の真下から見上げると、真ん中には太い幹はなく、横に張り出しています。
だからあんな妙な形に見えたんですね。
幹を触ってみる私。
凄い命ですね~⤴️
横室の大カヤは、大正用水の側にありました。
用水路!?
これはどこから来てどこに向かってる???
気になりますが、今日はこっちは辿りません(笑)
さて、まだ小雨が降っています。
この後どうする?と車の中で相談です。
もっともっと巨木を見てみたい気持ちになっていました。
知人に、「巨木巡りに変更してもいい?」と聞くと「いいよ」との返事。
やったね!!
ネットで調べると、国指定の巨木が榛名神社にあるようです。
榛名神社か!
この前榛名湖一周いいとこどりツアーをした時に、峠から1.5㎞くらい下った所にあると標識が出ていたのを思いだしました。
榛名神社にある国指定の巨木はその名も「榛名神社の矢立杉」。
どんな杉なんでしょう。
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榛名神社へやってきました。
1400年の歴史ある国の重要文化財です。
境内には多くの名所があるようですね。
ひとつひとつ辿っていきましょう。
歴史民俗資料館を見学した後、宿坊街を登って行きます。
この善徳坊は現存する中では最も古い建物で、国の登録有形文化財に指定されています。
八重桜の咲く榛名神社の入り口にさしかかりました。
見処が沢山!
随神門を入って最初に目に飛び込んで来るのは、妙義山の石門のようなこちら、「鞍掛岩」です。
草木が生い茂り、後ろの景色と重なって分かりにくいですが、見事なアーチ状の巨大な石橋がありました。
本来は洞穴状だったものが、奥の岩が落ちて橋のように残ったのだそうです。
千本杉。
この一帯には樹齢100年から400年の杉が十余本あるそうです。
確かに参道に入ってから幾本もの立派な杉に迎えられています。
30代前半の頃、義理の両親と子供たちを連れて訪れたことがありますが、こんなに見処の多い素晴らしい場所だと初めて知りました。
当時は小さな子供を連れて、ただ「坂が意外と大変💦」くらいしか記憶にないです😅
思い出しました。
この榛名神社には夫の先祖が石段を寄贈したんだと、義理の父から聞きました。
どこかにそれを示す石柱などないかな?と見回しながら登っております。
この杉はお腹の辺りに妊娠線が!(笑)
矢立杉に行く前から名もなき巨木だらけです。
七福神の像があちこちに立っていました。
布袋様はみんなに触られてお腹がピカピカに光っています🤣
恵比寿様は何となくテディに似てますね😁
夕日岳と朝日岳です。
参道のシャクナゲが満開でした。
ピンクや白の大きな花がとってもゴージャスです。
三重ノ塔。
市指定重要文化財で県内唯一のものです。
明治2年の再建で、神仏習合の名残りだそうです。
巨岩の脇に屋根のついた通路が作られていました。
落石でもあったんですかね?
行者渓。
安藤広重の絵に描かれた場所だそうで。
巨岩の間が渓になっていました。
東面堂。
こちらは歌川広重の絵に描かれているとこのこと。
安藤広重と歌川広重って同一人物ですよね?
「榛名山雪中図」
青い谷が行者渓で、後ろの奇岩が夕日岳・朝日岳なのでしょうか?
「萬年泉」
榛名神社は雨乞いの神として名高く、雨乞いの時にはこの水をいただいて帰りますが、途中で休むとそこに泉が湧くので、休まず帰ることが必要だと、資料館に書いてありました。
対岸には「瓶子瀧」
滝の流れている両脇の岩を、神に捧げる神酒を入れる器の瓶子(みすず)に見立てて名付けられました。
そして、こちらが今日ここを訪れた目的、、「矢立杉」です。
国指定の天然記念物。
武田信玄が戦勝祈願のため矢を射立てたという言い伝えがあります。
高さ55m、目通り9.4m、樹齢600年の巨木です。
樹肌を触ってみました。
苔むした表面はしっとりと湿っていて、みなぎる生命力を感じます。
階段を登って振り返ったところです。
こんなに登っても、まだ全貌を見ることが出来ません💦
回りの人々と比べてもその巨大さがお分かりいただけるかと、、。
途中で二つに分かれていますが、それがひとつになった根周り太さはすごいです。
双龍門は修復中でした。
最近は大きな写真を垂れ幕にしてくれているのですね。
この階段の先に隠れた姿をほぼ実物大の写真で見ることができます。
扉の彫刻や天井絵に龍が多いのだそうです。
ターボに命じられ、大黒天の真似をしてみました。
人がいっぱいいたから、恥ずかしよ、勘弁してもらいたい。
境内にやってきました。
ここでも修復が行われていました。
大きな写真で隠された裏で修復中なのは、国の重要文化財「国祖社・額殿」です。
この木も巨大ですね~。
名前はありません。
それから、発見しました!
