【埼玉、寄居町、長瀞町】2020年4月《特別休暇17日目》
謎の霊峰、荻根山からこんにちは。
⏬⏬⏬4月24日の山行記録です。結果デンジャラストレッキングとなったので、山歩き反対派に叱られると思ってアップできなかったものです😅⏬⏬⏬
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
緊急事態宣言が発令されてから地元の山ばかり歩いているのですが、寄居町周辺の通常ルートはいよいよ登り尽くし、ヤマップにも載っていないようなマイナールートを開拓し始めています。
テーマは「人がいない所」ですからね。
自然とそうなって行きます。
先日釜伏山から塞神峠経由で葉原峠へ下った際に気になるものを見つけました。
登山口におびただしいという表現がぴったりくる位、色んな宗教的な諸々が設置された謎の山です。
木製のお札のようなものが、前も横も上も裏も、とにかくびっしりと黒い文字で埋め尽くされています。
読んでみると「癌」「うつ病」「精神的病」「虐待」「死」などというキーワードがあり、それを治したいという願いなのか、何かを恨んでいる嘆きなのか、結局意味がよくわからないものだらけです。
こんなもの初めて目にしましたし、こういうものを見つけたら、「うわっ、何これ?気持ち悪っ!」となってスルーするのが普通だと思うのですが、その中にひとつだけ気になるワードがあったのです。
それは「荻根山パノラマ大展望台」の文字です。
この文字は意味が良く分かりました😁
おどろおどろしい文字群の中でこの文字だけ健康的な輝きがあります。
もしかしてこの山展望が素晴らしいのかな?と思いますよね。
わずかの標高差の小さな山ですから、気になっていた荻根山へ、ひまとココアを連れて出掛けることにしました。
楽勝コースのはずだったのですが、結果的にはお気楽隊活動を始めてから最大の、危険と隣り合わせの冒険の半日となったのでした😨
ヤマップにも道が載っていない獣道ルートを藪こぎし、植林帯を激下りし、荒れ沢の渡れる所を探し、崖を巻いて急斜面を無理やり登りました。
(望んでそうなったわけではありません。結果そうなってしまったということです)
いやはや、絶対遭難も怪我も避けなければいけない時に何をやっとるのか!という感じですが、、💦
とはいえ、目的地がすぐそこに見えているわずかな範囲でしたし、最悪元来た道を戻れば帰れると分かっていたので、本気の遭難の危機ではなかったです。
でもま、なかなかにスリリングな3時間でした😅
そんなお気楽隊レベルのプチ冒険譚の始まりです。
(緊急事態宣言が解除されたので、書きためていたものをアップします)
☘️4月24日(金)《特別休暇17日目》
釜伏峠~荻根山~名もなきピーク~釜伏峠
釜伏峠の駐車場に車を停めました。
そこから和名倉山が見えました。
(一度形を覚えたらすぐに見つけられるようになりました😊)
この後手前に見えている山を歩きます。
釜伏神社は四辻です。
今日は上に矢印のある道を行きます。
7時58分に歩き始めました。
石燈籠がある所から右に行くと釜山神社なので、ここは左手に。
車道脇に見事な桜がありました。
来年は花の時季に訪れてみたいですね。
途中、先日釜伏山から下った時に車道に出た所を右に見ながら進み、間もなく荻根山登山口が見えてきました。
気持ちの悪いお札はなるべく見ないようにして、この「荻根山パノラマ大展望台」というのを信じて登ります。
No.何とかと書いてあるけど、そこは良く読めないです。
そんなスポットがいくつもあるってことなんですかね?
登山口から山に入ったのは8時12分でした。
ひまは山道と見るとどんどん登って行きます。
お札をクンクンすることもなく「私についておいで!」といった感じ😁
何かの宗教儀式を行う場所なのでしょうか?
様々な意味不明の置物があります。
謎は深まるばかり。
文字がびっしりの情念、怨念、懇願が込められていそうなお札も登山道のあちこちに置いてあったり吊るしてあったり😣
決して気持ちの良いものではありません。
初めのうちはこんななだらかな道でした。
ひまもココアも楽しそうに駆け上がります。
彼らは文字が読めないので、不気味さは感じないのかな?
