【読書】硝子の塔の殺人(知念実希人)
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【硝子の塔の殺人】知念実希人(実業之日本社)
《表帯》
読書メーター読みたい本ランキング『第1位』
全国書店Webストアで続々『第1位』
ミステリを愛するすべての人へーーー
当作の完成度は、一世を風靡したわが「新本格」時代のクライマックスであり、フィナーレを感じさせる。
今後このフィールドから、これを超える作が現れることはないだろう。 ーー島田荘司
ああびっくりした、としか云いようがない。
これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、そのぶん戸惑いも禁じえないのだがーー。
ともあれ皆様、怪しい『館』にはご用心! ーー綾辻行人
作家デビュー10年
実業之日本社創業125年 記念作品
《裏帯》
愉快、痛快。
いくつもの魅力的な謎をはらんで聳え立つ硝子の塔は、まるで本格ミステリのテーマパーク。 ーー有栖川有栖
奇妙な館、クローズドサークル、連続密室殺人、名探偵、読者への挑戦。
しかし、それだけでは終わらない。
考え抜かれたプロットと予想もつかない真相、散りばめられた数々の伏線と遊び心。
二度読み必至の傑作です。ーー 大山誠一郎
これはありったけのミステリ愛を詰め込んだ花束。
それが最後に解きほどけ、花吹雪となって舞うさまの眩しさーー 竹本健治
ピュアな本格愛を語る作者の青さに目を奪われがちだったが、解説編では綱渡りのどんでん返しにもぶれない物語筋肉(ストーリーマッスル)の強さにねじ伏せられた。ーー 法月綸太郎
新本格の三十数年ーーー
いや、「幻影城」以降の四十数年を駆け抜ける、100%濃縮還元本格ミステリ。 ーー 我孫子武丸
頭から尻尾まで本格ミステリ愛がぎっしり !
この挑戦状を受け取らないわけにはいきません(負けました)! ーー 芹沢央
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表帯にも裏帯にも、きら星の如く書き連ねられた、ミステリ作家たちからの賛辞。
これは読まねばなるまいと思った次第です。
いやぁ、出てくるわ、出てくるわ、名作ミステリの名前と解説。
作中の登場人物たちが、ほとんどミステリフリークなのですから、その知識量やもうっ半端ない。
今度読んでみようと、何冊も作品名をメモしました🤣🤣🤣
で、この小説の感想を一言でいうと、、、『なんじゃこりゃ!?ぶったまげた!!』、、ですかね?
あの人の影を感じなくはなかったけど、いやはやこんな真相だったとは!
驚きでしかないです。
本格ミステリーを愛してやまない若き作者が挑んだ、今まで読んだことがない本格ミステリーでした。
こんな結末を迎えるのは、初めての体験です。
そこが、それこそが、評価の高い理由だと思います。
本格ミステリを自称するあまり、陳腐な会話や展開に終始しますが、実はとんでもはっぷんなんですよ。
終盤までほぼ既視感のある展開だし、キャラクターはステレオタイプだし、伏線もわかってしまうのですが、これは敢えてなんだと思いました。
読者をミスリードするための罠です。
本格のための演出です。
全てが最後の大どんでん返しへ向けての壮大な伏線だったのです。
これはもぅ何ヵ所も読み返す必要あり!
そうしないと、この本のホントの凄さはわからないのかも知れないとも思いました。
主人公の医師の役回りはかなり気の毒で、途中からは彼に感情移入してしまいました😅
最初から犯人として登場し、犯罪者であるにも関わらず、その後の行動や気持ちの揺らぎがとても庶民的で、かえって好感が持てました。
名探偵と名○○の続編出ないかな~?
作者がまだまだ若い方なので、今後に期待が持てますね!
この作品は、練りに練った本格ミステリの最高傑作なのだと思います。
、、、いっぱい本格を読んでる訳じゃないから実のところはわからないんですけどね😆
多くの著名な作家はそう評価しているようですよ!
だから多分そう!(笑)
ただ、私はフーダニット(誰が犯人か)やハウダニット(どうやったか)よりもワイダニット(なぜ?)の方に興味があり、人の内面に切り込んだ作品の方が性に合っているなと再確認することとなりました。
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