50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【読書感想】『鹿の王(上橋菜穂子)』『羊と鋼の森(宮下奈都)』2026年2月28日(土)

やまみほ

こんにちは。


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。



2月第4週に読んだ本の感想です。


2026年本屋大賞ノミネート作を読み終わり、お気楽読書会としての新企画【ベストオブ本屋大賞】を決めるべく、過去の本屋大賞受賞作を読み進めています。

ひとつ前のブログに書きましたが、昨年の受賞作『カフネ』の記憶が新しいため、『カフネ』を基準点50とし、それより何割面白かったか、あるいは下回ったかで点数をつけ、お気楽読書会としての【ベストオブ本屋大賞】を発表できたらと思っています。

一年の間に様々な文学賞が発表され、そちらの作品も読んでいきたいので、【ベストオブ本屋大賞】はその合間に読み進めることになり、一年かけて取り組むイベント(?)となります。


2026年4月に発表される作品も含めて23作品のうち、『カフネ』と昨年読んで記憶に新しい『同志少女よ敵を撃て』と『52ヘルツのクジラたち』は読了済みとし、その後『告白(湊かなえ)』と『謎解きはディナーのあとで(東川篤哉)』を読みましたので、残り18作品になります。


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《鹿の王・上》上橋菜穂子著(角川書店)

☝️ベストオブ本屋大賞企画対象作品です☝️


◎帯、、、

絶賛続々

『鹿の王』は深い森のような物語だ。光に揺れる魂が語る、人間と生き物の物語だ。

   ーー萩尾望都さん(漫画家)

大自然との交感が美しい医療サスペンスストーリー。ファンタジーの地平を拓く、深遠な生命の物語です。

   ーー萩原規子さん(作家)

冒険小説を読んでいるうちに、医学を勉強し、さらに社会を学ぶ。一回で三冊分。

   ーー養老孟司さん(解剖学者)

この深淵なテーマと衝撃的なモチーフを傑作エンターテイメントにできるのは、世界中で上橋さん一人だけだ。

   ーー佐藤多佳子さん(作家)

命をどうとらえるか、重層的な生命観をファンタジー小説として読めるということに感動しました。

   ーー夏川草介さん(作家)

ページをめくる手が止まりませんでした。これは、壮大なファンタジーでありながら、わたしたちの物語でもあります。

   ーー西加奈子さん(作家)

支配に駆られる者と従属に反抗する者、蔓延する病とそれに立ち向かう医学、マクロとミクロの視点から巧みに表現される、人間という生き物の織りなす壮大なドラマに最後まで息を呑んだ。

   ーーヤマザキマリさん(漫画家)

試合前日にこの本を開いてはいけない。止められない。眠れない。しかし読むことをやめたところで、この世界が気になってきっと集中できないだろう。

   ーー中村憲剛さん(サッカー選手)


◎裏帯、、、

命をつなげ。

愛しい人を守れ。

未曾有の危機にたち向かう、父と子の物語が、いまはじまる!


壮大な景色のなかの、無数の小さな命の光。上橋さんだから描ける輝きがここにあります。

   ーー瀧井朝世さん(ライター)

限りなく面白く、果てしなく考えさせられる、前人未踏のファンタジー。

   ーー松田哲夫さん(書評家)

ひとはなぜ支配するのか。他人の土地を侵すのか。虐げるのか。国際アンデルセン賞で世界が注目したストーリーテラー上橋菜穂子が描く、新たなる創世の物語。

   ーー星真一さん(紀伊国屋書店)

薄い皮膚一枚の下に蠢く生命を、こんなにも生々しく感じる物語は読んだことがない。

   ーー山根芙美さん(蔦屋書店)


🌟感想🌟、、、


再読です。

私にとって、記憶の中での、ベストオブ本屋大賞大本命!!

さすがの面白さと重厚さです。

ひとつ前の読書が軽いタッチの『謎解きは、、』だっただけに、余計にこの物語の奥深さとストーリーの面白さを感じ、命と病という深いテーマ性に「これ、これ、これ~!読みたいのはこういうやつよ!」と思ってしまいました(笑)


ファンタジーなので、実在しない各氏族の名前や関係性が複雑だし、聞きなれない音の名称だったりして、ノートにメモを取りながら読まないとなかなか理解できないのですが、最後に集約されるであろうと思えば苦になりません。

逆にどこがどう繋がるのかとワクワクします。


ヴァンとユナ父子がお世話になったオキ氏族との関係は心温まり、ずっとこの時間が続いて欲しいと思いました。

また、オタワル医術と精心教医術との違いも興味深いです。

ミッツアルの謎を追ってそれぞれが暗躍し、徐々に繋がっていく過程が丁寧でドラマチックで飽きさせません。

ホッサルとサエ、ヴァンとの邂逅が待ち遠しい。

壮大なファンタジーの最後を見届けましょう。


評価は、下巻読了後、決めたいと思います。


《鹿の王・下》上橋菜穂子著(角川書店)

