【読書感想】『探偵小石は恋しない(森バジル)』『さよならジャバウォック(伊坂幸太郎)』『エピクロスの処方箋(夏川草介)』『告白(湊かなえ)』『謎解きはディナーのあとで(東川篤哉)』2026年2月21日(土)
こんにちは。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
2月第3週に読んだ本の感想を書きます。
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《探偵小石は恋しない》森バジル著(小学館)
◎帯、、、
彼女のひと言で、世界が一変する。
続々大重版の、驚愕体験ミステリ!!
◎裏帯、、、
吹き荒れる小石旋風!
各種メディアで大反響!!
絶賛コメントが止まらない!!
(写真の帯を見てください)
◎あらすじ、、、
◎感想、、、
本屋大賞にノミネートされたのですから、読まねばなりませぬ。
この本は読書会メンバーのあこちゃんが購入してくれました。
先日YouTubeで見かけた「霊媒探偵八雲シリーズ」の作者神永学さんが大絶賛していたからです。
「八雲シリーズ」が大好きなあこちゃんがすごく面白かった!と高評価をつけていたので、期待半分不安半分で読み始めました。
(あこちゃん、ごめん🙇💦💦)
いや、私は(過去のブログに感想を載せましたが)「八雲」があまり好きではなかったのですよ(涙)
結果、やはり不安の方が的中してしまいました。
めちゃくちゃ読みやすいのですが、登場人物が皆キャラ然としていて、軽~いノリで、ライトノベル感全開のお話で、私は苦手なタイプでした。
小石と蓮杖との会話は楽しく何度も笑ってしまいましたし、ミステリとしての伏線回収もバッチリでしたが、何しろ色々に無理筋です。
調査に至る過程やその心理描写もぶっ飛んでいて、いやいやいや、、と思ってしまいます。
9割方、これは、今回のノミネート作10作品の中では最低評価の「⭐5」だなと思っていましたが、、
最後蓮杖が活躍する場面では、ミステリ好きがニヤリとする展開となったし、エピローグはほっこりできて、ちょっとだけ持ち返した感じです。
それにより「⭐6」にしようと思えました。
⭐7にすると、『失われた貌』と同じになってしまうので、、あちらの方が読み応えありました。
世間評価は高く、帯にも有名人の絶賛コメントが並んでいますが、ホワイダニット重視の社会派ミステリが好きな自分には少々物足りなかったです。
それにしても、「彼女のひと言で、世界が一変する」の帯は煽り過ぎでしょう。
そこまでのどんでん返し感はなかったですよ。
ただ言葉のチョイスは好きでした。
「第六感が暴れてる」とか「“内省”って辞書で引いて十回音読してください」とか(笑)
真似したくなるワードがいくつも登場しました。
楽しい読書だったのは確かです。
二人の主人公が魅力的なので続編が出そうな気がしますね。
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《さよならジャバウォック》伊坂幸太郎著(双葉社)
◎帯、、、
夫は死んだ。
死んでいる。
私が殺したのだ。
◎あらすじ、、、
◎感想、、、
帯やあらすじを読んで、てっきり「殺したと思ったけど、実はそこには意外な真相が、、」というミステリーかと思っていたら、全く違っていました。
先に読んだあこちゃんから、ファンタジー要素があると聞いていたので、どうなるのか予想ができませんでした。
しかも、前半は量子の頭の中と同じようなモヤモヤとした展開が続きます。
後半に一気に伏線回収されスッキリすると聞いていたのでそれを信じて読み進むしかありませんでした。
その情報がなければ途中で投げ出していたかも知れません。
それくらい前半は我慢の読書でした。
なるほど~、あの違和感はそういうことだったのか!
量子の混乱はそれ故だったわけね。
、、、と後半になってようやくパズルのピースははまり始め、うすぼんやりしていた視界がクリアになっていきます。
こういう風に読者を疑問符で惑わせるのが、伊坂ワールドというやつなのでしょうか?
