50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【読書感想】『女王様の電話番(渡辺優)』『神都の証人(大門剛明)』『心霊探偵八雲①(神永学)』2026年1月17日(土)

やまみほ

こんにちは。


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。



1月第2週に読んだ本の感想を書きます。


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《女王様の電話番》渡辺優著(集英社)


◎帯、、、

好きだけど、触れあうことはできない。

そんな自分は異端者なのだろうかーーー。


『正当化』にアンチする傑作小説。

世界や自分に頭を抱え、首を傾げ、ユーモアと皮肉でなんとか生き抜く。

それにしても冒頭から聞いたことない日本語使いやがって!(笑)ーーー住野よる・作家


何セクシャルだろうが、生きていく。

自分軸を探す大切な女友達を、すぐそばのそばで見ている気持ちになりました。ーーーマツモトトモ・漫画家


私たちは、自分のことですら、完璧に理解なんて出来ない。

それでも【わからなさ】をあるがままに受け入れること。

きっと、この作品に抱きしめてもらえる人がたくさんいる。ーーー斎藤明里・女優


◎裏帯、、、


SMのデリバリー女王様の電話番をしながら、自分のセクシャルティと向き合う姿が現代社会の見えざるものを照射するーー。

今、いちばんぶっ刺さる「溺愛小説」。


◎感想、、、

直木賞候補になっていたので、あこちゃんに借りて読みました。

正直私には合わなかったです。

読み進めるのが苦痛でした。

私が審査員だったから◼️(消極的反対)に投票します。


まずこのストーリーのキモとなる、「私・志川」が必死に消息を探す「美織女王様」に、私は何の興味も持てませんでした。

文章は読みやすいし、まぁサクサク読めるはずなのですが、、嫌悪感が先走り辛かったです。

誤解されるのは嫌なので弁解すると、この嫌悪感は、稀なセクシャルティや風俗嬢に対してではありません。

文体が苦手なのです。

かなり稚拙に感じてしまいました。


なぜこんな作品が直木賞候補になるのか、さっぱり理解できないです。

多様性の時代を反映しているからでしょうか?

確かにアセクシャルという人がいることは知れたし、その苦しみの一端を垣間見ることはできたけれど、、、。


何度も登場するスーパーセックスワールドって、なんなんでしょう?

帯に「冒頭から聞いたことない日本語使いやがって」と、それが高評価に繋がっているように見受けられますが、私は特に何の感慨もなく読み、何度も現れることに「それしか表現できないのかい!」と突っ込んでしまいました。

こういうのが若者に受けるのでしょうか?

でも、あえて、、なのかなぁ。

主人公が名付けているのですから。

一人称で語られる物語なので、語り手はそんな表現力はないでしょうから、性欲にまみれたこの世の中を憂い、色んなモヤモヤを総称してそう呼んでいるということなのか、、と自分を納得させているところです。


『私』が『美織』を探した真の目的には、なるほどと、志川の孤独が少しわかりました。


その点で評価を●から◼️に変えました。


でも、、これがもしも直木賞に選ばれたら、私はもう今後直木賞だからといって、注目することはなくなると思います。

帯に多くの推薦文が載っているし、私も利用している読書メーターで読みたい本ランキング1位になってますし、きっと皆さんに受け入れられ、人々を救う素晴らしい作品なのだと思います。

なので、その魅力を理解できない自分の感性が鈍化している、あるいは時代遅れなのだろうと、少々落ち込んでしまいました(涙)


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《神都の証人》大門剛明著(講談社)


◎帯、、、

生きるとは、かくも哀しく美しいものなのか。

戦前から令和まで続く謎

慟哭の「冤罪」大河ミステリー


照らし出される司法の闇、冤罪の虚構、人間の絆。 


◎裏帯、、、

わたしはこれ以上のリーガル・ミステリーを知らない。ーー染井為人


ここにもある袴田事件、免田事件、財田川事件、足利事件の理不尽

本作で私は冤罪という化物の正体を徹底的に炙り出した。

デビュー作から描き続けてきた冤罪小説の集大成である。

しかし、それも本当の悲劇の一部だけなのかもしれない。ーー著者


時代を超えて受け継がれる法律家の矜持に心が震えた。ーー五十嵐律人


◎感想、、、

直木賞候補作になったので、ターボに借りて読みました。

大賞発表に間に合って、良かった!!(現在1/13)


死刑囚の冤罪を晴らすため、戦前から令和にかけて、何世代にも渡って法律家が奔走するリーガルミステリーです。

死刑囚の無実を信じる人々が、人生をかけて無罪獲得に挑む壮大な大河ドラマでした。


しかし、それに立ちはだかる大きな壁。

検察や裁判制度の闇・法的安定性と呼ばれる大義名分にことごとく阻まれる再審請求。

その度に絶望し、また立ち上がり、新たな証拠を見つけ何度も挑み続ける人々の生き様に心を打たれました。

戦争や犯罪、そして病魔に倒れていく仲間たちの思いを次へまた次へと引き継いでいく弁護士たち。


途中までは、これは直木賞取るかも!?と思うほど凄かったです。

400頁くらいまではそう信じて読んでいました。


が、まさかまさか、最後にどんでん返しがあるミステリーだったとは!

