50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【山梨、三富徳和】お気楽隊、岩稜と展望の乾徳山へ行く《前編》2021年4月25日(日)


乾徳山、月見岩から、こんにちは😃


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


今回は日本二百名山に選ばれている、山梨県の乾徳山(けんとくさん)です。

乾徳山(2031M)は、奥秩父の主脈から南東に派生した尾根上のピークで、甲府盆地から見ると鋭く尖った山容が特徴的な、山梨百名山でもあります。

森林・草原・岩場と変化に富んだ山歩きが楽しめることから、とても人気の山です。

山中には、髭剃岩・月見岩・鳳岩などの奇岩があり、特に山頂直下の鳳岩は高さ20Mの垂直壁で、スリルと力試しを求め多くの登山者がやって来ます。

また霊山としても知られ、山岳信仰の痕跡も色濃く残っています。

名前の由来は、鎌倉時代の禅僧・夢窓国師が山頂で座禅修行をし、その後恵林寺を開山したことにより、恵林寺(徳和)の乾(北西)方向にある山だからと言われています。

しかし恵林寺は織田信長によって焼き払われました。

その際の住職が死に臨んで『安禅必ずしも山水を用いず、心頭滅却すれば火もまた涼し』と詠んだことが良く知られているそうです。


少し前の雨の日に、晴れ女三人が我が家に集まって山のテレビを見ながら山談義した時に『日本百名山』でやってた気がするんですよね。

その大展望に感動した私たちは「行ってみた~い!」となり、岩場大好きなハガレーナは「鳳岩挑戦してみたい!」なったのでした。

すると姫が「百名山なら『百名山ハンター』に同行してもらおうよ!」と提案し今回の企画が実現しました。

まぁ実際は百名山ではなかったわけなのですけどね😅

ひとつ前のブログで紹介した百名山ハンターの『そらたん』と、姫・ハガレーナ・ターボのお気楽隊、そしてナツとシマクマちゃん(シマちゃんとクマちゃんの総称)という、総勢8名の団体で繰り出しました。

ナツは今年の目標で『月に一度は山登りをする』と決めたので、「次は○○日に行きたい!」と連絡が来て、その時にお気楽隊が計画している山に合流する手筈となっております。


《登山難易度  8》

寄居の集合場所を早朝5時に出発し、雁坂峠を越えて、徳和の里にやって来ました。


当初の予定では、里の真ん中辺りにある無料駐車場に車を停めて、道満尾根を登り、国師ヶ原十字路からの下山は西側の錦晶水・銀晶水という水場を経て戻る8の字コースを辿るつもりでしたが、目的の駐車場が満車だったため、駐車場を求めて沢に沿って上へ上へとやって来ました。

この駐車場はもしかしたら、沢釣り客が多く利用する場所なのかもしれません。

到着した時何台かあった車は全て釣り客のもので、私たちの到着と入れ違いに早朝の釣りを終えた人達が去って行きました。

ここは下山に利用するつもりだった登山口の近くなので、今日は予定を変更してピストンすることにします。

結果的に想定していたより標高差が小さくなるという嬉しいような(チャレンジできなくて)残念なような😅


10分後にナツグループと合流し、初対面の人たちの自己紹介を済ませ、歩き始めたのは7時30分でした。

今回で三度目になるシマクマちゃんですが、なんとターボに会うのは初めてになります。

『これが噂のター坊か、、』と二人が呟いたのをナツは聞き逃しませんでした😁

しばらく林道を行きます。


10分ほどで案内板が現れました。

前で休んでいた先行のハイカーがいなくなるまで待って、みんなで眺めます。


今日は私は『百名山ハンターがリードしてくれるんだろう』と思ってそんなに予習せず、百名山ハンター(そらたん)はというと『お気楽隊に参戦だ~🎵』くらいの気分で来ていて、結局誰も良くルートを把握していませんでした💦

万年初級者が中級以上の山にチャレンジするという大事な日なのに、舐めててごめんなさい💦です。

案内板に山頂までのコースタイムが載っていたので、『ええと、ええと、一時間20分と30分と、、ひぇえ、山頂まで3時間50分!約4時間必要なんだね~😱』と今さらビビっております😅

地図ではすぐそこのように見えた錦晶水まで2時間の森林歩きなわけね、、と覚悟を決めました。


ヤマップなどで見覚えのある大きな登山口の標識が現れました。

ここから林道を離れ、登山道に入ります。

いよいよチャレンジ登山のスタートです!


