50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【栃木、奥日光】金精峠から日光白根山を目指したのですが、、、2020年10月31日(土)

金精神社前からこんにちは!


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


《登山難易度0.5》


今回は長男ケイの友人二人とハガレーナと一緒に山に出掛けました。

長男ケイを山に誘うと、もうこのブログでお馴染みのマッチョくんに加え、最近仲良くしているという先輩の「ハルカ」が参加したいと言ってると言うのです。

行き先として日光白根山を考えていたので、「靴は持ってるの?ちゃんとした靴がないと日光白根山は無理だよ。行きたいなら安いのでいいからトレッキングシューズ用意するように言って」と伝えると、靴は当日までに用意するとのこと。

では、万が一の悪天候に備えてカッパ(ポンチョ)だけは私が用意してやるかと思い、モンベルでポンチョを二枚購入したのでした。

大体若者は薄着でやってくることが多いので、もしも強風が吹いたりして寒くなったら、ポンチョでもいくらか防寒着代わりになるかなとも考えたのです。

自宅を4時半に出発し、金精峠登山口を目指します。

私は過去に三回日光白根山に登っています。

そのうち二回はロープウェイを利用し時計回りに回ってくる周回コース。

そして最近菅沼登山口から山頂に立った後、五色沼に下るコースを歩きました。

五色沼から眺めた外輪山の美しさにハートを撃ち抜かれた私は、4回目の今回は金精峠から登るルートに初挑戦しようと思います。

今回は若者と一緒なので、オバチャン組と若者組に分かれ、ルートを変えてみようかと。

ハガレーナと私は五色山から先の分岐で五色沼に下り、下から日光白根山を望み、前白根山に登るルート。

若者三人は五色山から更に先に進んで外輪山を下り、弥陀ケ池経由で日光白根山に登り、五色沼避難小屋へ下って前白根山を目指すルート。

お互いのペースで歩くと、誤差はあるものの前白根山でお昼前に合流できるのではないかと考えたのです。

私たちが五色沼にいる時に彼らが日光白根山の山頂に立てばお互いに手を振りあって写真を撮れるかなと、、😊

ちょっと楽しそうじゃないですか?

大きくペースの違う彼らとならこの楽しいチャレンジができるので、我ながらナイスアイディアだと思います。

自宅を4時半に出発し、沼田から金精峠を目指しました。

菅沼辺りは冷え込みが激しいのか、道路は一部凍結していました。

おおお、ついにこんな季節になりましたね。

こうなると、山の支度も大きく変えて行かなければなりません。

今回も一応アイゼンとゲーターを用意して来ました。

私たちが金精トンネルを抜けてすぐ右手にある金精峠駐車場に到着したのは6時50分頃でした。

いつでも出発できるように支度してから、子供たちの到着を待ちます。

7時には到着するように伝えていましたが、ケイから「15分くらい遅れそう」と連絡が入っていました。

トンネルを抜けてそのまま行き過ぎては困るので、道路脇に立って出迎えることに。

その間も何台もの車が入ったり出たりしていました。

なるほど、ここは男体山と湯ノ湖を写真に納める撮影スポットになっているんですね。

こちらは温泉ケ岳(ゆせんがだけ)から派生した尾根です。

ケイたちの到着を待っている間に下山して来られた若い男性がいたので、登山道の状況を聞くと「雪は積もっている所でも1センチ程度でした。アイゼンは私は使いませんでした」との答えだったので、スパッツとアイゼンは持って行かないことにしました。

そんな子供達を待っている間にもハガレーナはストレッチをしていました。

なるほど!こういう合間にストレッチすればいいんだよね。

それまで車を見ながらボーーッと立っていたのに、慌ててストレッチを始める私😣

道路の端で、通行する車から奇異な目で見られましたけどね😅

待つこと30分、、7時20分頃若者たちがやって来ました。

ひとつ前のブログでプロフィール紹介したニューフェイス「ハルカ」です。

ニコニコしながら、私たちに話しかけて来ます。

既に私の恐ろしさ、もとい、山の厳しさを知っていて、テキパキと支度をする後ろの二人とは全く違った雰囲気で、頭の上に花が咲いているように見えました。

ムムム、なんだ、この子は?

