【栃木、足尾】孤高のブナに会いに行く《前編》2020年11月3日(祝)
足尾・中倉山の岩場から、こんにちは!
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
《登山難易度8》
今年の文化の日は火曜日!
火曜日に参加できる(火曜日しか参加できない)お気楽隊メンバーと言えば?
、、、、
、、、、
そう、我らがオシャレ番長・ウォーリーです😁
今回は久しぶりのヒロや長女ナツも加わり、総勢6名の大所帯で出かけることになりました。
さて、どこに行きましょう??
ターボと仕事のお昼休憩を使って作戦会議です。
この秋に関しては、シーズン初めは週末にお天気が崩れることが多かったのですが、このところ素晴らしいお天気に恵まれ、しかも紅葉ドンピシャで、とても満足度の高い山旅を続けられています。
でも浅間山や日光白根山など、2000M超えの山は既に紅葉が終わり、そろそろ白い世界になりつつあります。
さて、11月初めに紅葉が美しく、大勢でも快適な山歩きができるところはどこかしら?
何しろ混雑が苦手なので、人がそこまでいない所というのも条件に入ってきます。
ターボと昼休みにヤマップサーフィンしていて、ふと目に止まったのが、足尾の紅葉と中倉山の「孤高のブナ」でした。
素晴らしい稜線風景が広がっていて、これは気持ち良さそうです。
紅葉の盛りは過ぎていそうですが、標高から見てもまだまだキレイなところもありそうだし。
山と高原地図にルートが載ってないのが唯一の心配事ですが、意外と人気があるようで、いくつかヤマップにルートがあったので、それを参考に登山計画を立てました。
お天気が良ければ、男体山や日光白根山、庚申山や皇海山も見ることができそうです。
こりゃ、いいね!
いい所を見つけてしまった😁
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中倉山は、栃木県日光市にあります。
1610年に開山し、1973年に閉山となった足尾銅山の銅精練過程に発生する亜硫酸ガスや人口が増えたことによる山火事により、山は荒廃し完全なるハゲ山と化しました。
その荒れ果てた山肌と急峻な山並みから、側を流れる松木沢からの眺めは「日本のグランドキャニオン」と呼ばれています。
現在国や環境保護団体による保護活動により、徐々に緑が戻りつつはありますが、西側斜面はまだまだ荒れ地のままです。
そんな中、尾根に一本だけ焼け残ったブナの木があり、「孤高のブナ」と呼ばれるようになりました。
煙害にも耐え抜き、山火事をも免れ、水の少ない尾根に今も独り立っています。
そんな姿が人々の心をとらえたからか、山と高原地図にはルートが記載されてないものの、SNSで発信されるようになり、今や多くの登山者が訪れるようになりました。
尾根に標識らしい標識はなく、ケルンに一本枝が突き刺してある、その名も「波平ピーク」がSNSでどうやら人気みたいです。
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自宅を4時に出発し、今回は2台の車でいざ足尾へ!
どこまで行けるか分かりませんが、とりあえず「孤高のブナ」を見て、あとは行ける所まで行ってタイムリミットで引き返すというザックリしたプランです。
沢入山まで行ってみたいけど、今回は大勢できっとワイワイするから、そこまでは無理かなぁ~と思ってます。
渡良瀬川側の駐車場(鋼橋親水公園)に到着しました。
橋の向こう側にあるトイレに立ち寄ります。
ターボとナツと私は回りの山を眺めながら待っていました。
ヤマップはこの前に駐車場でスタートしてしまい、トイレに行ったメンバーがなかなか帰って来なかった(多分15分位)ので、10分くらい待って一時停止しました😣
なのでヤマップデータのスタート時間には誤差があります。
駐車場から車道に出て歩き出したのは8時くらいでした。
一般車両進入禁止のゲートを跨いで行きます。
松木渓谷の地図がありました。
さっきの砂防ダムは足尾砂防ダムという名前なんですね。
久蔵川(くぞうがわ )、松木川、仁田元川(にたもとがわ)という3つの沢が合流する地点だったようです。松木川の上流には「国境平 →」という文字があります。
おおお、先週行きそびれた国境平か!
金精峠から前白根山に向かう途中にある峠ですね。
日光の色んな地名に少しずつ詳しくなってきました😁
まぁ、これだけ奥日光に通っていればね😅
頭の中に鳥瞰図を描けるようになりたいのですが、何しろ方向音痴なもんで、山に登る度、「あの山はなんだかんだ」と悩みっぱなし💦
回りに他のハイカーがいない時だけ「あれば◯◯山だね。多分!」などと大きな声で話しますが、人がいるとこそこそ声で「◯◯山かねぇ、、わかんないけど、、」と言うだけに留めてます😅
情けない💦
最初の橋を渡ります。
こういう橋をなんと呼ぶんでしたっけ?
