【読書】犬のいた季節(伊吹有喜)
こんにちは。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
久しぶりの読書感想です。
前の投稿からいくつか本を読んだのですが、特に感想をまとめたい!と思うような読書ができなかったので、とても久しぶりになります😅
今回の本は素晴らしかったです。
その名は「犬がいた季節」。
我が家には「ひまわり」という柴犬がいるので、動物ものの切ない話はご勘弁と思っていましたが、どうやらそうではないらしく、帯を見ていつもの蔦屋書店で手に取りました。
【犬がいた季節】伊吹有喜著(双葉社)
《表帯》
2021年本屋大賞ノミネート!!
[読みたい本ランキング(読書メーター)]1位。
伊吹さんが紡ぐ素晴らしい青春、多くの皆さんに読んでほしい一冊。
今年のベスト本になりそうです。(ゆみねこさん)
《裏帯》
最後の共通一次。自分の全力をぶつけようと決心する。18の本気。
鈴鹿でアイルトン・セナの激走に心通わせる二人。18の友情。
阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件を通し、進路の舵を切る。18の決意。
スピッツ「スカーレット」を胸に、新たな世界へ。18の出発。
ノストラダムスの大予言。世界が滅亡するなら、先生はどうする?18の恋。
~~~ページをめくれば、18歳のあなたがいる~~~
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温かく希望に満ちた素晴らしい作品でした。
ページをめくれば18歳のあなたがいる、、その通りでした。
私の高校時代と大きく違うのは、この物語には、コーシローという犬の存在があることです。
八稜高校(略してハチコウ)に捨てられていた白い犬。
校長との話し合いの結果、美術部にコーシロー会を立ち上げ、生徒たちが世話をすることになります。
学校の敷地内で自由に暮らすコーシロー。
ある時は教室で生徒たちと共に授業を聞き、ある時は用務員さんの部屋で休み、ある時は野球のバックネットの下である人を待ちます。
登場人物はコーシローの世話をする高校三年生たち。
素直になれなかったり、思い通りにならなくて、早く大人になりたいともがき苦しむ18歳です。
進学校に通う生徒たちの恋と友情と進路の悩みが、平成から令和に掛けての月日の中で語られます。
彼らはコーシロー(犬)の前ではいつも正直に誰にも見せない心のうちを打ち明けるのです。
コーシローはそんな彼らを見守り、時に恋のお手伝いをしようと頑張ったりもします😁
まぁ、言葉が通じないので、そううまくは行かないのですけどね。
彼らを見守り続けるコーシローの存在が、あの三年間は二度と戻らぬ輝かしき日々だったのだと、より切なく、より目映く感じさせるのです。
コーシローは思います。
「元気でね、という言葉を聞くと、長いお別れが来る」と。
学校で多くの卒業生を見送ったコーシローの理解が切ないのです。
エンディングは爽やかで大満足😊
読後、ニヤニヤが止まらず、心がホッコリしました。
一番好きなのは、第1話「めぐる潮の音」。
コーシローが最初に出会った三年生の切ない恋の物語です。
紙ヒコーキと自転車の立ちこぎ!
たまらなく青春だ~😆
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