いつもと変わりませんでした、この辺りまでは。
しかし道は徐々に岩場になります。
岩場の足元に置かれた木札。
「霊峰荻根山難攻不落最大エリアコースK1K2アウトロー バーティカルリミットうんぬんかんぬん」、、何ですか?これは?
それにしてもなぜ木片の前だけじゃなく横に上にも文字を書いちゃうの!?気持ち悪いからやめてほしいんですけど。
「この坂は沢山の別称があります。行者返しの坂、黄泉比良坂(よもつひらさか)とも。」ですって?
黄泉比良坂と言えば、ここで出会った人にもらったものを口にしたら、黄泉の国に連れて行かれこの世に帰ってこれないっていうやつじゃないですか?
嫌な名前をつけますねぇ。
岩場はそんなに難しくないのですが、、
(あとから思ったのですが、もしかしたら登山道右手に沢山虎ロープが張ってあったので、そちらから岩登りのスポットがあったのかもしれません。崖のようになっていて怖かったのであまり覗いてみませんでした)
何故かひまが登れません。
今まで私が登れる所ならどんな所でも私より先に登っていたひまなのに、この岩場には爪が引っ掛けられないのか、何度もチャレンジしてはずり落ちてしまいました。
あれ?ひま、どうした?
ひまにとって何が難攻不落なのか、見ていても良く分かりませんでした。
登れるルートを見つけられず諦めてしまいそうになっていたひまを横の若干土のある場所に誘導して、何とかクリアしました。
その後は階段状になっていたので、楽に登って行きました。
あれ?ひま、疲れちゃったかな?
それとも初めて登れない岩場を体験して落ち込んでる?
この時右に写っている虎ロープ(色がくすんでいる方)の輪っかがターボの足に絡まり、それにターボは気がつかないで輪が絡まったまま足を踏み出そうとしていました。
私が「危ないよ!ロープが足に絡んでる!」と言って取り外したのですが、あのまま気がつかずに登ったら足を取られて転倒し、下にいた私も一緒に転がり落ちるなんてこともあったかもしれないと、少し怖くなりました。
岩場の急斜面でしたから。
そんなことないと思うけど、辺りの異様な雰囲気にのまれてしまい、こうやって足をすくわれるのかなどと想像してしまう心理状況です。
しかしこの後気持ちは一変します。
ひまがうずくまっている右手に展望スポットがあったので(緑色の足場(ベンチ?)がありました)立ち寄りました。
そこからの展望です⏬
素晴らしい展望です。
若干木立に隠れるところもありますが、両神山から浅間山、谷川連峰、男体山などの日光連山まで180度の展望が広がっていました。
ここが「No.2パノラマ展望台」なのね。
「及びNo.3百合展望台」の意味がわからないけど。
足元が不安定な場所に立ち眺める景色は高度感、浮遊感のドキドキも加わり、より感動的なものでした。
やはりこの山は展望台なんだね!
霊峰なんてどうでもいいです。
私たちには展望が一番大事😁
8時36分、荻根山の手前の小ピークを通過し、
尾根上の「No.3,5宝城展望台」に着きました。
No.3,5って何?
No.3は百合展望台なんじゃなかったの?
もう気にしないことにします。
そもそもこの標識を掲げてる「宇宙幸せ研究会山花」ってなんぞやですよね。
ネットで検索したら、そのグループのことではなく、荻根山を歩いた方のブログが出てきました。
気にしないことにします。
両神山とその右手に御座山、両神山の奥の銀嶺は八ヶ岳です。
正面の大きな山は城峰山、その手前に宝登山。
外輪山までくっきりの浅間山。
右手には西上州の御荷鉾山や赤久縄山も見えます。
気持ちが良いですね!
少し行くと荻根山山頂(591M)に到着しました。
時刻は8時45分でした。
何度も立ち止まって眺めを楽しみながら、30分かけて標高差70Mほど登って来ました。
この時初めて「萩根山」ではなく「荻根山」だと気がつきました😅
山頂にも妙な祠と木札が沢山。
そして、相も変わらず上にも横にも文字がびっしり、、もう驚きませんけどね。
ココアはこんな風にターボの足を「ねぇ、ねぇ!」と言った感じに前足でプッシュしておやつをねだります。
仕方なくベンチに座ってチビたちの水分補給とおやつタイムになりました。
さてお次はどちらに行くのかな?