流木とかで塞き止められないよう欄干がないやつ😅
さっきの案内図によると、これは久蔵川ですね。
下山してきて分かったことですが、正面に見えている奥の三角が中倉山でした。
「魚がいるよ!あそこ!あそこ!」などとはしゃぎながら橋を通過し、どんどん先に進みます。
足尾銅山の煙害で地肌が丸出しになった山に囲まれた谷です。
青空が広がっています。
今日も素敵な旅になりそうな予感😊
真っ直ぐ進むと松木渓谷、皇海山に行くようです。
私たちは左に。
松木川を渡ります。
上流と、
下流。
駐車場側の橋柱が少し見えますね。
突き当たりにこんな階段が現れたら、左に進みます。
この階段を登ってはダメダメよん。
私たちは間違えて右手に少し進んでしまいました。
植樹してある樹木の名札に気を取られ、導かれるように、、😅
途中腕時計にヤマップルートをセットしてあるハガレーナが「あれ?ルートと違うよ~😆」と気がついてくれました。
仁田元川に沿って歩いて行きます。
とてもキレイな紅葉がありました。
親子ツーショット😊
もみじのポーズで😁
雨上がりなので、艶々してますね。
ワイワイおしゃべりしながら、のんびり歩くメンバーです。
仁田元川の砂防ダムで小休止。
暑くなってきたので、上着を脱ぎ、アミノバイタルを注入しておきました。
途中林道をショートカットする道も。
林道歩き、、なかなかに長い💦
簡易舗装の道の上に濡れた落ち葉が積もり、時々ツルンっとなります。
コケコケの壁。
何かのヒーローが描かれていました。
8時2分、ようやく、中倉山登山口に到着しました。
地面に木の枝で大きな矢印があるのが目印です。
駐車場からの林道歩きにちょうど1時間要しました😅
ダラダラと標高差で160M登ってきたようです。
ここで2台の車が林道をやって来て、車から何かをおろしているようでした。
工事関係者?とこの時は思いました。
ではでは、急登の始まり、始まり~⤴️
ゲゲゲ、ふくらはぎとアキレス腱が野比のび太の急斜面です。
「足が滑る~😆」と叫びながら登っております。
ブナでしょうか?
黄葉が美しいです。
朝日が当たって金色に輝く森を登ります。
先に行っていたナツが斜面の途中で待っていました。
私たちが登ってくる様子を動画におさめていて、早送りするとめっちゃ面白いことになっていました😁
私はお腹が空いたので、立ったままモグモグタイムです。
近くに黄色い巨木がありました。
ホウノキでしょうか?
ナツが傍まで行ってみました。
173センチの長身ナツが側に立ってもこの大きさ!
ナツが下から撮った写真です。
美しいですね~⤴️
生命力が漲っているように見えます。
素敵だ!
更に急登は続きます。
この辺りでターボは滑りやすい黒土の急斜面で足を滑らせ、横向きに転がってしまいました😣
どこに足を置いても滑るので、各自歩きやすい所を探しながら登っています。
森にこだまするヒロの悲鳴(笑)
キャッキャキャッキャ賑やかです。
時々振り返って黄葉を楽しみながら、心拍数アゲアゲで登ります。
この時の私の心拍数は140位でした。
最大値の171はもう少し登った尾根での記録です。
ナツが爆笑しながら、撮った写真です。
オバチャンたちが、ただひたすら足元を見て、必死に登っている様子が、とても面白かったようで😅
こちとら精一杯なんですよ、毎回💦
お、赤い紅葉もみれた!😊
おしゃべりな三人はワイワイ賑やかです。
この辺りでウォーリーが「前の二人(ターボと私)は静かになっちゃったよ」と。
私はそもそも歩いている時にそんなにおしゃべりしない方ですが、ターボは先頭のペースメーカーで、珍しく寡黙に頑張っておりました。
私がバテていると思われたかと思い、誤解を解くために「私、今結構調子いいよ。全く辛くない」と言うと、ハガレーナが「だってみほさん、今日荷物が軽いも~ん!」と。
ば、ばれたか!(笑)
今日はナツが一緒なので、大きなリュックに重いものを全て詰め込んでナツに背負わせ、私のリュックにはわずかな飲み物とカップ麺しか入っていないのです😁
ほぼ空気を運んでおります、はい。
ターボが辛そうだったので、さっき転んだ経緯もありますし、途中でターボのリュックと私のリュックを交換することにしました。
ターボのリュックを持ち上げると、「重っ!!!」となりました。
いつもはこんなに重いのをかついでいるんだなぁと再認識。
でも背負ってしまえばいつもの重さなので、そんなに負担ではありませんでした。
とっても滑りやすい斜面💦
みんな苦労していました。
ハガレーナが大好きな赤色の黄金虫です。
私たちの追及から必死に逃げ回っていました😅
あれは備前楯山かな?