若者たちはいつもヘラヘラしております😁

ナツはモンベルで下半身を揃えたらしく、今日は山ガールっぽく決まっておりました。

以前の三本線のジャージはいつもダサいなぁと思っていたので、絵になる見た目になり母としてはかなり嬉しい🥰

私が予め「シマちゃん、リュック用意したかな?今回の山は過去2回の山とは段チだからね。難易度の高い垂直壁もあるから斜め掛けのバッグじゃ乗り切れないよ」とカツを入れておいたので、シマちゃんは今日のために素敵なリュックを購入していました。

大きさも35リットルとなかなかのサイズで、いいポーターになれる条件が揃いました😁

エライ、エライ😊

駐車場でわざわざ私たちの所にやってきて、「何か持つものないですか?何でも重いもの持ちますよ」と申し出てくれたのです。

ナツ曰く「オバチャンの役にたちたいんだって」と。

とりあえずみんな「大丈夫、大丈夫、今日はそんなに重くないから」と遠慮したので、シマちゃんのリュックは今のところぺちゃんこです。


森林帯のまぁまぁの急坂をゆっくり登ります。

そらたんが「案外静かなんだね」と呟きました。

どうやらお気楽隊はいつでも賑やかだと思っていたようで。

いやいや、急な登りではそんな余裕はないですよ😅

特にターボは下りや平らになると、途端にお口がなめらかになりますが、登りではとても無口です。

ゼェハァゾーンはひたすら登りに集中!

無駄口は叩きません!(体力温存作戦)


銀晶水に到着しました。

ホントにチョロチョロでしたが手に貯めて飲むと、やはり美味しかったです😊


林道を横切ります。

木立の間から見える三角の山を見て「あれが山頂かな?」と指差すハガレーナ。


先を歩く若者と姫。


ゆっくり登るターボと私と、最後尾を固めてくれたそらたんを、真ん中を行くハガレーナが撮ってくれました。


地味な登りが続き、ペースを保って黙々と歩いています。


カラマツの新緑が美しいですね。

少し前にハガレーナが「白く見えない?霞んでるのかな?白内障じゃないよね?」と言っていたのですが、このカラマツの白っぽい幹がそう見えていたのですね。

霞みでも白内障でもなかったです😁

こんな景色を見ながらも、「でもこの山にはあんまり花が咲いてないね」と姫。するとそらたんが、「この乾徳山は一粒で三度美味しい山だって書いてあったよ。」と言うので、「その3つの魅力って何なのかね」と聞いてみましたが、「何だったかなぁ~?まぁ、ひとつは岩場でしょ?他は?」「展望??」「だとしたらもう1つは花なのかなぁ?でも咲いてないよねぇ」などと話しながら歩きました。

結果は皆さんもうご存知ですね。

私が冒頭で書きました。

三拍子揃った魅力は「岩場・草原・森林」です。

そう、今正に見ている景色がそのひとつだったと言うこと(笑)