☝️ベストオブ本屋大賞企画対象作品です☝️


◎帯、、、

夢中になってページをめくり、最後の一行を読み終えても、物語が終わってもこの世界はまだ在って続いている、そう感じた。これこそ本を読む醍醐味です。

   ーーー朝加昌良さん(紀伊国屋書店)

本当に人を愛していますか?そう問いかけられた気がする。他者を守ることができてこそ、その人を愛し、またその人から愛されるのであろう。今年一番の大作、何年経っても名作となる作品だろう。

   ーーー渡邊森夫さん(ブックエース)

生きるということ。命をつなぐということ。領土拡大の野心の為に虐げられた人々の哀しみと、それに飲みこまれない強さ。なんとも読み応えのある一冊でした!! 

   ーーー鶴岡寛子さん(三省堂書店)

この上なく重厚な「物語」でした。人にとって、国とは何か?故郷とはそしてそこに住むということとは何か?を突きつけられました。

   ーーー松島雅子さん(丸善)

はてしなく続く争い。人々を襲う恐ろしい病。絶望と悲しみの中から生まれる一筋の光。上橋さんの「願い」がこめられた壮大な物語。この物語に出会えてよかったと心から思える一冊。

   ーーー安西京子さん(アミーゴ書店)

ラストに限りない可能性を読者に託してくれる、贈物のような物語。ためになる、というより、読まなければならない一冊となりそうです。

   ーーー松川智枝さん(ジュンク堂書店)


◎裏帯、、、

もがき、そして戦え。

すべてを失い、自らを捨てた男が愛する人々を守るために、選んだ結末はーーー!?

傷つきながらも生きていく人々の、輝く命の物語。

世界中が待ち望んだ最新小説!


自分よりも大切なものがあることに気付かせてくれる“家族”の物語。この、温かさが身体に染み込んでいくような愛の物語を、上橋ファンの方にはもちろん、そうでない方にもぜひ読んでほしいです。

   ーーー菊地瑛未さん(ACADEMIA)

生きる事とは?死ぬ事とは?つまり運命とは何か?文学の永遠のテーマのひとつに上橋菜穂子がまっこうから挑み、一つの到達を見た最高傑作!!

   ーーー岡安丈臣さん(喜久屋書店)

壮大な物語の中で紡がれる、たくさんの小さく儚い命の輝きが、静かに胸を熱くさせます。大切なひとが、もっと愛おしくなる、そんな物語です。

   ーーー杉本光咲さん(大垣書店)

壮大な世界観に鳥肌。読了後にも関わらず、まぶたの裏にヴァンが、飛鹿が居るかのよう。「命をつなぐ」。それは当たり前なんかじゃなく、奇跡なんだ。そしてこの物語が生まれたこともまた、すてきな奇跡に他ならない。そんな風に思いました。

   ーーー松尾茉友さん(日本出版販売)


🌟感想🌟、、、


今回はAudibleでの聴く読書だったので、前回文字で読んだ時よりも、後編に入って益々複雑になった登場人物の多さに混乱をきたしてしまいました。

そのため、人物相関図を理解するためアニメを観てみたのですが、内容がかなり違っていて更に混乱してしまいました🤣

正直、結局策略を巡らしていた首謀者は誰だったのか、誰と誰が裏で繋がっていたのか、、イマイチ分からないまま終わってしまいました、、情けない(涙)


が、、しかし、、この物語の主題はそこではないと思うので、その点は目をつむって、全体の感想を書きますね。

まず、病や命と向き合うホッサルたちの戦いや、民と国家との関係、後追いのサエの知性など、興味深い内容が数えきれない程ありました。

裏返り、キンマたちと光で繋がり、人としての言葉を失っていきながら、とてつもない快感に満たされるシーンは、幻想的な映像がまざまざと浮かび、これぞファンタジーだ、ファンタジーって面白い!と思いました。

読みながら(聴きながら)、この物語の奥深さに感嘆しどおしでした。


しかし、最も心に残ったのは、やはりヴァンの心の変化でした。

独角の頭として、仲間を失い一人生き残ったヴァンが、絶望の中でただ死に場所を求めていたのに、ユナやトマたちと知り合い、心安らぐ時間を過ごし、居場所を得て、大切な人々を愛おしく感じるようになる過程が素晴らしかったです。

小さな幸せを感じる度に、苦悩するヴァンに共感し、胸が高鳴ったり、締め付けられたり、、、その心の機微が切なく美しく描かれていました。


ヴァンが亡くした妻と子に「おまえたちにしてやれなかったことを、縁もゆかりもない人々に、してやってもいいか」と問う場面が一番泣きました。

ユナを置いて一人旅立つ決意をしたヴァンが悲しく愛おしかったです。


鹿の王となり森へ消えたヴァンを、何の迷いもなく追うと決めた、異なる民の家族が明るく逞しいです。

哀しみと憎しみ渦巻く物語だったのですが、ユナやトマ、サエの善良さと愛によって、最後は希望の物語になりました。

やはりこれは傑作ですね。

いや、傑作というより、読み継がれてほしい名作という方がふさわしいかな。

「カフネ」と同じ年に候補になっていたら、当然こちらがぶっちぎり1位だったことでしょう。

ランキングつけしなくてはいけないので、評価点をつけるとするなら、「カフネ=50」として、「鹿の王=85」です!


