【埼玉、神川町】2020年5月《特別休暇40日目》
神川町、御岳山の岩山からこんにちは。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今日は日曜日です。
週末しか会えないハガレーナと一緒に神川町の御岳山に行って来ました。
最近近隣の城趾巡りにはまっているのですが、ネットで色々検索していると、昨年秋にターボと登った御岳山も実は城趾だったことがわかったのです。
そういえば山頂に着いたとき「御岳城趾」と書いてあった記憶がかすかにあるのですが、その時は城跡に何の関心もなかったので、「へぇ、こんなところに城なんかあったんかねぇ」などと思っただけで、他には何も感じませんでした。
調べて見ると戦国時代には武田氏と北条氏で取り合ったほどの交通の要所であったことがわかりました。
武蔵と上野国境に位置するからです。
余湖さんが調べられた縄張り図もあったので、またまたフリーハンドで余湖さんの縄張り図を複写し、他の方の記事も読んで予習してから向かうことにします。
⏫私が予習のために描いた縄張り図です。
ちなみに私がお手本にした「余湖さん」の素晴らしい縄張り図はこちら⏬
では、私のチンケな縄張り図を持って探検に行って参ります!
☘️5月17日(日)
~ 金鑽御嶽城趾(として認識しての)初訪問の巻 ~
《登山難易度0.5》
⏫GPSエラーで工業団地まで瞬間移動しております😅
⏫3D画像を見ると、城趾の形が良くわかりますね。
8時28分、神川町の金鑽神社から歩き始めます。
最初に目に飛び込んでくるのが、この多宝塔です。
地元の豪族阿保氏が室町時代に建立した国の重要文化財です。
厳かで重厚感があり、造りが美しく、見ていてため息が出ます。
側には立派なもみじもあり、秋にはまた違った美しさを見せてくれることでしょう。
初めて見たハガレーナが「これはすごい!」と感動していました。
金鑽神社(かなさなじんじゃ)の由来です。
御神体は背後の山であり、本殿はありません。
赤い橋を渡って境内に入ります。
右手の「下乗(?)」は苔むしてとても良い雰囲気です。
鳥居をくぐり正面に見えるのは神楽殿です。
秋に来たときはイチョウの落ち葉で屋根が黄色くなっていました。
右に向きを変えると、拝殿があります。
今日もお邪魔いたします。
宜しくお願いします🙇⤵️
そして、その奥には本殿はなく、扉があるのみ。
本殿は裏山全体なのです。
素敵ですよね~😍
本殿(山)の方に向けては拝殿は開かれています。
吊り上げ式の雨戸が開けられガラス張りの窓から山の緑が見えるようになっているのです。
う~ん、益々素敵だ!
どこもかしこも美しい。
清々しく、透明感のある空気に満たされていました。
境内の奥から山道になります。
両側に句碑が並んだ階段を登って行きます。
尾根に出るまでずっとこのように階段が整備されています。
鏡岩です。
約1億年前に、関東平野と関東山地の境にある八王子構造線ができた時の岩断層活動のすべり面だそうです。
うわっ、そんなものが目の前にあるとは!
岩質は赤鉄石英片岩で、赤褐色に光る岩面は、強い摩擦力により磨かれ光沢を帯び、表面には岩がずれた方向に生じるさく痕が見られるとのこと。
地質学的に貴重な露頭なんですって!
高崎城が落城した際には火災が映り赤く染まったという言い伝えがあるのだとか。
まじかい!?
