50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【島根】巨木と流鏑馬とSLと故郷の山。2020年12月19日(土)

島根県津和野町日原の「大元神社の大楠木」から、こんにちは!


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


帰省してから二回目の土曜日です。

今日は兄の車でこの地域の巨木巡りに出掛けました。

父の回復祈願してきます!

今日はとりあえず三ヶ所の巨木を見て歩いたのですが、どれもこれも大迫力で、エネルギーに溢れ返った巨木揃いで、驚きました。

よくぞ伐採されることもなく、現代まで生き残ってくれた!と、その生命力にただただ圧倒され、そしてその幸運に感動しっぱなしでした。

お兄ちゃん、案内してくれて、ありがとう~🎵

兄の軽トラで、背筋をビシッとせざるを得ない、とても快適とは言えないドライブでしたが、車窓から見える山の景色に、「やっぱり私は山が好きだ。ここは私の故郷だ~。」と思いながら、窓を手動でグリグリ開けて、同じような写真を何枚も撮りました😅

山しか撮るものがないというのが正直なところなんですけどね😉

兄がこの辺の山に詳しいので、山の名前を教えてもらい、登りたい山リストがいっぱいになってきましたよ😅

定年退職したら、ターボやハガレーナに付き合ってもらって、1ヶ月くらい滞在し、この辺りの山を制覇しよう!と思いつきました😁

二人にはまだ話してないんですけどね(笑)

まずは日原の大きな楠の木を目指しています。

高津川越しに見える、あの三角錘は昨年の3月に夫と長男ケイと登った「盛太ケ岳(もったがだけ)」(891M)ですよ。

吉賀富士とも呼ばれる秀麗な形で、どこから見てもすぐにそれと分かりますね。

そして、その右手に続くなだらかな尾根は「鈴ノ大谷(すずのおおたに)」というのだそうです。

素敵な名前ですよね。

あの山には乗用車が乗るくらいの大きさの巨大な切り株があるのだと兄から聞きました。

この辺りの自然林には、とにかく巨木が沢山あるようなのです。

こちら方面に島根県内にある単独峰としては最高峰の「安蔵寺山(あぞうじさん)」があるはずなのですが、雪雲に隠れて見えません。

少し前からみぞれが降っていましたが、柿木のコンビニに立ち寄るとあられに変わっていました。

あらあら、雨の中の巨木巡りになるのかしらん?

高津川を渡り、山口線の踏切を越えると、神社への階段がのびていました。

ここは三渡神社というみたいです。

車は神社の突き当たりを左へ。

山口線の線路に沿ってしばらく行くと、

「島根で一番大きな木」の看板が!

ここで右に曲がると、、

おおお、あれか!

見えてきた!見えてきた!

すぐに分かるね!と言うと兄が「おぉ、森みたいじゃろうが」と。

一本で正に森になっていますね。

これはすごい!

この大きさ、すごくないですか?

横にある倉庫との大きさを比べてみてください。

形もいいし、とても存在感があります。

駐車場に車を停め、巨木に走ります。

すごい、すごい、これは相当すごい!とコーフンしております😁

うわぁ、何?何?何?

なんなんじゃこりゃ!?

こんな大きな木、今まで見たことないかも!?

県指定文化財「大元(おおもと)神社のくすのき」です。

かつてはここに本殿や神楽殿もあった大元神社の御神木だったんですね。

神社は三渡八幡宮に合祀されたと書いてあります。

あ、さっき踏切の所にあった神社ですね。

戦時中、軍需物資として伐られそうになったのに反対運動で伐採を免れたとのこと。

良かったね~😆

こんな木を切るなど、もってのほかですよ❗

(今日初めて知ったヤツが何を言うとる?ですけどね😅)

巨木でよく見る枝支えなどもなく、枝は自由奔放に延びています。

葉っぱもツヤツヤしてとっても元気!