最後は怒涛の展開で、映画になりそうな華やかなエンタメに様変わりです。
「我思う故に我あり」
「眠っていたと気づくのは目を覚ました時だけだ」
そんな意識と無意識を考察する壮大な思考実験のようなお話でした。
伊坂さんは色々書いても最後は人の優しさを信じたい人なんだなと感じました。
「おかえり」の伏線回収はウルッときましたよ。
あまりに混沌とした読書時間が長く、最後スッキリするとは言え、理解しきれないモヤモヤが残るので、本屋大賞は取らなそうな気がします。
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《エピクロスの処方箋》夏川草介著(水鈴社)
◎帯、、、
「医療では、人は救えないんだよ」
治せない病気は山のようにあるが、癒せない哀しみはない。
思想する医師・雄町哲郎は今日も京都の街をゆくーー。
◎裏帯、、、
現役医師が描く、人の命と幸福について。
大人気哲学エンタメシリーズ、待望の第二弾!
大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望されながらも、母を亡くし一人になった甥のために地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む大学准教授の花垣から、難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦教授の父親だったーー。
◎感想、、、
2026年本屋大賞ノミネート作、10作品のうち、最後の読書は、以前読んだ「スピノザの診察室」の続編です。
これはどう見ても更に続編あるだろうと思わせる内容でした。
「下巻に続く」と書いてあるんじゃないかと思ったくらいですよ(笑)
今回のエピクロスは、マチ先生が大学医局に復帰するまでの長編小説の中編といった感じです。
正直、スピノザの方がマチ先生が目指す道がより分かりやすく描かれていて、面白かったし、感動しました。
しかし、この作品から読んだ友人たちは声を揃えて素晴らしかったと言っていたので、スピノザを読んでいるからそう思うだけなのかなとも思います。
この中編では、マチ先生とは対立構造に思える大学側の切実な願いの方がむしろ理解できました。
金儲けのために医師免許を取得し、自由と権利を主張して、定時に帰宅し土日は完全休日、過酷な内科外科は避ける新人医師が増えている傾向だと言います。
確かに世の流れはそうなっているけれど、それでは立ち行かないのが医療の現場。
医療の未来はどうなるのだ!?と不安になりました。
人工知能とロボットに任せるようになるんですかね??
不穏な存在だった西島と少しだけ分かりあえたのは良かったです。
教授との関係も改善の余地ありとなり、医局への復帰が見えてる中で、生とも死とも違う第三の道をマチ先生は見いだすことができるのでしょうか?
南先生との進展はほぼなかったですね、、、後編に期待しましょう(笑)
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さぁ、ようやく本屋大賞ノミネート作を全て読み終わりました。
私なりのランキングは、他のメンバーが全て読み終わってから、発表したいと思います!!
受賞作発表までまだ1ヶ月以上あるので、多分間に合うと思います(笑)
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ここからは、「お気楽読書会」新企画です!
2026年本屋大賞の受賞予想のためノミネート10作品を読み終え(他のメンバーの評価が出揃わないので、予想結果発表は後日になりますが)
私は新たな企画を立ち上げました!
いろんなブックチューバーの真似をして、『お気楽読書会』での『ベストof本屋大賞』を決めようと思います。
2004年にスタートし、2026年で23回目となる『本屋大賞』。
まもなくその23作品目が発表され、本屋大賞受賞作は23作品となります(当たり前ですが💦)
その23作品を今年中に全部読み終え、私とあこちゃんとターボの3人、それぞれの順位を決め、それを集計して、『お気楽読書会』としてのベスト23を作ってみたいと思うのです。
(2026年2月中旬時点で)過去22作品の中で、私が読了済みなのは16作品、あこちゃんは13作品、ターボは11作品です。
しかしかなり前に読んでいるものも多く、そういう作品は記憶が薄くなり、評価が低めに出てしまう可能性が高いため、もう一度全部読み直すことにしました。
これだけやるなら2~3ヶ月ほどでできてしまいますが、その間には、他の文学賞発表が次々ありますので、これだけにかまけている訳にはいきません。
よって、一年かけて行うチャレンジになります。
どう採点するか3人で話し合いました。
何しろ全てその年の本屋大賞を受賞しているのですから、面白いことは保証済みで大前提となります。
そうなると、みんな「⭐10」とか「⭐9」ばかりになり順位がつけられません💦
そのため、一番最近読んで記憶に新しい昨年の大賞受賞作『カフネ』を「50」という基準点に定め、それと比較してどれだけ面白かったか、そうでなかったかで評価点を付けることにしました。
なので、例えば「60」としたら、それは作品として60点だという意味ではなく、『カフネ』より2割増しに面白かったということになります。
それを踏まえ、とりあえず2009年の本屋大賞受賞作を読むことからスタートしました。
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【第6回(2009年)本屋大賞受賞作】
《告白》湊かなえ著(双葉文庫)
◎帯、、、
若さを肯定しつつも、はりぼての達観が青ざめ、挫けていく様を見るのが私は大好きなのです。
『呪術廻戦』作者・芥見下々
🔹累計385万部超えの国民的ベストセラー小説
◎あらすじ、、、
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。
ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。
衝撃的なラストを巡り物議を醸したデビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。
◎感想、、、
いやぁ、すごかったです。
映画はかなり前に見ていましたが、小説はそれ以上の衝撃でした。
これがデビュー作だとは信じがたいです。
巧すぎでしょう!?