これこれこれ!
御拝殿石階寄附 武州榛沢郡 用土村!!!
これだ、これだ、じぃじが言ってたやつ。
これ夫の祖先が寄贈したものです。
本殿の石段だったんだね~。
こんなめっちゃ目立つ所にあったとは!ビックリ(笑)
そんな本殿にお参りします。
榛名神社は彫刻が素晴らしいですね。
この写真に写っている天井に、凄い龍の彫り物がありますよね。
この時はお参りに夢中で気がつきませんでしたが、この写真を見て、もっと良く観察すれば良かったと後悔😭
本殿の横にやってきて、その彫刻の見事さに息をのみました。
すごい凝った造りになっていますね。
さすが国の重要文化財!
すかし彫りの見事なこと!
朱と黒を基調として、要所に金箔や多彩な色彩が施され、「竹林の七賢人」や司馬温公の図など数多くの彫刻で飾られ、天井には天井画が描かれているのだそうです。
今パンフレットを見て知りました💦
もっと良く観察しとくべきだったーーーっ!
激しく後悔😭
これは再訪せねば、、です。
奇岩と巨木に囲まれた境内の奥にやってくると、、
一番奥にひときわ異形な佇まいの、、
「御姿岩」です。
本殿が岩に張り付いています。
、、というより、岩に呑み込まれているといった雰囲気😱
御姿岩内の洞窟を神聖な本殿として御神体が祀られているのだそうです。
あの中に洞窟があって、そこに神様がおられるのですね。
いやぁ、榛名神社、面白い!
興味深い!
こんなに素晴らしい所だとは全く知りませんでした。
20数年前に来ているというのに、何一つ覚えてなかったです(涙)
まぁよく子ども達に「物忘れが激しいと何回でも楽しめていいね」と言われますので、こんなダメダメな脳ミソでもその点はラッキーなのかもしれません。
そのくらい、初見の榛名神社を満喫しました😊
道端の花を写真に撮りながら、もう少し奥に行ってみます。
どうやら沢の奥に砂防ダムがあるらしいのです。
知人は巨大建造物が好きらしく、立ち寄ってみたいとのリクエスト😁
榛名山番所跡です。
ってことは、ここは街道だったということですかね?
あ、それは関所か(笑)
塞神と書かれたお札を潜り抜けます。
前方に砂防ダムと、背の高い奇岩が見えてきました。
ここは関東ふれあいの道なんですね。
榛名湖、ヤセオネ峠に抜ける7㎞の自然歩道が整備されているようです。
榛名湖東側の山域はまだ歩いたことがないので、是非近いうち歩いてみたいと思っています。
砂防ダムです。
上にニョキっと立っているのは、つづら岩。
この砂防ダムの最大の特徴は、高さ15mの堰堤が、錬石積み(石と石の間にコンクリートを混ぜた積み方)という高度な技術で造られていることだそうです。
この手法で造られた砂防ダムは群馬県内に5基しかないとのこと。
美しい砂防ダムです。
すぐ側まで行けるようです。
行ってみましょう。
水しぶきがかかるほどの真下まで行くことができます。
石積みが美しいですね。
周囲の景観と調和が取れていて、とても素敵です。
砂防ダムの上までやってきました。
堰堤には立入禁止のようです。
奥に進むと、榛名湖に繋がる遊歩道がありました。
いつか歩いてみたいですね。
対岸につづら岩が見えます。
ターボが「エミューのようだね」と。
確かに、首の長い鳥が振り向いているように見えますね。
面白い形ですね~。
なんともユーモラスです。
こちらの岩、岩肌が乾いたお餅(昔のお母さんの踵)みたくなっています。
この界隈は奇岩だらけです。
ダムの上には土が堆積し、ほとんど深さがありませんでした。
ではそろそろ戻りましょう。
バイバイ、つづら岩!