エネルギーが満ち溢れていますね😊

看板とは反対側に歩いてみます。

正面に回り込むと鳥居がありました。

側に立つことは遠慮したので、その大きさを比べるものがありません💦

写真では伝わらないかも知れませんが、とんでもなく太い胴回りなんです。

この分かれた枝!

そう、これは枝なのですよ。

もうこの枝だけで、一体何トンあるんだろうと思うくらい、この枝が既に巨木なんです。

ホントにこんなの見たことない❗

決して小さくはない兄はくすのきのずっと手前にいるんですよ。

カメラをワイドにしても収まりきらない枝という名の胴ぶり!

こんなにすごいのに日本の巨木百選に選ばれないんですね。

日本は巨木だらけだということです。

島根県の「巨樹・巨木」によると、このくすのきは樹齢500年、高さ31m、幅340cm、幹周10・6mだそうです。

何度も言います。

これ、枝ですからね(笑)

この枝部分だけで、十分巨木!

雨(あられ)が結構降っていましたが、この枝振りですから、ほぼ濡れずに巨木観察を楽しむことができました。

いやぁ、凄かった!

最初の訪問がこれですか!

さすが、島根県で一番大きなくすのきでしたね。

大きなっていうのは胴回りのことなのかな?と思いましたが、島根県の巨木リストを見るとこのくすのきの10.6mより幹周りが大きな木もありました。

枝の広がっている外周の大きさなんですかね?

場所はここですよ~、こっここっこ~⤴️

道の駅シルクウェイに案内図があったので載せておきますね。

近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。

その大きさと元気さに度肝を抜かれます!

500歳でも若々しく、命みなぎる巨木でした。

次に向かったのは、津和野です。

正面に見えているのは、津和野の町のシンボル「青野山」です。

すり鉢形の美しい山容で、標高差470Mの直登を強いられる山です。

あの山頂には石垣があり、そのなかに人々が集える広場のようなものが作られていて、麓の集落の人々が年に一度酒や食糧を持ち込んで宴会をする祭りがあるそうです。

私はまだ登ったことがないのですが、兄は過去に登っていて「結構大変なんじゃい」と言っておりました。

「ずっと階段じゃけぇのぅ」とのこと。

津和野の町中から見える青野山です。

この写真の左端に写っている白い建物は長女ナツが生まれた病院です。

病室から津和野川が眺められ、5月の爽やかな風が吹き渡っていたのを覚えています。

怖かった出産を無事終えて、人生で最も心が浮き立つような時間が流れていたのでしょうね。

その情景は目映いばかりの光に包まれて思い出されます。

そんなことを思い出しながら、兄に連れられてやって来たのは、流鏑馬で有名な神社でした。

毎年4月の第二日曜日に流鏑馬神事が行われる鷲宮神社です。

この馬場がこれまた凄い❗

このようにトラック状に作られた馬場は日本で唯一なのだそうです。

今年はコロナで中止となったようですが、毎年のように兄は神事の際に写真を撮りに来ているのだとか。

最初に装束を身にまとった四人の射手が流鏑馬することから神事がスタートするのだそうです。

ずっと向こうの端で扇子を投げるのがスタートの合図なのですが、走り出すタイミングではまだ弓を準備してないので、最初の的までに急いで射る体勢に入らなくてはいけないのがとても難しいのだと兄が言っておりました。

