50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【山梨、西湖】『雪頭ケ岳~鬼ケ岳』 2016年12月23日(金)

《登山難易度9》

今年最後の山歩きは、再び富士山展望の旅です。


初級コース歩きも6回終え、そろそろ中級のコースに挑戦してみる?などと色気を出してしまいました。


今回は富士五湖のひとつ、西湖畔にある西湖いやしの里根場からスタート。


しばらく林道を進み、小さな沢を渡ります。

こんな小さな沢を渡るだけで大騒ぎです。

飛び石は不安定で、水は冷たく、転ばないようになんとか渡りました。

杉の植林帯の急登から始まります。

あえぎあえぎ、中級コース標準タイムの倍の時間をかけて、ようやくブナ原生林に到着。

しかし、行けども行けどもなかなかブナの原生林の標識が出てきませんでした。

ようやく現れた標識を過ぎると、この辺りから少しづつ視界がひらけ、光輝く西湖と、その向こうに富士山が見え始めます。


尾根に出て見た富士山は恥ずかしそうに顔を隠していました。

私たちが雪頭ケ岳山頂に着くと、不思議、不思議、みるみる雲が流れ去り、見事な姿を現してくれました。

皆でカウントダウンをして、雲が流れていくのを見守りました。


竜ヶ岳からは左に見えた丸山は右方向に、山頂もゴツゴツとして男性的に見えます。

富士の裾野の向こうには銀色に輝く太平洋を見ることもできました。


次に向かうのは鬼ケ岳。

ハシゴ登りもありました。

ステンレスのハシゴはガタガタと揺れて、左側は切れ落ちた崖となっていて、なかなかにスリリングでした。

本日の最高到達点1738M、鬼ケ岳に到着です。

西湖畔から標高差800メートルを登ったことになります。

山頂からは先ほどまでいた雪頭ケ岳をはさんで雲がかかった富士山が見えます。

鬼ケ岳の名前にふさわしい奇岩がある山頂からは、振り返ると甲府の町並みや遠くアルプスの山並みも眺められます。


鬼ケ岳から鍵掛峠までが長かったです(涙)

ガイドブックだと楽勝に思えた尾根歩きは、岩峰がいくつもある今回一番の難所。

ロープを使った登り下りは精神的に緊張を強いられ、歩いても歩いても峠に着かない焦りもあり、本当に大変でした。

写真ではその大変さがうまく伝わりません。

そして大変過ぎて、ほぼ写真がありません。


ようやくたどり着いた鍵掛峠からはブナ林の中をジグザグに下り、疲れた足は落ち葉の中の石で転びそうにもなり、これまたなかなかにしんどい。

本日、このコースを歩いたのは多分私たちだけでした。

雪頭ケ岳の山頂で会った男性二人は、多分来た道を戻ったのだと思います。

誰にも会わず、余計に不安でした。

やはり初級コースをウロチョロしてる方が楽しいのだと、自分達の実力を知り勉強になった山旅でした。


すっかり遅くなってしまい、いやしの里から夕陽を眺め、帰路につきました。


いやしの里0900ー(24分)ー東入川広場0924ー(1時間56分)ーブナ原生林の標識1120ー(1時間6分)ー雪頭ケ岳山頂1226(38分休憩)ー(33分)ー鬼ケ岳山頂1337(13分休憩)ー(1時間10分)ー鍵掛峠1500ー(1時間)ー林道1600ー(30分)ーいやしの里1630


全行程 7時間30分

(うち歩行時間 6時間39分)

標高差 805M(910M~1715M)

歩数 21000歩

歩行距離 15、0㎞

パーティー 3名(メイちゃん山岳会)

行程図

車での所要時間 花園インターから1時間48分

【山梨、本栖湖】富士山大展望の『竜ケ岳』 2016年12月3日(土)