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《羊と鋼の森》宮下奈都著(文藝春秋)

☝️ベストオブ本屋大賞企画対象作品です☝️


◎帯、、、

ピアノの調律に魅せられた一人の青年。

彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。


◎裏帯、、、

言葉で伝えきれないなら、音(ピアノ)で表せるようになればいい。


村上春樹のドライさと湿り気。

小川洋子の明るさと不穏。

二人の先行作家の魅力を併せ持った作品です。

   ーーー市川真人(文芸評論家)

いま自分がやっていることに無駄なことはなく、全てが力になるのだと強く背中を押されました。

   ーーー本仮屋ユイカ(女優)


◎あらすじ、、、


🌟感想🌟、、、


2016年に読んで以来の再読です。

初読の時よりも、森の匂いを感じ、その清冽な空気を胸いっぱいに吸い込むことができた気がします。

作者がピアノを森に例え、音を森の木々の葉や枝が擦れる音や、鳥の鳴き声のように感じ、その音と対峙することを森を歩くことで表すことを、とても素直に受け入れることができました。

主人公・外村が、「ピアノの原風景を僕はずっと知っていたのだ」と気付く場面は感動的でした。


また双子のピアニストと調律師が森の中の別々の道を歩いている様が目に浮かびました。

二人は少し離れて、ピアニストは前を向き、調律師はピアニストを時々横を向いて見つめながら、歩いています。

向かう先は同じ、そして、目に映る森の美しさやその空気は共に歩んでこその輝きに満ちているのでしょう。


和音が弾いた基準音のラを聞いて、「銀色に澄んだ森に道が伸びていくような音」と思う外村に対し、「透きとおった水しぶきみたいな音」と表現する由仁の場面も印象的でした。

人によって呼び覚まされるイメージは異なれど心に響く音は同じです。


初めは惑いの森にいた外村が、成長し、森の美しい景色に気付き、進むべき道をみつける物語でした。


ただ、ひとつだけ、ひとつだけ残念だったのは、南さんという青年とのエピソードがわずかだったことです。

外村がどっぷりはまる不穏要素が双子の話以外にもあったなら、もっと物語に深みが増し、満足度の高い作品になったのではないかと思いました。

まぁ、単に私が欲張りなだけだと思います。


帯に村上春樹さんと小川洋子さんを引き合いに出して、文体の魅力を推しているようですが、、

そこまでではなかったかなとも思いました。

ピアノを「羊と鋼の森」と表現したのは秀逸だと思いますが、音を表現するのは恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」ほどではないし、森やめくるめく感覚は「鹿の王」の方が良かったです。

(ベストof本屋大賞を勝手にやっているので、どうしても審査員のような目線になってしまう🤣)

評価点は「60」。

「カフネ」と同じ年のノミネートなら、こちらを選んだかもしれません。


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以上、今週読めたのは、この三冊・二作品でした。


4月初旬に発表になる2026年の大賞が何になるかはまだわかりませんが、候補作は全て読んだので、、

「ベストof本屋大賞」23作品のうち、

昨年読んで記憶に新しいものも含めて、7作品に順位をつけ、着々と進めています(笑)

今のところの順位は、、、

1、鹿の王(上橋菜穂子)

2、52ヘルツのクジラたち(町田そのこ)

3、同志少女よ敵を撃て(逢坂冬馬)

4、告白(湊かなえ)

5、羊と鋼の森(宮下奈都)

6、カフネ(阿部暁子)

7、謎解きはディナーのあとで(東川篤哉)

です。


来週はAudibleで上下巻の大作「海賊と呼ばれた男」を聴きながら、紙の本では「百年の時効」(これは1月発表された大藪春彦賞受賞作です)と「東京タワー、オカンとボクと、時々、オトン」を読もうかと思っています。

あ、『本格ミステリベスト10』の1位になった「神の光」も読もうと思ってたんだった!!

やはり、「百年の時効」の後は「神の光」だな、、。


そして、3月初旬には、『吉川英治賞』と『日本推理作家協会賞候補作』が発表されます。

そしたら、そちらが忙しくなりますよ~💦💦

大変だけど、楽しい~💃


いつもブログを応援していただき、ありがとうございます。

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