スタート地点から最初の的まではほんのわずかです。

一つ目の土塁と二つ目の土塁との間には通路も作られています。

こちらは二つ目の的です。

ここに菱形の的が掲げられます。

二つ目の土塁と三つ目の土塁の間に参道があります。

流鏑馬のルートは参道を横切る形で作られています。

兄は鷲宮神社の境内に入って行きましたが、私は馬場を端まで歩いてみました。

これが三つ目の的です。

馬場の端までは来て振り返ったところです。

美しいですね~⤴️

この左側に見物客が並ぶのだそうです。

毎年岩国基地にいるアメリカの兵隊さんたちも団体で見に来るんですって。

すぐ近くを馬が走り抜ける様は迫力満点でしょうね。

いつか見てみたいです。

流鏑馬神事の説明がありました。

満開の桜の下での流鏑馬は、さぞや華々しく風流なことでしょうね。

全長270mの馬場を侍が馬にまたがって駆け抜ける勇壮な祭り。

三つの的を仕留めるのは至難の技だと書いてあります。

的に当たった時は観衆も興奮のるつぼでしょうね。

これは是非見てみたい!!

老後の楽しみがひとつ増えました😊

神社の境内に入ってみましょう。

本日二つ目の巨木は神社の裏手にあるそうです。

茅葺き屋根の老朽化が激しく雨漏りするのでシートが掛けられています。

お社向かっている左手から回り込みます。

お社全景です。

古いお社を守るために、瓦の大きなお社が重ねられているのですね。

こちらもかなり老朽化が進んでいるようです。

こちらは強運の神「稲生社」だそうです。

強運の神様なら、手を合わせておけば良かった!

この時は辺りの風車を見て、水子供養なのかななどと思っていました😅

こんな風に竹で作った風車が沢山奉納されていたのですよ。

風車といえば、水子、、私のイメージでした😅

誓願成就と書かれた真新しい風車もありました。

そんな強運の神様がいらっしゃることなど露知らず、、

兄と私は巨木の待つ山の中へ。

兄はサンダルばきだったので、苦労しておりました💦

次に目指した巨木は一本杉でした。

なかなかに味のある字で書かれた一本杉の案内です。

津和野百選に選ばれているのですね。

奇跡的に焼け残った唯一の大杉とは?

どれどれ?

ほほ~、なるほど~。

こりゃまたさっきのくすのきとは全く違う魅力の巨木ですね。

このゴツゴツとした無骨な幹!

さっきのくすのきが500歳の青年だとしたら、こちらは1000歳の長老といった佇まいです。

写真で見るのではわからないと思いますが、実際目にすると、神聖な雰囲気があって、孤高感が半端ないです。

私と大きさ比べしてみました。

高さは40m、幅277cm、幹周8.7m、樹齢1000年の大杉です。

こんな場所に立っています。

では次に向かいましょう。

兄が美味しい蕎麦屋に連れていってくれると言っています。

折角津和野に来たのに、太鼓谷稲荷神社には参拝しないという(笑)

やって来たのは稲荷神社の下にあるお蕎麦屋さんです。

三味割子をいただきました。

関東のお蕎麦とは全く違いますね。

おつゆの味がまろやかで、蕎麦はモチモチなのに喉ごし爽やかで、とても美味しかったです。

津和野の町中を車で通過中。

人っ子一人いませんけどーー!

コロナ自粛で観光客が来ないのかしらん?と思いましたが、、

いました、いました、いっぱいの鉄道ファンが!

どうやら臨時のSL列車が運行しているようで、ここで方向転換&給水などするようなので、ちょっと見学していきましょう。

機関車部分だけを切り離し、線路の切替を待っているようです。

やがて白い煙を吹き出しながら、後退して行き、駅の手前で切り替えた線路に乗り、

黒い蒸気を吐きながら回転テーブルまでやって来ました。

作業員が安全確認や、ターンテーブルのスイッチ操作などを行っていました。

動き出しました!

ターンテーブルに乗りました!

ターンテーブルの直径は無駄なく機関車一台分なんですね。

ぴったり収まりました。

ズーム!(笑)

回転し始めましたよ。

回転終了!!