8時49分、駒止を通過です。

登山口から約1時間でした。

最後の水場(錦晶水)までのようやく半分来ました。

駒止めと言うくらいですから、ここから先は馬は登れない岩稜帯になるよってことなんでしょうね。


道はガレガレな感じになって来ました。

さっきまでよりなだらかな気がしますね。


こんな花(すみれ)が咲いていたんですね。

ハガレーナが撮ってくれました。

私は人に迷惑をかけずに歩き通せるか?という強迫観念があり、いつも以上に視界が狭くなっていたみたいですね。

全く気がつきませんでした😅

正に歩くこと・進むことに全集中💦


9時23分、夢窓国師も飲んだという錦晶水に到着しました。

登山口から1時間50分、コースタイム通りですね。

残っていたペットボトルの水(わが家のアルカリイオン水)を捨てて、清水をいっぱいに満たしました。

冷たくて美味しい~⤴️

体に染み渡ります。


いつもペチャクチャお喋りしている三人組。

職場の同僚なので、同僚の先生のこととか、生徒たちの話、たまにモンスターペアレントの問題など、話題には事欠かないみたいですね。

この錦晶水で10分ほど休憩しました。

みんなウイダーやアミノバイタルを注入中。


するとシマちゃんの髪型の話で盛り上がりました。

硬い剛毛なので、剣山のように真っ直ぐに伸び、ある長さを境にすだれのように下向きになるので、目線に髪が見えてきたら散髪に行くサインなのだそうで。

シマちゃんが「屋根が見えてきたら切るんすよ」と言うと、ターボが「やぁねぇ」と。

そらたんが「出た!これか!」(笑)

シマちゃんの髪型は濡らしてオールバックか、剣山ヘアのふたパターンしかできないらしいです。

みんな珍しい動物を観察しているみたいな感覚で、「どれどれ?」「うわっ、気持ちいい~⤴️」「いや、ひまほど気持ち良くない」などと言われ放題、触わられ放題😁

「どうぞ、どうぞ、おさわりください」と頭を差し出すシマちゃんです。

そうそう、ここでまたしてもシマちゃんから「重いものないですか?何でも持ちますよ」と再度の申し出があったので、そんなに言ってくれるんじゃ持ってもらおうかとなり、ターボとハガレーナは水筒を、私はバナナ2本とペットボトルを託しました。

嬉々としてリュックにしまうシマちゃん。

ナツが「お役に立てたね~⤴️」と。

お蔭で(?)リュックが膨らみかっこ良くなりました🥰

錦晶水から国師ケ原十字路まではわずかでした。

目の前に遮るものなく乾徳山山頂が見えるようになりました。


当初の予定では道満尾根からここに出てくる計画だったのですが、今日はこのまま扇平→山頂へと向かいます。


その前にヒュッテのトイレに寄っておきましょうか。


避難小屋の高原ヒュッテです。

前に見たテレビ番組では、ガイドさんはここに泊まって夜に月見岩まで歩き、甲府盆地の夜景と星空を見ていました。

トイレに、、と思いましたが、どうやら混雑しているようです。

ならいいか、そこまで行きたい訳ではないということで、山頂に向かいます。


お?お?これは、カラマツの新芽。

「シマちゃんの髪型と同じだ~⤴️」と盛り上がりました。


「おっ、俺と同じ🥰」と言いながら嬉しそうに写真を撮るシマちゃん。

リュックがオバチャンの荷物でパンパンになってますね😁

途中のサービスエリアで、スタミナ丼を食べて消化中なので、ちょうどいいそうです。



この辺りから所々に石積みがみられるようになりました。

修験のための宿坊でもあったのでしょうか?

大きな岩の下で何かやってますよ。


顔で演技するタイプ(ナツの談)。


広い草原になってきました。

おお、ここがテレビでやってた場所だね!

前を行く若者たちから「おお~、すげ~⤴️」と歓声があがっています。


振り返ると、富士山が見えていました。


前に見えているのが、『月見岩』かな?

ワクワクワクワク😃💕


若者三人が月見岩へ。

背景が青空だったなら、もっともっと素敵だったでしょうね。

今日は午後3時頃から雨予報なので、雨に降られないだけでよしとしましょう。


ハガレーナと姫とそらたん。


ターボと私は体力温存作戦中なので、登らず、下から写真を撮りました。

帰りにここを通るようなら、その時に登りましょう。


若者たちは歩き始め、ターボと私も続きましたが、同級生二人が何をやっているのかと思ったら、、

そらたん「モグモグ」

姫(ジーっと見つめて)「それ美味しい?」

そらたん「食べる?」

姫「うん!💕」

、、、というわがまま姫と、その面倒を見させされている同級生男子のやり取りが行われていた模様。

自分の食べるものは自分で持って来ようね、姫。

この後「重いのはいやだなと思って。シマちゃんが持ってくれるのわかってたらもっとおにぎり持って来れば良かった!」と言っておりました。

彼女はお気楽隊の中で「わがままキャラ」ばく進中ですが、どうやらそれが気に入らないらしく、「男の人達はだーれも私のことをわがままなんて言わないよ!天真爛漫だね!って言われる」と言います。