目次タイトルもいいです。
教師=聖職者、学級委員=殉教者、少年Bの姉と母=慈愛者、少年B=求道者、少年A=信奉者、被害者の母=伝道者。
語り手(目線)が変わる度、謎が明かされ、点と点が結ばれ、語り手に共感し、心が揺さぶられます。
視点によって事件が全く異なって見えるようになる素晴らしい構成でした。
映画の内容はほぼ忘れていて松たか子の「ドッカーン」しか覚えてなかったのですが、小説はこんなにも重層的で不穏でスリリングで繊細で完璧な作品だったのか、と驚かされました。
カフネと同時に本屋大賞ノミネートされていたらどう評価するだろうかと考えました。
カフネより3割増しの「65」と評価します。
素晴らしかったです。
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【第8回(2011年)本屋大賞受賞作】
《謎解きはディナーのあとで》東川篤哉著(小学館)
◎帯、、、
「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」
令嬢刑事と毒舌執事が難事件に挑戦!
ユーモアたっぷりの本格ミステリ、ここの登場!
「とにかく面白い」と書店員さんからも反響続々
◎感想、、、
こ、これは、児童文学か!?、、、というのが正直な感想です。
確かに面白い、、それは間違いないです。
令嬢と毒舌執事との会話は楽しいし、風祭警部などのぶっ飛びキャラも濃くて、いかにも漫画やドラマになりそうな描写が続きます。
連作短編になっているのですが、サクサク読めて、こりゃ確かに連ドラで大人気になりそうなお話だと思いました。
実際話題になってましたもんね。
多分誰より作家自身が書いている間中、楽しくて仕方なかったんじゃないかと思います。
筆が乗っている感じといいますか、ニヤニヤしながら書いている作家(どんな方か知らないけど)が目に浮かびます。
そう思うととても幸せな気分になりました。
謎の解決も読者がギリギリ解けるか解けないかの絶妙な塩梅で、読者の心をくすぐります。
これを好きになったら、続編が待ち遠しくなることでしょう。
少年探偵団とか怪盗ルパンみたく、小学生がミステリーにはまるキッカケになりそうな作品でした。
ドラマで頻発しているイメージの「お嬢様の目は節穴でございますか?」は、意外にも一回しか登場しません。
毎回異なる表現で(「アホでいらっしゃいますか?」とか、「それでもお嬢様はプロの刑事でございますか?」とか、「失礼ながらお嬢様、やはりしばらくの間、引っ込んでいてくださいますか?」とか)お嬢様をぶったぎる執事の毒舌が最高でした。
、、、だとしても、だとしてもですよ、、
2011年はこれが本屋大賞だったのか~、、、という印象です(笑)
評価は、『カフネ』よりも3割引きの「35」です!
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本屋大賞ノミネート作を読み終え、過去の本屋大賞受賞作全制覇に取り組みます。
来週には2015年大賞受賞の「鹿の王」の感想をアップできると思います。
自分たちなりのですが、イベント目白押しで、楽しいです!!
いつもブログを応援していただき、ありがとうございます。
【おまけ】
今日の夕方、谷川岳からの帰りに《山歩きJP》の二人がうちに寄ってくれました。
ひまと戯れた後、やまみほ図書室から、何冊か本を借りて行きました。
今後とも《山歩きJP》の応援もよろしくお願いします!