50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【群馬、高山町】リサーチミスの連続で、思いがけず小野子山から十二ケ岳を縦走する羽目に《前編》2019年5月11日(土)

《登山難易度 5.5》

小野子山山頂からこんにちは。


いつもブログをご覧頂き、ありがとうございます(^.^)


今回もドタバタ珍道中となってしまったハイキング記です。

全ては準備不足、リサーチ力のなさからくるドタバタなのですが(反省)お付き合いください。

1ヶ月前に群馬県渋川市の十二ケ岳に登ってその大展望に感激し、その周囲の山を調べて小野子山に興味を持ちました。

登山道にシロヤシオの古木があり、5月には真っ白な花を咲かせるのだそうです。

こんな感じで。(登山口にあった説明板より)

これは是非見てみたいね!ってことで、5月11日のこの日に行くと1ヶ月前に決めました。

なのに、女ごころというものは変わりやすいのですよね。

やっほっほ亭さんのブログで棒ノ折山の新緑を目にして、「私たちまだこの春、ちゃんとした新緑を見てない❗」ことに気がつきます。

御座山は新緑どころか霧氷だったし、三国山も残雪あったし、三原山は砂漠だっし、アプトの道は新緑だったけど雨だったし!

なので急に「青空の下、新緑の緑に染まりたい」願望が膨れ上がってしまいました。

サクサク行き先変更で、昨年のGWに訪れた玉原(鹿俣山)のブナ林を歩こうということになりました。

昨年ブナ林を歩いた時に監視員のバンダナおやじさんに「いつもならもうじき新緑だけど、今年は遅いから2週間後かな。2週間後なら洋服が緑色に染まる程の美しい世界になるよ」と言われていたのです。

今年は今が新緑の盛りなのでは?と想像し出掛けました。

玉原湿原ビジターセンターに到着したのは午前7時。

ここまでの道中では、道路脇の樹木が新緑に輝いていたのですが、標高をあげるにつれ徐々に葉っぱの色が薄くなり、駐車場についた時には辺りの木々はまだカレッカレの裸木ばかり(涙)

あちゃー、またまた時期を間違えた~💦

一旦車から降りて支度を始めかけたのですが、「私たち新緑を楽しみたくて来たんだもんね」「山、変更するか!」となり、「そうしよ!」となって3分後には車に乗りドアをバタン!と閉めたのでした。

車の中でどこに行くか考えます。

玉原湿原を歩くために持ってきた谷川岳の地図と、ガイドブック「群馬県の山」しか手元にありません。

とりあえず時間がもったいないので、発車します。

「さて、どこの山にしよう?」と、カーブの多い下り道、ガイドブックを読もうと思いましたが、老眼&車の揺れでなかなか思うようにいかず、一回のカーブで「あぁぁぁ、ぎもぢわるぃ~」となってしまいました。

とりあえずガイドブックは平な道になってからにします。

そこで花子が「親分は車に酔いやすいんだね。車酔いしやすい人は三半規管が発達した人らしいよね。現代人。酔わない人は三半規管が古いタイプなんだって、何かで読んだ」と言っています。(あくまで個人の見解です)

ターボはどちらか分かります?

もちろん酔わないタイプ=三半規管が古い。

しかも現代人病と言われる花粉症もなし!

「やはり花子と私は現代人で、ターボは原始人なんだね」と話して気を紛らわせました。

「何それ!?」と少々お怒りでハンドルさばきが荒くなるという結果になり逆効果でしたが、、(涙)

少し下ってくると、沢がこんなに爽やかで新緑が始まっているのですけどね。

「強清水(こわしみず)の滝」です。

この辺りがこのくらいの新緑だと、標高1200M以上はまだまだ新芽が出たくらいなんですね。

雪解け水でしょうか。

沢の水が豊かで、ザーザーと大きな音をたてて流れています。

ターボが「沢がさわがしいね」と言って、私ににらまれました。

「でた!もうちょっと捻れないかね」と言うと、花子が「親分はいつも聞いてるからそういう反応になるだろうけど、私はたまにだから新鮮だよ😃」といってました。

花子は優しい人です。

そんなこんなでようやく平らな町まで降りてきて車中ガイドブックとにらめっこです。

元々の予定だった小野子山と子持山、どっちにしようか迷っていました。

私は子持山にも興味があったのです。

子持山の方が行程は短いのですが、技術度にピッケル⛏️マークが3つもついていて、岩登りもあるようです。

花子が「無理無理無理無理!」と言っています。

では1ヶ月前に立てた予定通り「小野子山」にするか!となりました。

「小野子山なら今シロヤシオが咲いているし、新緑もいくらか出てるかもだし、展望もいいはずだから、きっと楽しい山歩きができるよ😃」と思っておりました。

何でもどちらかわからない時はいい方を安易に「きっとそうだよ!」と想像するお気楽隊の悪い習性発動です。

全てはリサーチミス。

ま、毎度のことですね(涙)