本来どんでん返しは私の大好物なのですが、この物語に関しては必要なかった気がするのは私だけでしょうか。

最後まで硬派な要素だけで突き進んで欲しかったという思いが残りました。

また最後の太一の選択も、、、う~ん、、、何?突然??

もうちょっと後先考えて~💦となってしまいましたよ。

それが正義なのでしょうね、、そうなのだとは思うけど。


冤罪を晴らすための奔走から、最後ちょっと違う流れになってしまって、、普通なら最後のどんでん返しで「おおぉ~!!」となるんだろうけども、、ちょっと想像の斜め上を行かれちゃった感覚です。


ただ冤罪の恐ろしさは十分過ぎるほど伝わって来ました。

現実に同じように命をかけて頑張っている方達が大勢いるんだろうな。

冤罪事件のニュースを今までとは違った感慨を持って見ることになりそうです。


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《心霊探偵八雲①》神永学著(角川文庫)


◎あらすじ、、、

学内で幽霊騒動に巻き込まれた友人について相談するため、晴香は、不思議な力を持つ男がいるという「映画同好会」を訪ねた。

しかしそこで彼女を出迎えたのは、ひどい寝癖と眠そうな目をした、スカした青年。

思い切って相談を持ちかける晴香だったが!?

女子大生監禁事件、自殺偽装殺人……次々と起こる怪事件に、死者の魂を見ることができる名探偵・斉藤八雲が挑む、驚異のハイスピード・スピリチュアル・ミステリー登場!!


◎感想、、、

お気楽読書会のあこちゃんが大好きで、新刊が出たら即購入するほどのファンなので、借りて読んでみることにしました。

表紙のイラストもカッコいいし、確かに八雲は魅力的で好きになるのはとっても良く理解できるのだけど、、、。

文章表現が平易過ぎて、マンガの原作を読んでいるみたいでした。

マンガならこのくらいのキャラ立ちで楽しめるのだと思います。

いつも寝癖だらけの頭をボリボリして、あくびしている眠そうな目の青年という描写が毎回出てきて、マンガなら登場の度にそれでもなんらおかしくないけれど、小説としてはなんだかなと思います。


あと、私はミステリーを読み過ぎているのかも知れません。

どの話も展開が読めて、オチも予想できてしまって驚きがありませんでした。

最後は必ず八雲が助けてくれるという、強い信頼感があるので、そこまでヒリヒリしないですし。

ある意味、そんな水戸黄門みたいな、オーソドックスな展開こそがこの小説の魅力なのだと思います。


これを言ってはおしまいなんだろうけど、晴香は心霊現象に遭遇し過ぎじゃないですか?

3話あるお話の全てに晴香が関係していて、その度に危険な目にあって、八雲が「あいつが危ない!」と駆けつける、、。

コナンが殺人事件に毎回遭遇するのと同じです。

やはりこれはマンガなんでしょうね。

そう割りきって読めば、サクサク楽しめると思います。

若者に大人気のシリーズだそうです。

『国宝』のような重厚な作品をさらっと読んでしまい、こんなライトノベルも大好きと語るあこちゃんは、守備範囲が広いなぁと改めて関心しました。


私は読書に関して(も)、好みがかなり偏っているのだなぁとつくづく思う今週の三作品でした。


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さて、さて、、


このブログ(1月第2週に読んだ本感想)を書いている間に、第174回直木賞が発表されました。


お気楽読書会としては、『白鷺立つ』と『カフェーの帰り道』のダブル受賞を予想しましたが、結果は『カフェーの帰り道』のみの受賞となりました。

半分当たって半分外れた感じですかね?


まだ審査員の選評がネットに出てこないので、はっきりしたことは言えませんが、どうやら『白鷺立つ』はデビュー作であるにもかかわらず、この筆力は凄い!と評価されたみたいですね。

しかしデビュー作であるが故に、今後どんな作品を書いてくれるのか未知数で、直木賞を与えるには時期尚早と判断されたと聞きます。

なるほど、、審査員の皆さんは、出版業界人として、業界を俯瞰して、その将来性とかまで視野に入れて選んでいらっしゃるのですね、、、と知りました。

私たちはそんなところまで思いを至らせず、ただ単に「面白かった!」という一点での予想でした。

今後もいろんな文学賞が続々発表されますが、それぞれに選ばれる傾向やコンセプトが存在するらしいので、それに添った作品が選ばれるのだと思います。

『お気楽読書会』としてはそこまで考えて「予想」することは難しいので、今後は「予想」はせず、私たちはこれを「応援します!」という形での発表(大げさな💦)にしようと思います。

、、、まぁ、今回、予想が外れた言い訳と思ってください(笑)


ということで、来週半ばには、なんと、『大藪春彦賞』の発表があります。

五冊のノミネート作品のうち、三冊は持っているので、なんとか読んで予想、、じゃなかった、、応援したいと思うのですが、、間に合うかなぁ。

今週末は、仕事とお山の予定があるからなぁ、、

とりあえず、頑張ります💪


いつもブログを応援していただき、ありがとうございます。

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