50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【読書】雲を紡ぐ(伊吹有喜)

こんにちは。


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


ミステリーが続いたので、心温まる感じの本を読んでみました。



【雲を紡ぐ】伊吹有喜著(文藝春秋)


《表帯》


「分かりあえない母と娘」


壊れかけた家族は、もう一度、ひとつになれるのか?

羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布」ホームスパンをめぐる親子三代の心の糸の物語。


『直木賞候補作『彼方の友へ』で注目の著者の最新刊』


《裏帯》


美しい盛岡の空のもと、それぞれの夢や希望を紡ごうとする人々。


女子高生・美緒「お母さんが怖い」


母・真紀「私の娘はオンナを武器にする」


父・広志「この家に俺の居場所はない」


祖父・紘治郎「子供と過ごす時間は案外、短い」


📖📖📖📖📖📖📖📖📖📖


とても美しい物語でした。


不登校の娘と教師として行き詰まった母、家に居場所のない父、そんな心がバラバラになりかけた家族の再生の物語です。


盛岡の美しい風景と前向きで温かい人々に囲まれて、徐々に美緒の氷の心がとけていきます。


羊毛から紡ぐ糸を染め機を織る。

ただひたすらに心を込めて。


物語にはたえず様々な「色」が登場します。

「赤い色に託すのは生命、活力、招福、魔除け。」

「夜明けの光は闇を断ち割る。希望の色ですな」

クルミゆべしを食べながら、「私も宝石のようだと思った。ピンクは薔薇輝石(ロダイト)、黄色は黄水晶(シリトン)、緑は緑玉髄(クリンブレーズ)。宮沢賢治ならそう書くだろうかと考えたりも」


また触感もとても大事なテーマです。

「静かにペダルを踏むと、車輪の回転が導きの糸を通して羊毛に伝わり、撚りがかかった。その途端、綿菓子のような羊毛が糸になった。白くてふんわりしたものが、一瞬で強そうな糸に変わるのに胸が高鳴る。」

「ふかふかした羊毛の山に美緒はそっと飛び込む。一瞬、身体が沈んだが、すぐにふわりと浮き上がった。軽く手足を動かすと、身体が宙に浮いているみたいだ。雲に寝転んだら、きっとこんな感じだ。寝返りを打つと、袋からこぼれ落ちたピンクの羊毛がふわりと顔に落ちてきた。」


祖父の存在がとても大きい。

多くを語らずとも本質を知っています。

その導きは尊く、強い。

「責めてばかりで向上したか?鍛えたつもりが壊れてしまった。それがお前の腹じゃないのか。大事なもののための我慢は自分を磨く。ただ、つらいだけの我慢は命が削られていくだけだ」

「怖くて泣いている子どもに、怖くないよと言っても泣き止まないだろう。抱き上げて背中をさすってやれば泣き止む。同じだ。触ればわかる。心も伝わる。こわがらずに、もっとあの子の思いにしっかり触れてみてくれ」


しかし、前半で悪者のように描かれる母の心情に一番共感しました😅

「なんで黙ってるの!考えがあるない言いなさいよ!」、、って私も何度も子供に言ってきたなぁ。

自分を見ているようで少し辛かったです。


「言はで思うぞ、言ふにまされる」、、、「言えないでいる相手を思う気持ちは、口に出して言うより強い。そういう意味」、、、岩手県の県名の由来だそうだ。

私にはなかなか真似できない💦💦💦

岩手の人々は強い。


盛岡に行ってみたいと思いました。


いつもブログを応援していただき、ありがとうございます。

×

非ログインユーザーとして返信する