今は苔がはえて何かが映る感じは全くありませんが😅
鏡岩の上には倒木があり、そこに登ると少し展望があります。
四つ股に分かれた巨木が倒れ、ちょうど展望台への階段状になっているので、眺めるのに便利です。
まぁこのあと大展望が待っていますので、そんなに眺めてみなくてもいいのですが😅
尾根に出る最後の階段です。
尾根に乗ると山頂へは右に行きますが、まずは左手へ。
護摩壇跡地に向かいます。
ハガレーナも私の手書き地図を持って確認しながら歩いています。
広場になっています。
左手奥へ行けば「弁慶穴」、真っ直ぐ登ると岩山です。
ハガレーナに「弁慶穴見たい?」と聞くと「もちろん!」と言うので左手奥へ。
弁慶穴に入ったハガレーナです。
あのポーズはどうやら弁慶の強さを表現しているらしい😁
更に奥に行きます。
適当な所で上に登ります。
岩山に着くとご夫婦ハイカーがいらっしゃいました。
(そのため全景は撮れず)
そのご夫婦に撮っていただきました。
この岩山は「山と高原地図22」には「物見台跡」と記されていました。北方向以外すごい見晴らしですからね。
岩山からは360度の大パノラマなのです。
こちらは神泉、鬼石方面です。
正面奥に見えるのは城峯山。
南には埼玉国際ゴルフ倶楽部があります。
その左手は横隅山(よこがいさん)だと思います。
南東方向です。
東方向。
真下に見えるのは児玉神川うめみの工業団地です。
奥には霞んでいますが、赤城山です。
北東方向。
右から赤城山、子持山、小野子、榛名山。
北方向にこれから向かう御岳山です。
城峯山の右手に見えていたギザギザは両神山でした。
では、今日の目的地、御嶽城趾に向かいましょう。
尾根を真っ直ぐ北方向へ。
左手に下ると「わたるせ登山口」へ行くようです。
「堀切1」に到着しました。
堀の方向にハガレーナが腕を広げてくれています。
今後登場する堀や郭は「余湖さん」が付けられた数字(私の手書き地図にも同じ数字を記しています)で表現します。
堀を渡ってから振り返って「堀1」を見たところです。
余湖さんが「堀3」を除く全ての堀切の外側に土塁(あるいは岩盤)の高まりを配置していると書かれていました。
確かに岩盤のこぶのようなものがあります。
「郭7」に乗りました。
「郭7」はただの尾根道と思える細長い場所です。
次は「堀切2」です。
私が「堀切2」に立っています。
あまり大きなものではありません。
今は登山道がつくられているので、岩盤の外側の高まりが小さくなっていますが、かつてはこの倍くらいはあったのですかね?
「1郭」に向けては岩盤むき出しの急斜面です。
ロープが設置されています。
御岳山山頂(343M)に到着です。
城趾としてはあまり広くはありません。
ただの山頂だと考えると意外と広い気がしますけどね。
現在の展望はこの程度です。
かつては上州方面が良く見えたのだと思います。
攻めてくる敵の動きなど一目瞭然だったことでしょう。
ここからは私も初めて歩く道です。
北西方向へ下ってみます。
ハガレーナが真っ赤なヘビイチゴを見つけ写真に納めていました。
次に現れたのは深さ4mの「堀切3」です。
「郭2」に乗って振り返って撮影してみましたが、薮などで良く形が分からないですね(涙)
「郭2」を北方向へ歩いて行きます。
「郭2」はこの城最大の郭で。20m×40mあります。
最後は少し盛り上がっていて、突き当たりました。
西方向を覗いてみると、確かに下に曲輪が何段かあるように見えます。
下りやすい場所を見つけて下ってみます。
下の小郭から「2郭」を見上げたところです。
先に降りたハガレーナが撮影しました。
私も続いて下ります。
私の大きさと比べてもいかに大きな断崖であるのかが分かりますよね。
切岸と呼ばれる構造らしいです。
岩場を削って平地を作っているのです。
すごく大きな規模ですよね。
ハガレーナと次にどちらに行ってみるか地図を見ながら相談です。
もう一段下に下ってみることにしました。
滑りやすい急斜面なので、慎重に。
もう一段下の小郭に立ちました。
これだけの高度差があると、こちらから攻め込むのはかなり難易度が高そうです。
更に下にも曲輪があるように見えましたが、あまり下がり過ぎると行きたい方向から遠ざかるので、この辺りで横移動することにします。
来た道を戻るのは面白くないので、尾根と尾根の間の谷を渡って南西に伸びる尾根までショートカットしたいと思います。
そこはぶっとい蔦がネジネジしたネジネジ王国でした。
これはターボが見たら飛び上がりそうな、大蛇のようなクネクネ。
途中猪が土を掘った跡がありました。
なので、薮から出てくる猪を私が演じております。
ガォーとは言わないか、猪は😅
発想が貧弱で泣けてくる。