また来るね~⤴️
瓶子瀧の側を通ります。
沢沿いの道からはすぐ目の前に見えました。
下にある岩が窪んでいますね。
水の力ってすごいですよねぇ。
ターボが「あそこで打たせ湯したい~」と言っておりました。
頭がボコボコになるよ😱
道端の小さな草花を写真に撮りながらのんびり歩きました。
最後はこのお店でお蕎麦をいただきました。
多分ヤマイモか何か一緒に練り込んであったのかな?
ねっとりとしてとても美味しいお蕎麦でした。
この後友人を藤岡に送り届け、車に残されたターボと私。
時刻は午後3時でした。
どうする?行っちゃう?
うん、行ってみたいねぇ。
ここから近いもの!
群馬県の巨木百選に載っている写真から、目星をつけた巨木がこの近くに点在しているのです。
知人を力つけるとか言いながら、結局自分たちの興味のある所を引きずり回しただけという感じになってしまいましたが😅
これでも多少彼女のペースに合わせた雰囲気作りを心掛けました😅
ターボは記憶に残らないダジャレを連発して彼女の苦笑を誘っていましたが。
まぁそれも多少気が紛れる効果があったものと思われます。
私など昨日ロングを歩いて疲れているのですから、普通なら今日の午前中はこたつで寝ていたいところでしたが、QPコーワゴールドのドリンクを飲んで頑張りました🤣
でも巨木のパワーをもらって元気いっぱい!
しかもここからはターボと二人!
どこへでも行けます✨
次に向かうは、貫前神社だ!(笑)
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ターボと二人で、富岡町の貫前神社にやってきました。
貫前神社は珍しい「下り宮」です。
山門を潜ると階段を下って社殿へ向かいます。
榛名神社を見てきたばかりなので、ついつい比べてしまいますが😅
彫刻こそないものの、赤や金箔を使った色鮮やかなお宮でした。
巨木は西門の側に並んでありました。
左がスダジイで、右がイチョウです。
スダジイはとても奇妙な形をしています。
幹がでこぼことなり、捻れ、のたうちまわっているようです。
高さ15m、幹周り5.4mです。
葉は勢いよく繁り、まだまだ生命力に満ち溢れています。
神社の長老、頑固ジジィといった雰囲気で、ターボと「よく来たなぁ、、」などとこの木の声真似をしました😅
こちらは大イチョウです。
こちらも素晴らしい!
薄緑色の葉が瑞々しくて、とても元気です。
こんなに太いのに、今でもこれだけの葉を繁らせているのはすごいことだと思います。
最後に貫前神社の裏の森にやってきました。
ここあるのは、、
大ケヤキです。
こんなに大きなケヤキがあるんですね。
枝振りも見事で、イキイキと空に向かって枝を広げています。
私と大きさ比べ。
5~6人いないと手を繋げません。
胴周り、8.2mです。
この堂々たる佇まい。
森の王者の風格ですね。
そして、ここにはもう一本あります。
真ん中が大きくくびれた形です。
何本にも分かれて王冠のように見えます。
こちらも元気いっぱい!!
空間を枝と瑞々しい葉で埋め尽くします。
二本の木の枝が周囲50m四方(もっとかな?)に巨大な木陰を作り出していました。
これは朽ち果てた巨木の姿。
見上げると、、
空にぽっかり穴が空いています。
この木が作り出したギャップですね。
この空間を埋め尽くすようにかつては枝を広げた巨木だったのでしょう。
巨木の消えた空から(今日は曇り空ですが)太陽の光が降り注ぎ、長い長い年月をかけて森の世代交代が行われるのです。
巨木巡りは楽しいですね!
朝出掛けて来た時より、不思議と帰りの方が元気になっていました😊
雨模様だと山に行けないので、そんな日は巨木巡りのドライブに出掛けるのもアリだなと思いました。
できれば周囲の環境が美しい自然に囲まれた、今も現役バリバリの巨木を見て回りたいです。
調べると埼玉県なら都幾川に巨木が多く存在することがわかりました。
今までは週末が雨だと山をキャンセルしなくてはいけなくて、とても残念な気持ちになりましたが、そんな週末の雨がちょっと楽しみになるかもしれません。
お気楽隊の巨木巡り、、まだまだ続きます!(笑)
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