それを世の中では「わがまま」と言うんだよ!!💢💢💨と、、皆が言っても「そうかなぁ~?」と全く自覚しません。

可愛いと何でも許されると思ったら大間違いだからな!と言ってみるが、暖簾に腕押し、糠に釘。

気にしないで先に行きましょう。

まぁ、こんな時もターボは「クリームパン、ちょっとくりぃむ💕」って言ったんじゃん?とダジャレをぶちこんで来ましたが。


扇平の「手洗石」ですが、、

手は洗えません😅(ハガレーナの談)

ここに「山頂まで1時間」という標識があり、「ゲッ!」と思いました。

すぐそこに山頂が見えていて、岩場に立つハイカーも見えていたのに、まだ1時間かかるのか、、。


あと1時間と聞いて、一気にお腹がすいた気がしてきました。

先を行くシマちゃんのリュックに私のバナナが入っていたので、「シマちゃ~ん、待ってくれ~、バナナが食べた~い!」と呼び止め、皆でモグモグタイムにしました。

スタミナ丼を朝食べてきた二人も流石に少しお腹が空いてきた様子。

15分ほど休み、再び歩き始めました。


いよいよ、岩場が現れました。


後ろから「岩場た~のし~⤴️」というハガレーナの声が聞こえました😁

彼女の本領発揮区間の始まりですね😉


尾根に乗り、これからの岩場に備えてストックをしまいました。


若者は鎖が大好き。


おばちゃんは鎖は信じません。

しっかりした岩や根っこが頼りです。


足場と手がかりさえあれば、私でも大丈夫。

姫が苦労した場面で、「ええぇ、姫が苦労するんじゃ私大丈夫かな?ハガレーナ、お尻押すスタンバイよろしく!」などと言ってみたりしましたが、意外にスイスイ行けました。

ハガレーナとターボが「あれ?意外と行ける?」と不思議そうです。

これが経験値ってやつ?(笑)

たまにメタボチェッカーがありますから、そこは腹がつかえないように斜めに滑り込ませます。

これも経験値(笑)


前から「ワーワー」聞こえると思ったら、髭剃岩に若者たちが挟まってはしゃいでおりました。

シマちゃんのメタボチェッカー!(笑)


中学教師のトーテムポール😁


さて、では私たちも行ってみましょう。

私、そらたん、姫の順に入って行きました。

姫は高所恐怖症なので、先頭は無理みたいです。


うわぁ、すご~い!!!

メタボチェッカーの先に地面はありません。


いっちばん端に立っています。

足元は斜めに切れ落ちた断崖絶壁。

もしもここでそらたんに「わっっ!」と驚かされたら、足元がグラッとなって、真っ逆さま!

簡単に殺人事件成立しますね😱


右からターンしました。

素晴らしい展望です。

ダケカンバの森はまだまだ新緑はこれからで、白い幹が見えています。

楽しいね~⤴️


私の頭の上から眺めを楽しむそらたん。


ほんとに髭がゾリっとならないように慎重に戻りました。


最後はハガレーナとターボが入ったのですが、写真が暗くなっちゃった💦

ごめんよ~(涙)

ハガレーナは落下していた平たい岩の上に乗っています。

ではでは、そろそろ乾徳山核心部に入って行きますよ!


長くなっているので、ここで《前編》として投稿します。


この後いくつか岩場を越え、最後に大トリの鳳岩が現れます。


いつもブログを応援していただき、ありがとうございます。

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