おやおや、益々草薮になってきましたよ。
ハガレーナが「どっちにいく?どこも薮でどっちに行ったらいいか分からない」と言うので、
先頭を交代しました。
草薮ならお任せください。
唯一マムシが怖いので、枯れ枝などを踏んでわざとバキバキ音を鳴らしながら、手では草をかき分けて足元をしっかり確認して歩きました。
もはやジャングルか熱帯雨林かという雰囲気です😅
前に見えている尾根にどこかで乗りたいと思っています。
地面が平らになりました。
そして、下を見るとあちらにも三日月形の曲輪が。
私たちは余湖さんの縄張り図の西側谷にある三日月形の平地の上の段を歩いて来たようです。
進んで行くとこの城最大規模の「堀切5」の横っ腹に出ました。
外側土塁の右を巻いて「郭6」に乗ります。
「郭6」はなだらかな下りになっています。
先の方に窪地が見えたので、そちらを観察したかったのですが、
先を歩いていたハガレーナが悲鳴を上げたので「どうした!?」と言って近づくと、「スズメバチ!スズメバチ!スズメバチの偵察隊が飛んできた!」と言っています。
すると私の側にも一匹のスズメバチが大きなプロペラ音のような羽音をさせて飛んできて、私の回りを一周し、「これ以上近づくな!」と警告してくれました。
どこかに巣を作っているようです。
怖いのでここでUターンしました。
再びの「堀切5」です。
ハガレーナが立ってもなかなかこの堀の大きさを表現できないので、
お互いに堀のあっちとこっちに立って写真を撮り合いました。
この城最大の堀なのですが、分かるかなぁ(涙)
高さ7mの崖を登って「郭5」に向かいます。
ロープがありました。
「5郭」は10m×20mで薮っぽいですが、ちゃんと道はあります。
高さ2mの切岸が現れました。
「堀切4」の土塁の上にハガレーナが立ち、下を覗いています。
ここははっきりと分かる堀切です。
「堀切4」に立ったハガレーナと、「堀切4」から見た外側の土塁です。
「堀切4」から岩盤斜面を「4郭」に向け登ります。
すごい急斜面です。
「4郭」です。
今はココにいます。
左に行けば北側を回り込んで「1郭」へ。
右に行けば「わたるせ登山口へ」とあります。
私たちは帰る方向へ行きたいので、右へ。
真新しい竹で崩れた道が補修されていました。
分岐が現れました。
右手に行くと「わたるせ登山口へ」。
左に行くと東の尾根(来た道)に乗ると思います。
薮のように見えますが、切った竹を放置しているようで、道はちゃんとしていました。
岩盤の間を通ります。
尾根に乗り歩いてきた道を振り返って見ました。
この道は「女坂」というらしいです。
こんな標識、昨年秋に来たときにはなかった気がします。
新しくつくられた道でしょうか?
女坂方面へやたらと沢山のピンクテープがありました。
階段を下り登山口まで戻って来ました。
登山口にある幼少期の日本武尊の像の後ろに「←蓮池」という標識があることに気がつきました。
時間があるので立ち寄ってみましょうか。
もみじがキレイです。
やはり秋に再訪しなくちゃですね。
木の橋を渡ります。
なんとも長閑な砂防ダムですね。
小さなトトロが、チョコマカと走り回っていそうですよ。
法楽寺跡だそうです。
蓮池がありました。
蓮はないようでしたが😅
かつては美しいお寺の美しいお庭だったのでしょうね。
奥に道が伸びています。
先ほど「郭6」ですれ違った男性がこちらの道から下って来られました。
スズメバチに襲われることもなく下山し、一旦車道に出てこちらに繋がるのだそうです。
今度歩いてみようかな。
池の奥には湿地があり、木道が敷かれていました。
左手奥には広い道が続いています。
どうやらゴルフ場に繋がっているようです。
確かに岩山から見たゴルフ場の下に広い道が見えたのです。
どうやったらあそこに行けるのかと思っていましたが、ここだったのですね。
この道を行けばあの岩山を下から見ることができるということです。
今度行ってみよう。
必死に蜜を吸っている蝶。
カメラを近づけてもピクリとも動きません。
帰りは境内は通らず、沢の向こう岸を歩きます。
太鼓橋を渡ります。
この橋は秋にはイチョウの真っ黄色の絨毯になっていました。
右手の高台に登ってみました。
境内を少し高いところから見下ろすことができます。
堀に沿って下ります。
朝歩いた赤い太鼓橋がとても素敵でした。
このあと沢に掛けられたアルミ製の板を渡り駐車場に戻りました。
金鑽神社はとても静かで素敵な場所です。
岩山からの展望は素晴らしいですし、それに城趾という迷路遊びもできますし、色んな魅力が詰まっています。
まだ確認したいことが残っていますので、近々再訪したいです。
いつも応援いただき、ありがとうございます。