では小野子山に向かいましょう。

私は老眼でガイドブックとにらめっこしたお陰で、車酔いし、肩が凝ってきました。

ターボが「行きはよいよい(酔い酔い)だね」と言ったので、気持ち悪いやら可笑しいやらで、おかしなことになりました。

ところで、本日のルートですが、小野子山に登るなら、渋川市の小野子山登山口から雨乞山を経て登るコースと、高山村の赤芝登山口から登るコースがあります。

シロヤシオは赤芝登山口からのルート上にあることがわかり、そちらを選択。

渋川市の小野子山登山口からだと雨乞山を経ないといけないので、アップダウンが激しいと嫌だなと思ったのもあります。

ま、結果その何倍もアップダウンする羽目になるのですが、このときはそうなる事は想定しておりませんでした。

みどりの村キャンプ場が近くなると、小野子山が見えてきました。

麓の牧場もいい感じじゃないですか!

「うわぁ、いいね~✨やっぱりこっちに変更して良かったね!」と思いました。

キャンプ場近くの道で狸に遭遇。

こちらと目があったのに逃げることもなく、トボトボと道路を渡って行きました。

みどりの村キャンプ場でトイレをお借りすると同時に登山者なのだけどキャンプ場の駐車場に駐車させてもらえるか尋ねると、標識には「牧場内一般車通り抜け禁止」と書いてあったのに、「駐車場に停めるのは構わないけど、牧場の中を通って突き当たりのT字路を左に曲がれば赤芝登山口があるよ」と教えてくださいました。

キャンプ場に駐車して気持ち良さそうな牧場内遊歩道を歩くつもりでしたが、わざわざ教えて頂いたので、ちょっとでも標高稼ぐべく赤芝登山口に車を走らせることにしました。

この「たかやま牧場」は上毛カルタに詠まれているのですね。

「ゆ」「ゆたかにひろがる高原牧場」だそうです。

せっかくなので牧場内をゆっくりドライブしたかったのですが、後ろから別の乗用車(この先にあるゴルフ場に向かうと思われる)にピッタリつけられていたので、のんびり過ごす牛に向け走りながら慌ててシャッターを押しました。

T字路を左に曲がるとすぐに展望台が現れました。

目の前に形のよい子持山が見えます。

牧場内の遊歩道は桜並木になっているのですね。

遠く谷川岳を背景に、今日一緒に旅する花子とターボです。

やっほっほ亭さんが棒ノ折山に行った時に、「まださわらびの湯の敷地内です」とあって笑ってしまいましたが、私たちはそれを大きく上回るモタモタ具合で(涙)、

9時20分、ようやく登山口(799M)にたどり着きました。

天然記念物「高山の姉妹つつじ」だそうです。

「北毛登山1/5」という趣のある標識があります。

0/5はどこだったのでしょうね。

そして、5/5はどこなのでしょう?

小野子山山頂ですよね、きっと。

牧場内を車で通らせてもらったお陰で1/5ショートカットできました😁

山道に入って10分程で林道が見えてきました。

登山口から500m歩いてきたもようです。

高山のゴヨウツツジまで1030m、小野子山山頂まで1920mですって。

数字が細かい!

でも分かりやすくていいですね😃

ここで既に暑くなったので、一枚上着を脱ぎ、水分補給しました。

しかし!この林道が地味にキツイ💦

車道とは思えない斜度です。

林道を歩くこと10分、再び山道に入ります。

さっきの標識から林道を300m歩いてきたみたいですね。

ということは、山頂まで、、あれ?山頂まで1610m、ゴヨウツツジまで720mで、10m計算が合わないぞ😁

なぜ登山口から810mにしなかった!?(笑)

う~ん、若干気持ち悪いけど、何だか微笑ましい。

ナイス👍高山村!