《登山難易度3》

街のいちょう並木や民家のドウダンツツジが色濃くなる頃は、山は冬枯れのシーズンです。


今回は富士山展望の山旅と称して、富士五湖の中でも一番西に位置する本栖湖畔の竜ヶ岳に登りました。


本栖湖キャンプ場のバンガローの間を進み、ヒノキの樹林帯からスタートです。


つづら折れの急登で一気に汗をかきます。

やがて広葉樹の森となり、尾根に出てわずかに行くと小さなピークに到着。

そこでは突然目の前に富士の勇姿が現れます。

あまりにも秀麗で言葉を失うほどです。

振り返ると本栖湖をはさんで八ヶ岳の尖った峰々が見え、貴婦人の横顔のようです。

北岳、間ノ岳、農鳥岳の南アルプス白峰三山も見えました。

この小ピークから竜ヶ岳山頂まで、一度も見失うことなく、ずっと圧倒的存在感で富士山を見ることができます。

小ピークを越えると、広葉樹の中の快適な尾根歩きとなります。

樹林から差し込む光で落ち葉の上に木々の影がのび、とても美しいです。

やがて樹林がとだえ、スズタケ(笹)の切り開き道となります。

40分程で次の展望台、「石仏、あずまや」に到着です。


小ピークから標識差100M程高くなった台地からは、朝霧高原などの富士山麓まで広々と見渡せるようになります。

巨大な富士山と自分との間にさえぎるものはなにもなく、最高の休憩所です。

汗がひいてきたので、再び歩き始めます。

竜ヶ岳へのスズタケの切り開き道がジグザグに延びているのが良く見えます。

ジグザグの道をいきます。

標高を上げるほど、更にきれいな、もっとすごい富士山が見飽きるほど見え続けます。

これは確かに富士山展望の山として人気が高いはずです。

先程までいた石仏の肩や笹の切り開き道がよく見えます。


石仏から50分、なかなかの急登ですが、富士山を眺めながらなので、あまり苦になりません。

空は青く、笹とのコントラストが鮮やかです。


下山路の分岐に着くと、白峰三山がより近くなったような気がして、心が浮き立ちます。


分岐を左に折れ、ぬかるんだ尾根道を竜ヶ岳山頂に向かいます。

左に富士山、右に南アルプスという贅沢な眺めを楽しみながらのひと登りで、竜ヶ岳山頂に着きます。

竜ヶ岳山頂はササに囲まれた広く平坦な所で、まさに360度の大パノラマ。


目の前にはもちろん巨大な富士山。

青木ヶ原樹海は緑濃く、朝霧高原は冬枯れの茶色です。

振り返ると南アルプスの堂々たる山容が。

白い峰のスカイラインがくっきりと鮮やかに見えました。


今年秋から再開した山旅の中でも図抜けて素晴らしい大展望の山でした。


下山は分岐から本栖湖畔まで北面の落ち葉の道です。

展望がないなか、一時間もひたすらつづら折れに下っていきます。

落ち葉の絨毯は靴が埋まるほど深く、時折浮き石がかくれているので注意が必要です。

樹間から少し見えた富士山は、その大きさに改めて驚かされました。

今日一日、自分が思い描いているより必ずはるか上方に頂があり、その巨大さに圧倒され続けました。


本当に素晴らしかったです!


今度はまた別の山から見てみようと思います。


本栖湖キャンプ場1005ー(10分)ー登山口1015ー(40分)ー小ピーク1055ー(45分)ー石仏、あずま屋1140(20分休憩)ー(50分)ー分岐1250ー(14分)ー竜ヶ岳山頂1304(31分休憩)ー(12分)ー分岐1347ー(1時間8分)ー本栖湖畔1455ー(17分)ーキャンプ場1512


全行程 5時間7分

(うち歩行時間 4時間16分)


標高差 580M(905M~1485M)

歩数 17000歩

歩行距離 11、0㎞

パーティー 2名(ターボと)

行程図

【栃木、日光】天空の大回廊、『霧降高原』 2016年11月18日(金)

《登山難易度2.5》

冬枯れの霧降高原へ出掛けました。

今日は雲ひとつない快晴に恵まれ、風もないハイキング日和です。


旧スキー場跡地に整備された「天空回廊」という名の1445段の階段を使って、標高差160メートルを一気にのぼります。

キスゲ平園地は茶色くなった笹原の広い丘で、先に赤薙山、右に丸山、振り返ると日光の町並みや周囲の山々の大展望が広がっています。

長い長い階段も100段毎に励ましの言葉が添えてあり、少し気が紛れます。

さすがに1200段辺りから息が乱れ始めますが、いくつか展望デッキがあるので、景色を眺めながら休み休み登りました。


ようやく1445段目に到着しました。

展望デッキからは、視界がクリアな日には遠く富士山や東京スカイツリーも見えるのだそうです。


小丸山から赤薙山を目指します。

赤薙山へは気持ちのよい尾根道ですが、傾斜は階段と同じくらいきつくて、霜柱が溶けて靴の底に粘りけのある土がくっつき、歩きにくいです。

高度をあげるごとに、右手の丸山が少しづつ眼下になっていきます。

途中まで頑張りましたが、私が股関節を痛めていて足が上がらないので、1810メートル付近で登頂を諦め、隣の丸山に向かうことにしました。

ゆっくり小丸山の分岐まで下り、丸山へ向かいます。


ひらけた丸山への鞍部からは赤薙山の裾野にひろがるダケカンバの林が美しく、斜めからさす日の光を浴びて、笹原に伸びた影が印象的でした。


丸山中腹の広場から赤薙山に向かってお決まりの「ヤッホー❗」を叫び、見事な山彦が返ってきたので嬉しくなりました。


ツツジやアカヤシオの中を登っていくと、まもなく丸山山頂です。

丸山山頂は平らで広く、ベンチがあります。大きな山頂標識の裏側は笹と樹木で見通せませんが、180度以上の展望です。

赤薙山の三つの峰も、歩いてきた尾根道も見えます。


しばらく展望を楽しみ、笹の中の急な道を下ります。

山頂からは見えなかった北側の景色が見えるようになります。


しばらくいくと樹林帯に入り、道が平らになってダケカンバの林の中を進む頃、丸山の向こうに太陽が沈み始めました。


八平ケ原は周囲をダケカンバに囲まれた広い笹原で、日が傾いてきたこともあり、とても幻想的な雰囲気でした。


八平ケ原からは、ブナの林の中を登り下りを繰り返し、丸山の麓を回り込む形で帰路となります。

歩き疲れた足には長い森歩きも、きすげ平の明るい尾根がが見えてくれば、まもなく終わりです。


名前から恐れていた霧に巻かれなくて、ほんと良かったです!


レストハウス駐車場1009ー(26分)ー天空回廊1035ー(34分)ー展望デッキ(1582M)1109ー(15分)ー小丸山分岐(1601M)1124ー(37分)ー1810M地点1159(30分休憩)ー(28分)ー小丸山分岐1257ー(28分)ー小広場1325ー(10分)ー丸山山頂1335(18分休憩)ー(38分)ー八平ケ原1431!(1時間4分)ーレフトハウス駐車場1535


全行程 5時間26分

(うち歩行時間 4時間40分)

標高差 467M (1343M~1810M)

パーティー 2名(ターボと)


行程図


車の所要時間 本庄児玉インターから2時間15分

高速代 (2460+100+310)×2