【群馬、水上】谷川岳山麓の『マチガ沢~一ノ倉沢~幽ノ沢』 2017年11月3日(祝)
《登山難易度2》
季節はずれの台風に秋雨前線が刺激され、三週連続で週末雨となり、紅葉シーズンに計画していた山行を何度も断念してきましたが、ついに祝日に秋晴れのチャンスがやって来ました❗
10月半ばまでに訪れる予定にしていた谷川岳の紅葉はあっという間に終わってしまい、山頂はすでに冠雪しています。
せめて下から眺めたいと思い、麓を巡ることにしました。
駐車場へ向かう途中、朝焼けに染まる赤い谷川岳が見え、やっと来れたと嬉しくなりました。
かつて家族と車で通った道は、今は8人乗りの電気シャトルバスしか運行できない静かな遊歩道になっていました。
麓の紅葉は少し盛りを過ぎたあたり。
明るい陽射しに照らされて赤や黄色に輝く広葉樹を見上げながら進みます。
今日は視界が澄んでいて、景色の輪郭がくっきりしています。
対岸の白毛門には朝日が当たり、谷筋を流れる滝の白さが際立ちます。
途中西黒尾根への分岐点があり、グループがいきなりの急坂を元気に登って行きました。
四半世紀前に夫と無謀にも下りでたどったコースです。
そのときの恐怖が思い出されます(涙)
左に大きくカーブすると、最初に現れるのはマチガ沢です。
正面にトマの耳、右にオキの耳を横方向から見る形です。
西黒尾根の急峻なルートもよく分かります。
角度的に沢は斜めから差し込む朝日の影になっているところがありましたが、右側の森は明るく紅葉がきれいでした。
マチガ沢を後にし再び車道を行きます。
明治18年に完成した清水峠道なので、山際には苔むした当時の石垣が残っています。
何度か曲がる道の先、木立の間に朝日岳を見ることもできました。
再び大きく曲がると巨大な岩壁が目に飛び込んできます。
日本三大岩壁のひとつ、一ノ倉沢です。
何度見ても、どの季節に訪れても度肝を抜かれる存在感です。
夏を過ぎ、雪渓は後退してわずかしか残っていませんが、水量は多く、水は清涼です。
朝日が斜めから当たり、幾重にも林立する険しい断崖の影が濃く、より岩の凹凸が際立ちます。
少し奥まで河原を歩いてみましました。
滝のギリギリのところで写真を撮っている人もいました。
一ノ倉沢から先は未舗装の道です。
ぬかるんだ道を落ち葉を踏みしめて進みます。
次の幽ノ沢は少し暗い雰囲気です。
そばにはブナのしずくがあります。
雪の重みで曲がったブナの根元から、甘く冷たい水が沸き出ています。
陽が高くなってきて対岸の朝日連峰が美しく見えます。
男性的な谷川岳とは対照的に、女性的で優美な姿です。
山頂付近は紅葉が終わり白っぽい幹が見えますが、それもまたきれいです。
湯檜曽川の流れもきれいでした。
幽ノ沢から40分程で道は行き止まりとなり、新道へ導かれます。
浮き石がゴロゴロとした上に落ち葉が積もった急な下りなので、転ばないようにゆっくり行きます。
やがて監視小屋が見えてきます。
ここからは湯桧曽川沿いの小道を緩やかに下っていきます。
ブナの巨木や対岸を間近に見て進みます。
かつての旧宿場跡の石垣も残っていました。
マチガ沢を越えると更に川に近づき川のすぐ側を進む予定にしていました。
一端川原に出たので、その後は川原沿いなのだと思っていました。
しかし、どうやら下流で崩壊があったらしく、どこかで通行止めになっていたもよう。
いつの間にか道は登りになっていきます。
急な坂を不思議に思いながら登って行くと、なぜかキャンプ場が現れました。
やがて突然前方がひらけ車道に飛び出します。
そこで初めてマチガ沢沿いの旧道連絡通路だったことを知りました。
そのまま車道を進みます。
土合橋まで行って川沿い新道の入り口封鎖を確認しました。
土合橋から下を覗くときれいな滝を見ることができました。
来年こそは一ノ倉沢を上から眺めたいと思います。
谷川岳ロープウェイ駅0650ー(35分)ーマチガ沢0725ー(28分)ー一ノ倉沢0753(37分休憩)ー(30分)ー幽ノ沢0900ー(39分)ー新道分岐0939ー(16分)ーJR小屋0955ー(26分)ー幽ノ沢(下流)1021ー(14分)ー一ノ倉沢分岐1035ー(8分)ー一ノ倉沢(下流)1043ー(52分)ーマチガ沢(車道)1135ー(40分)ー駐車場1215
全行程 5時間25分
(うち歩行時間 4時間48分)
標高差 226M(677M~903M)
歩数 23700歩
歩行距離 16、5㎞
パーティー 2名(ターボと)
行程図