山頂から道はふた手に分かれていました。
右手に行くと色々な展望台がありそうですが、釜伏峠から遠ざかるので諦め、
左手の硯岩方面に下ってみます。
展望台という言葉に惹かれてもう少し先に行ってみたいという気持ちもありましたが、一番大きかったのはまたあの岩場をひまに下らせるのはどうかな?滑落したら大変だし、、という気持ちがあったので、何とか別のルートで下れないかとおもったからです。
荻野山登山口に向かう際に、少し手前に斜めに入っていく登山口めいたもの(赤いテープがあった)を見ていたので、山頂を巻いて下れるコースがあるのではと考えていたのです。
少し下るとすぐに道はなだらかになり、
硯岩展望台に到着しました。
硯岩の上に立つひま。
岩場が似合う女になったねぇ。
東側には釜伏峠と登谷山。
皇鈴山と別荘地もよく見えます。
西側には和名倉山と両神山。
皆野の町と荒川。
皆野寄居道路の下田野トンネルも見えました。
秩父の美しい地形が良く分かりますね。
更に進むと、
「大観峰、悟道岩に至る→絶景」の標識が。
これはここが大観峰で、右に行くと悟道岩だよという意味なのか、それとも大観峰も右手に行ったところなのか、ちょっとわからなかったですが。
とりあえず右手に行ってみます。
やはりここが大観峰なのでしょうね。
「東荻根大観峰」の標識が木の幹に吊るしてありました。
そこからの展望です。
先ほどから同じ方向ばかりですが、それでも何度でも感動します。
空気が澄んでいてとても爽やかな景色です。
ちなみに悟道岩方面に下る道がありましたが、帰りたい方向とは違うし、チビたちには岩場の下りはハードル高いだろうと思って立ち寄るのは諦めました。
そこから少し進むとピークとなり、初めて武甲山方面が木立の間から見通せました。
右手前に見えるのは美の山です。
時刻は9時22分。
場所はこの辺りです。
う~ん、左手に下る道が出てこないですね(涙)
南西に向けて下る道があり、標識も「大日神社、健脚岩などを経て出口に至る」とありますが、私たちが行きたい方向とは違うようです。
「出口に至る」じゃなくその出口がどこなのか知りたいのだけど、、(涙)
まぁ、私たちが歩いている山域は上の地図のオレンジ色の付箋の小さな場所なので、山と高原地図にルートもなければ、目印も一切ありませんから全く分かりません。
多分皆野寄居道路の釜伏トンネル出口辺りに下るのではないかと思います。
私たちが戻りたいのは釜伏峠なので真逆ですね。
(ちなみに地図に貼ってあるピンクのシールは過去に登った山と通過した峠です。あ、大平山もこの前登ったな。シール貼っとかないとだ😁)
なので、釜伏峠からあまり離れ過ぎないように、南南東に向け下ります。
ピンクテープがこっちにおいでと手招きしているように見えましたから。
ツツジが少しだけ咲いていました。
尾根道を下ると、
前を行くひまが立ち止まりました。
お、あそこから左手に道が伸びてて欲しい!と思いながら近づくと、ありゃ、道は右手に繋がっていました(涙)
結構な急勾配です。
ピンクテープが少なくなってきたなと思いましたが、ビロビロになった白いビニールテープの残骸が所々にぶら下がっていたので、それを辿りながら下りました。
すると、前方に登山道が現れました!