進んで来ますよ~⤴️

給水所にやって来ました。

色んなところからいっぱい蒸気 出てますね。

「疲れたーーーっ!」と言ってるみたいに見えました(笑)

後ろの方では給水作業が行われていました。

石炭を前の方に集める作業です。

名盤も素敵。

昭和13年に浜松で造られたいわゆるデゴイチですね。

お顔の方に移動して来ました。

なんのバッジを付けているのかと思ったら、クリスマスなんですね。

兄によると、山口市の幼稚園の遠足では、園児たちをいっぱい乗せて、お顔には幼稚園のマークをくっつけて走るのだそうですよ。

ではそろそろ帰りましょうか。

吉賀町まで戻って来ました。

再びの盛太ケ岳。

吉賀町七日市までやってくると、何?何?あの白く輝く山は!?

そう、あれは島根県内最高峰の「安蔵寺山」ですよ!

「えええ、めっちゃキレイじゃーん!」とわたしが騒いでいると、兄が車を安蔵寺山登山口方面へ向けてくれました。

吉賀町高尻(たかじり)に入って行きます。

安蔵寺山の天辺部分だけわずかに見えますが、手前の山に隠れてやがて見えなくなりました。

結果的にはさっきの七日市からが一番広範囲に見えることが後から分かるのですが、、😅

ゴギの郷通過。

安蔵寺山登山口にはとてもりっぱ標識がありました。

標高1263Mの安蔵寺山は吉賀町、津和野町、匹見町にまたがる山で、それぞれの町からルートが存在します。

私はこの吉賀町高尻から、子供の頃に一回、結婚してからナツを連れて一回の計二回登っています。

昨年3月に帰省した時にはなぜ登らなかったのだろう?

まだ雪があるからやめた方がいいと父に止められたんだったか?

「冬には笹の山頂付近には2~3m積もるじゃろうよ」と兄が言ってました。

踏み跡はないのかなぁ。

いつか歩いてみたいですね。

山頂からの眺めが良さそうですよね。

(以前登った時のことは忘れてしまいました💦)

晴れていれば日本海も見えると思います。

では次に向かいま~す。

私の生まれ育った地域を通過中です。

これ、これ、この大岡山が私が見ていた大岡山です。

六日市から見るよりカッコいいでしょ?

(身内の贔屓目です😅)

そして、本日最後に立ち寄るのが「沢田の大杉さぁ」です。

この辺では「様」を「さぁ」となまるのですよね。

兄によると、「わしゃあぶちええと思うんじゃけど、ロケーションがわりいけぇねぇ。じゃけぇ、あんまり人気がないんと思うんよ」とのことで、

そう、お墓の上に立っているのです。

だしても、何?何?何?何?

この迫力!!!

なんて奇妙な姿をしているのでしょう!

うへー、なんじゃこりゃ?

このグロテスクな枝ぶり!

これまた幹ほどに太い枝がクネクネとねじ曲がり、異様なパワーで迫ってきます。

この木肌!

まるで妖怪のようでもあり、進撃の巨人の筋肉のようでもあります。

鷲宮神社の一本杉が聡明な長老だとしたら、こちらは筋肉隆々の荒くれものといった感じです。

反対側に回ると、何か神事が行われた直後のようでした。

この太い幹と枝分かれしたぶっとい腕。

兄はこの木にとても魅力を感じるのだと言ってました。

樹齢800年、高さ34m、幅232cm、幹周7.3mの大杉です。

昔雷にうたれて上の方の枝が折れたらしいのですが、今はどこだか全く分かりませんね。

それを上回る生命力に満ち溢れています。

す、すごい。

ただただ圧倒されます。

巨木巡りが好きだという兄の気持ちがよく分かりました。

この体験は、いつもの山登りでは味わえないものです。

ゾクゾクするような高揚感と、期待を裏切らないというか、想像をはるかに超える驚きに満ちた体験でした。

これははまりそうな予感😁

今日は巨木巡りから始まり、流鏑馬馬場やSLの見学まで加わり、地域の山や祭りの話を兄から沢山教えてもらい、とても盛り沢山の一日となりました。

来週はまた別の巨木を見に行きます。


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