テキトーなこと言ってます😅
私の軽~いリュックになり、足取りも軽くなったターボ。
間もなく尾根に出るようです。
9時25分、小さなケルンのある尾根に乗りました。
矢印のある登山口から標高差380Mを1時間20分かけて登って来ました。
ここから楽な道になるのかと思いきや、意外とまだまだ急勾配でした。
カタツムリのような、クワガタのような形のクヌギがありました。
9時25分、小ピークに到着で、小休止です。
ケルンのある尾根の曲がり角から標高差100Mを20分かけて登りました。
この時の私の心拍数がヤバかった💦
ピークが見えたので、少しペースがあがってしまったものと思われます。
この日最高値の171でした。
ナツに心拍数を聞くと117だったので、「ナツは時報、私は災害用伝言ダイヤルだ~😆」と笑いました。
ウォーリーの好物「あたり前田のクラッカー」をモグモグしていると、通りかかりの男性が「ここを下って少し登ったら中倉山に登らずに左に行くといいですよ。そちらに展望台がありますから」と教えてくださいました。
冬枯れした木立の向こうに見えるあのピークが中倉山のようです。
展望台があるようなので、まずはそちらを目指しましょう。
笹原の道を下ると、どんどん視界が開けていきました。
わ~お、これはキレイだ!
すごい、すごいと、皆大コーフンです。
ナツは「紅葉がミッフィーみたい~⤴️」と。
確かに何となくオレンジがきいた優しい色合いかミッフィーを連想させます。
あれが沢入山でしょうか?
う~ん、まだまだありそうだな😅
途中から左手に曲がると聞いていて、それはヤマップ破線ルートらしいので、ヤマップを見ながら分かれ道を見落とさないように慎重に進みました。
しかしヤマップの分岐を過ぎても分かれ道が現れません。
みんなで「もう分岐を過ぎたよね」と言うと、上の方から「まだ過ぎてませんよ~」という声が!
え?え?天の声が聞こえるぞ!幻聴か!?
「破線ルートを過ぎちゃったかな?」と言うと、「まだそこは実線ルートですよ~」とまたまた天の声が!!
一体どこから私たちが見えているのだろう??
「どっかから見えてるんかね?」と不思議に思いながらも、天の声には素直に「は~い!」と答える面々。
「分岐はまだかなぁ」と言うと、「まだですよ~、そのまま登って来て~」とまたまた天の声!
もはやどこから見えてるとか、私たちの声が聞こえるの?などという疑問は棚上げして、天の声に導かれるように「は~い」と声を揃えるお気楽隊です。
どんだけ適応能力高いんじゃい!(笑)
天の声に導かれてたどり着いた先は、、
大、大、大展望の岩場でした!!!
すご~い!
なんて素晴らしい景色なのでしょう🎵
たおやかな稜線とミッフィーの紅葉が目の前に!
天の声の主はこの方でした!!
さっき「左に行くと展望台がありますよ」と教えてくださった男性です。
神!!!
孤高のブナの保護活動のお手伝いをされている男性で、登山口で工事関係者かなと思ったあの車で運ばれてきた土(4~7㎏)をかついで登られているそうです。
私たちのことが多分心配で待っていてくださったのです。
まじ、神!!!
(ひとつ前の記事でプロフィールを書いているので、ネタバレ済みですが、この時点では「まきじーのさん」だとは知らなかったので、しばらく「天の声さん」で行きます😅)
そして、カメラマンまでしてくださったという!!
岩場の上で何枚写真を撮ったのやら。
ほんと、ありがとうございました!
山の説明もしてもらいました!
孤高のブナは中央少し右のピークの手前にあるらしいです。
ここでターボと私のリュック交換終了~。
あとはなだらかだから大丈夫とのこと😁
再び歩き出します。
「天の声さん」は、最後尾についてくださいました。
そして、左手に二回目の岩場発見です!!
うひゃーーーっ!これまたすごい⤴️⤴️
さっき以上の大展望です。
高いところ好きのナツはすぐに岩場に駆け上がります。
「なっちゃん、さすがに若いと絵になるね~⤴️」とみんなが絶賛していたので、「あいつを産んだのは私だ!」と主張😅
すると親子で立ってみてと言うので、、
親子ツーショット、再び(笑)
私がチビに見える💦
ハガレーナのカメラはとってもキレイね😊
眺めを楽しむ「天の声さん」とヒロとウォーリー。
山座同定を試みるターボと私。
左からターンしました。
なんて素敵なんだろう!
今日この山にして良かった!と心の底から思いました。
岩の上の撮影会はまだまだ続きます。
ヒロとハガレーナを激写する「天の声さん」😁
撮られ慣れてるね~⤴️と感心していました😅
まだまだ続く山座同定😁
いくら見ても結論は出ず(笑)
いやぁ、楽しかった!!
大展望、大好きです。
青空と紅葉と、それに楽しい仲間が加われば、もはや何もいりませんね😆
「金もいらなきゃ、出世もいらぬ、山さえ登れりゃご満悦」でしたっけ?
そんな言葉を思い出すくらい、とても幸せな時間でした😍
さぁ、この後、ついに孤高のブナとのご対面です。
ちょっと長くなっているので、ここで前編として投稿します。
いつもブログを応援いただき、ありがとうございます。