お、助かった!と思いましたが、登山道に降りたってみると、道は私たちが行きたい方向とは反対方向に伸びていました。
ありゃ、これも違ったか、、。
ピンクテープに導かれて谷に下り、谷からは再び登ります。
向こうの尾根に出るようです。
藪っぽい尾根は西に伸びているので、釜伏峠から遠ざかることは分かっていましたが、一応ピークを踏んでおきました。
時刻は10時ちょうど。
ヤマップには495Mのピークとして表示がありました。
山頂から南西方向にテープが見えましたが、あちらに行っては長瀞方面へ下ってしまうと思います。
P495でちょっと休憩。
ひまは私が出す水が待ちきれなくて、ターボが出したココアの水を飲んでます。
よっぽど喉が渇いていたようで😅
ここに座ってこの後どうするか考えました。
来た道を戻るか、
それとも、
谷を渡って向こうの斜面を無理やり登るか、、。
選んだのは後者でした。
どうせ急斜面を登らなくてはいけないなら、登った先が車道の方がいい。
戻るとあの岩場をひまに下らせなくてはいけませんから。
ただしこれから行こうとしている方向に道は無いものも思われます。
ヤマップを見るの、沢と車道との間に崖が存在するようなので、なるべくそこに当たらないように、上流に下ってみようと思います。
上流なら渡れる沢があるかもしれません。
尾根から谷まで無理やり下り、
この谷筋を下ってみます。
何となく道っぽいところもあります。
獣道かもしれません。
急斜面の植林帯。
足を横向きにして、エッジをきかせて下りました。
下の方になるほど、荒れた感じになりました。
折れた枝や深く堆積した杉の穂先があり、踏む度にバキバキ、ペキペキ、ガサガサと音がします。
沢が見えてきました。
沢が近くになると今度は倒木だらけです。
あの辺りは対岸が崖になっているので、もう少し上流へルート変更しました。
ひまが倒木に阻まれ、動けばなくなっています。
ここは越えられたんだったか、他の道に回ったんだったか、忘れてしまいましたが、
私の後を辿るのは諦め、自分なりのルートを探している様子です。
私は渡れそうな沢の側に降りました。
ひまが迷っているようだったので、「右手に回ってこっちから下りな~」とゼスチャーで方向を指し示したりしたら、私が指示した道を忠実に辿って下って来れました。
ひまは賢い子や😊
(山ではという枕詞が付きますが)
私は対岸に渡りました。
後からターボもココアを抱いて渡りました。
どうやら少し前から杉の落ち葉が深すぎて、ココアのクルクルカールに絡み付き、自力では動けなくなっていたらしいです。
私たちなら踏みしめられる落ち葉も、ココアにとってはジャングルだったことでしょう。
私たちが渡った沢はこの辺りでした。
時刻は10時33分。
ピークから歩き出したのが10時16分だったので、17分ほどの植林帯激下り(私たちなりのですが)でした。
崖を避けたので、対岸はこんな感じの斜面でした。
急ではありますが、登れない程ではないです。
歩きやすい所を探しながら登りました。
平らな所に出そうですよ!
そこは砂利置き場か何かの最奥でした。
若干簡易舗装のようになっていますが、藪が生い茂っています。
地図に載っていた崖の記号はあの崖だったようですね。
車道に乗りたいので、藪をかき分けながら左手に進みました。
小さな荒れ沢を渡ります。
ひまは渡りながら水分補給😅
その後もこんな急な坂を登り、
やがて少し明るい尾根に出ました。
右手の方から犬の吠える声が聞こえて来ました。
どうやら私たちの気配を感じて吠えているようです。
別荘にコロナ疎開して来ているのですかね?
家人の「何を吠えてるの?何もいないでしょ?」という声が聞こえました。
まさか道のない向かいの尾根を人が登ってくるなど想像してないでしょうからね。
別荘地の脇に出ました。
ようやくまともな道を歩けます。
時刻は11時2分でした。
谷底から約30分かけて、藪をかき分け、獣道を登って来ました。
標高差はわずか50Mでした。
その後一旦車道に出ますが、すぐにショートカットの山道に入り、
釜伏峠近くの車道に出ることができました。
11時10分、釜伏峠に戻ってくることができました!
やれやれ┐(´д`)┌
こちらは駐車場近くから見えた荻根山です。
4つ目のピークは3つ目のピークの向こう側なので見えません。
わずか3時間の冒険でしたが、時間以上に疲れました。
次回はチビたちは連れずに、3つ目のピークへピストンし、まだ見ぬ悟道岩などに立ち寄るか、長瀞側に下るルートを検討したいと思います。
疲れましたが、実は意外と楽しかったです😁
短い時間でしたし、行動範囲もとても小さいものでしたから、きっと大したことないのだと思いますが、お気楽隊にとっては過去1番のデンジャラストレッキングでした😅
ヤマップでのコース探しなど、地図を読んだうちに入らないと思いますが、道なき道を自分で探して歩いたのは初体験だったので、誰もケガすることなくやり遂げられたことは大きな収穫だったと思います。
⏫ターボのデバイスデータです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます😊