ここに「北毛登山2/5」の標識もありました。

今日は気温が高く暑いので、日の当たる斜度の大きい林道歩きで既にバテ気味な私たちは、今歩いてきたのの3倍も歩かないと着かないのか~⤵️と言いながら歩き始めました。

今日実はこの17倍歩くことになるとは、この時は誰も知るよしもなかったのです。

この後もずっと急坂にさしかかる場所に「⚠️足元がすべりやすいので気をつけてください」の看板がありました。

この看板が出てくると、マジで急坂ですから、ご注意ください。

心の中で「いくぞ!」と気合いを入れないと途中でへこたれます。

登り口に早速大きく足を滑らせた跡があり、花子が「滑ってる、滑ってる、やっぱ滑りやすいんだわ」と言うと、すかさずターボが「私のギャグも滑りやすい」と。

なんだ、よくわかってるんじゃん。

なのに花子は「親分とターボはいつも一緒にいるからもう慣れてるんだろうけど、私にとっては一服の清涼剤だよ」と言ってました。

へぇ~、そうゆうもんかね。

植林帯の根っこの間をジグザグに登ります。

ここもキツイ💦

私が少しずつ遅れました。

汗をボタボタかきながら、ヘロヘロで登って行くと、少し明るくなった道で二人が待っていてくれました。

私、真面目に減量しないとヤバいかも。

体が重い、、(涙)

「よし、今夜から夕食無しにしよう!」とこの時は思っていました。

辺りは雑木林となり、新緑が眩しくなってきました。

少し登るとターボが「うわぁ、ここから町が見えるよ~!」と言っています。

わずかですが、今日初の展望なので、ちょっと嬉しい(^.^)

新緑の小路を進んでいくと、、

前方に標識が現れました。

10時18分、登山口から約1時間で「休憩スポット」に到着です。

登山口から標高差290M登って来ました。

こちらが北側の展望。

こちらは南側の展望です。

少し元気が出ました!

頑張って登りましょう。

シロヤシオも近い!

ちょっとなだらかないい感じの道じゃないですか(*^^*)

、、と思ったのもつかの間、前方にまたまた急坂が~⤵️

急坂、大嫌い(涙)

岩場ならまだしも、こういう足の引っ掛かりがない土の急坂になると、途端に私の歩みが遅くなります。

たけさんは前に奥多摩三大急登の検証とかって、あえて急坂を探して登っておられましたが、物好きとしか思えない(誉めてます)。

私にはありえへん!ですよ。

もう一度言います。

「急坂、大嫌い❗」

、、、と悪態をつきながら登って行くと、分岐が現れました。

このまままっすぐ行くと山頂まで900m。

ゴヨウツツジは右に行くようです。

まだホワホワの新緑の中を行きます。

所々にヤマザクラもまだ咲いていました。

「💠ゴヨウツツジ💠」の標識が現れました。

ん?お花はどこじゃい?

ガーーーーーン(T_T)

まだじゃったか~!

蕾はついていましたが、まだひとつも開いていませんでした。

それにしても立派な大木です。

シロヤシオでここまで大きな木は初めて見ました。

これが満開ならさぞや圧巻でしょうね。

またまたリサーチミス。

おっかしいなぁ、あたしゃどこで5月半ばと読んだのだろう(?_?)

すまない、お二人さん(涙)

花がないので、看板でご勘弁を。

元々はもう一本あって(妹)、姉妹ツツジとして親しまれていたのだそうです。

お姉ちゃん、一人で頑張ってるね😃

再び上毛カルタ。

「め」「めに鮮やかなゴヨウツツジ」だそうです。

仕方ないので、気持ちを新緑と展望に切り替えて山頂目指しましょう。

尾根に戻って来ました。

山頂まで840m。

ここからは尾根道を行きます。

尾根道と言っても二人の背中を見てもらえれば分かるように、意外と足にくる傾斜です。

登って平らになって、また登ってを繰り返します。

これはどんな花が咲くのでしょう?

左手に見えるのが山頂でしょうか?

右手はカラマツの林になってきました。

山頂まで480mの標識を通過。

新緑といっても低木ばかりで、まだまだ世界が緑色に染まる程ではないですね。

標高が1200M近くあるのですから(玉原ビジターセンターと同じ)、当たり前といえば当たり前です。

「北毛登山4/5」の標識がありました。

あと少し!

でも登るのよね~(涙)

前方に三角の山が見えなくなりましたから間もなくでしょうか?