今まで会ったことのないタイプが登場してきたぞ。

「ハルカです。呼び名はハルちゃんでもハルくんでもいいです」と言うので、「じゃあハルカだな!ハルカでいいや」と言うと「ええ~、オレ先輩なのに~、呼び捨て~?」と不服そうでしたが、ケイの先輩でも私の先輩じゃないですからね。

ケイが「早く準備しねぇと、母ちゃんに叱られるぞ!」と言ったので、「そうそう、機嫌良く接してるのも今のうちと思った方がいいよ!」と言うと、ようやくモタモタと支度を始めていました。

まぁ支度といっても、便所サンダルからマッチョくんの野球スパイクに履き替えて、ビッグ焼きそばをケイに借りたリュックに入れただけですけどね😅

寒そうなので、私のネックウォーマー(フェイスマスク)とゲーターを貸し出ししました。

この時気温は2~3度だったのではと思います。

後からケイに聞くと、ちゃんと暖かい格好で来るように伝えていたのに、靴も用意してなければ、服装は半袖短パンだったので、「ヤバイよ、ヤバイよ、絶対母ちゃんに怒られるよ」と言うと、「あ?大丈夫!おれ、コミュ力には自信あっから、コミュ力でカバーするから平気ッス」と余裕をぶちかましていたそうです。

「いや、あなたは分かってないのよ、うちの母ちゃんの怖さを。そういう事じゃないのよ。」と言いながら、それなりの服装になるように大急ぎで古着をあつらえて来たらしい😅

ケイは20年、私と付き合ってますからね、良く分かってらっしゃる。

それに対してこいつは全く、山だけじゃなく人も舐めとんのか!となりますよねぇ。

帰宅してから聞いて良かったです。

そうじゃなきゃ、あの金精峠駐車場で「ちょっとここに座りなさい」と説教が始まるところでしたから😁

今日のメンバーです。

左からハガレーナ、マッチョくん、ハルカ、ケイです。

後ろのあの稜線をこれから歩きますよ~⤴️

気合いを入れて行きましょう!

先は長いよ!!

7時41分、ケイを先頭に出発です。

ケイには今日のコースを予め伝え、地図と予定のコピーを渡してあります。

ヤマップにも若者ルートを予め入力させ起動させましたから、現在地の把握も出来ます。

「ドンドン先に行っていいよ~、前白根山で会おう!!」と後ろ姿に声を掛けました。

駐車場(標高1843M)から、金精峠(2020M)まではコースタイム35分のきつい急坂です。

標高差177Mを一気に登ります。

歩き始めて全く緩やかな箇所のない厳しい登りですぐに息が上がりました。

ハルカも野球スパイクでガシガシ登って行きます。

彼の体力は未知数ですが、高校までサッカーをやっていたらしいですから、心配ないですね。

振り返ると男体山と湯ノ湖が見えるようになってきました。

「一人ずつ覚悟して渡れ!」という看板が現れると、

こんな危うげな金属製の板が崩れた斜面に設置されてました。

不安定な足場に立ち、男体山を眺めます。

今日は本当に素晴らしいお天気です。

一日中晴れの予報ですから、最高の1日になると、この時は信じていました。

何しろ急勾配ですから、階段の段差も大きい💦

またまた股関節の固さで苦労しました。

左手には、大きな岩稜が見えます。

あれが金精山(2244M)なのでしょうか?

地図に笈吊岩(おいつるいわ)と書いてありますが、あれのこと?

あそこの上を歩くのか、、大丈夫かな?などと思いながら登って行くと、前方に息子たちの姿が。

あれ?先に行ったんじゃなかったの?

もしかして、誰か体調不良?

あ、オールしたって言ってたから、ハルカが吐いたりしてるのかな?と思い、「どうした~?」と聞くと、、

なんと、ケイが「胸が痛くて仕方ないんだよ」と。

えええええ、まじか!?

縦郭気腫の再発か?!

急な登りで頑張ったからか、体が温まる前に肺に負荷がかかり過ぎたってことなのでしょうか?

登ってる途中から真ん中から少し左(心臓の近く)が痛くなり、今やかなりの痛みになっているそうです。

そうなのか~ー⤵️

これが一時的なものなのか、それともこのまま痛みが続くのか、、判断が難しいです。

どうするか悩みましたが、木立の間から金精神社が見えていたので、そこまで行って様子を見ることにしました。

この山は?