期待してなかったけど、カラマツの新緑もキレイですね(^-^)

おおおおお、前方が開けて来ましたよ~🎵

11時丁度、小野子山山頂(1208M)に到着です\(^^)/

登山口から1時間52分で、標高差409M登って来ました。

ゴヨウツツジからは25分でした。

展望表示板です。

こんなに沢山の山が見えるのか?と思いますが、木立に隠れて、展望はイマイチです。

自宅に帰り地図を見ると(当日は谷川岳の地図しか持っていなかったので)「北、東、西側の展望良好」と書いてありました。

言われてみればその通りなのですが、この表示を見て「南以外は全て見えるのね」と思っていた私は大間違い。

木立の間からそっちの方向が見えるので、視界が分断されると「大展望!」という感じにはなりません。

北側はこんな感じ。

西側はこんな感じ。

浅間山が見えています。

こちらは東側。

う~ん、十二ケ岳の大展望を知っている私たちとしては、若干消化不良です。

展望もイマイチ、シロヤシオは蕾、新緑もカラマツと低木のみ、、、チーン○| ̄|_

でもま、仕方ない、こんな日もあるさ。

ランチにして早めに帰りましょ🎵と言いながらシートを広げていると、後から登ってきた年配の男性に「これから中ノ岳に行かないのかい?」と話しかけられます。

「え?中ノ岳ですか?いやぁ、なかなか登り下りが大変でしょ?」と言うと、「いやいや、大したことないよ。これを見てみ。」と地図のコピーを見せてくれ、ほら中ノ岳まで下りが10分で登りが30分だろ、大したことないよ。あっという間に着いちまう」

まぁ、そう言われると大したことないのかなと思えてくる。

年配の女性とご一緒されていたので、「お二人もこれから中ノ岳に行かれるのですか?」と聞くと、「これから仲間が登ってくるからそれから考えるんだ」とのこと。

ほほぅ、この位の方たちが「大したことない。あっという間に着いちまう」と言われるんじゃ、大したことないのかな?

じゃあ、今のところ色々に残念な結果になってるから、思いきって行ってみる?ということになりました。

一旦広げたシートを仕舞います。

お腹が空いていたので、お団子を食べました。

出発間際に「シロヤシオは今年は遅いのですか?」と聞くと「え!?咲いてなかったかい!?」と言われたので、「ええ、全く」と答えると、「へぇ~、やっぱり今年はどこも遅いんだなぁ。去年の今ごろは満開だったのに」と言ってました。

本当はこの後お仲間とシロヤシオを見に行くつもりだったらしいのに、ネタばらししちゃってスミマセン😢⤵️⤵️

11時21分、見るからに急坂で、滑りやすそうな下り坂を下って行きます。

前方に見えるのが中ノ岳でしょうか?

10分で鞍部だと信じて下ります。

すご~く急なので、ひざをやられないように慎重に、慎重に。

道が平らになり、お、鞍部かな?と思い、時間をメモしました。

11時33分。

なるほど山頂から12分ですから、まぁまぁか。

標識が現れますが、なぜか小野子山まであったような距離が表示されなくなりました。

「⚠️滑りやすいので足元に気をつけてください」の標識は健在です。

「鞍部じゃなかったみたい~。まだまだ下るよ~(涙)」とターボの声。

げ、そうなのか。

右手には新緑の美しかった小野子山のカラマツの稜線が見えます。

左手には中ノ岳と十二ケ岳?

中ノ岳は稜線で雑木林とカラマツ林がくっきり分かれていて面白いですね。

今歩いている所も、右手はカラマツ林です。

今回は思いがけずカラマツの新緑の美しさを知れて良かった☺️

11時44分、今度こそ本物の鞍部に到着です。

山と高原地図には載っていませんが、林道がありました。

小野子山山頂から23分かかりました。

この地図(あのおじさんが見せてくれたのと同じ)、絶対中級~上級の人の標準タイムだよぅ。

いや、そんなことは今までの経験から十分想像できたことですが、あのおじさんがさも自分も歩いたような口振りで話すから信じちゃったじゃんか。

あれ、絶対自分は歩いたことないよ(涙)

、、、と今更思い至るお気楽隊です。

う~ん、やっぱり中ノ岳~十二ケ岳縦走はそんなに甘くない、と気がつきましたが、既に鞍部まで下って来てしまい、もう一度あの急坂を登って小野子山に戻る気持ちにはなれませんでした。

標識にも大きく「高山村→」とありますし、今自宅に帰り地図を見ると、ここから下って、最後は林道を歩き戻るルートもあったようですが、この時は地図を持っておらず、このまま前に進むしかない!という気持ちでした。

花子に十二ケ岳の展望を見せたいというポジティブな思いもあり、このまま進むことにしました。


写真のダウンロードに時間がかかるようになってきました。

少し長いのでこの辺りで【前編】として投稿します。

【後編】では、中ノ岳、十二ケ岳とたどり、最後はたけさんばりの過去最長林道歩きが待っております(涙)

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