まだ名前が分かりません。

ドンドン広がる視界。

金精峠に到着したのは、8時24分でした。

峠の標識にうずくまるケイ。

かなり辛そうです。

向こうにのびる登山道は温泉ケ岳を経由しての根名草山縦走ルートです。

いつか歩いてみたい。

峠から見た男体山です。

日光白根山に登るルートは4つありますが、丸沼からと菅沼からのルートは登り途中で男体山を見ることはできないので、このルートはいいですね😉

湯元からのルートでも見えるのではないかと思いますが、そのルートは行程が長くベテラン向きなので、私たちのようなレベルだとこの金精峠からのルートが丁度良いです。

峠にある金精神社です。

「ここには男性のシンボルが奉られてるらしいよ」と言うと、男たちは「見たい、見たい❗」と駆けて行きました。

赤い鉄製扉の小窓から必死に覗き込む二人と、痛みに耐えるケイ。

中はこんな感じ。

多分ですが、木の扉の真ん中辺りに見えている茶色いものがソレだったんじゃないかと、、。

薄暗くて良く分かりませんでした。

そんな「男性のシンボル」探しをしていると、小学生くらいの女の子と若い両親が登って来ました。

「あんな女の子が登れるのに、情けない⤵️」とうなだれるケイ。

私が「あの真ん中にあるのがソレなんじゃないかな?」と言いながら振り返ると、ケイに「少女がいるんだから卑猥なことは言わないでね❗」と釘を刺されました😅

息子にそんな注意をされる歳になったかと密かに感無量(笑)

神社の前からの眺めです。

気持ちいいですね。

仲良し三人組😊

左から、野球、サッカー、バスケで体を鍛えてきました。

ケイもじっとしていればいくらか痛みがうちばらしいです。

ハガレーナのiPhoneのポートレート機能が素晴らしいので、マッチョくんにハガレーナのスマホで撮ってもらいました。

とってもいい写真が撮れました。

マッチョくん、ありがとう~😍

峠にはうっすら雪が積もっていました。

ケイに体調を聞くと、まだ痛いとのこと。

「ほんの少し歩くのは耐えられるけど、これを15時まで続けるのは無理💦」と言っています。

そうか、、致し方ない❗

下山しますか(涙)

今日は一年に何回もない晴天無風のドンピシャ登山日和でしたが、今日はここまでとします。

マッチョくんとハルカに「二人で行ってくる?」と言うと、ハルカが「え?オレたち初心者ッスよ」と。

確かに!

無責任なことを言いました。

失礼、失礼。

するとハルカが「大丈夫ッスよ!また来ればいいッスよ!人生は長い!」と。

おおお、良いこと言ったね~と言うと「オレ、先輩ッスから!」と。

するとすかさずマッチョくんが「先輩らしいことひとつもされたことないけどね」とつっこんでました😁

ケイが笑ってしまい「笑わすな、痛いんだよ💦」と、、😆

ハガレーナは「こんな日もあるよ!」と言ってくれます。

みんな、ごめんよ。

そして、本当にありがとう😆

では、下りましょう。

駐車場も見えています。

8時51分、金精峠を後にしました。

ケイは大きな段差でドンッとなる度に「イタタタタ」となっていました。

若者は前向きに下る階段をオバチャンは後ろ向きに。

下り途中に何組かスレ違い、「もう行ってきたんですか!?」と驚かれるので、「いや、そこの峠までしか行ってません。体調不良者が出たので」と答えましたが、皆さん「え?どの人?!」といった表情でした😅

まさか先を行くケイがその体調不良者とは全く思わないでしょう😆

胸の痛いケイは振動が伝わらないよう、鉄製ステップをゆっくりゆっくり通り、

9時23分、駐車場に帰り着きました。

今日歩いたルートはたったのこれだけでした。

鐘撞堂山くらいかな😁

駐車場で登山靴を脱いだり帰り支度をしていると、ハルカが「次はどこに行くんスか?」と聞いてきたので、「ケイの病院」と答えると、「え?今から!?」とすごく意外そうな顔をしました。

そうだよね、わざわざこの日に合わせてみんな集まったのに、これでバイバイはあまりにつまらないか、、。

するとケイが「平らな所なら痛くないかも」と言うので、じゃあ戦場ケ原の木道をちょっと歩いて、広い所でお昼にするかと言うことに。

それは次の記事で書きますね。


ちなみにケイの胸の痛みの原因はやはり「縦郭気腫」でした。

食道と気管が通っている胸の真ん中(縦郭)に気管から空気が漏れる病気です。

彼のような痩せ形長身の若い男性に多い病気らしいです。

高校三年の最後の大会前に初めて発症し、その時は四日間入院しました。

胸の痛み以外はめっちゃ元気なので、ただ安静にさせるためだけの入院でした。

1~2週間安静に、といっても、普通の生活はOKで、激しい運動をしないように言われました。

私が標準コースタイム×0.8でケイたちの予定をたてていたので、ルートを予定通りに歩ききるために、最初の登りで無理をさせてしまったのかもしれないです。

体が温まるまではペースはゆっくりで、、と伝えるべきところを、「ドンドン行ってね~⤴️」などと声かけしたのですから。

私のミスですね(涙)

母の期待にこたえようとするケイの性格が仇となりました。

自然治癒して痛みが収まったら、今日の反省を踏まえ、同じメンバーで再チャレンジしたいと思います。


いつも応援いただき、ありがとうございます。

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