【読書感想】『BUTTER (柚木麻子)』2026年1月3日(土)
こんにちは。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
2026年も沢山の物語を読み、感想を残しておきたいと思います。
1月の第一週に読んだ本を紹介します!
とはいえ、第一週は正月三ヶ日の3日間しかなく、忙しかったので、読めたのは一冊のみでした。
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《BUTTER 》柚木麻子著(新潮文庫)
◎帯、、、
世界的大ヒット!
👑Waterstones Book of the Year 2024
(日本人初の受賞)
👑Books Are My Bag Readers Awards 2024
世界35ヶ国翻訳決定
◎裏帯、、、
『驚愕の殺人、驚嘆の美食。大反響の傑作!!』
読みながら、震えが止まらなかった。規格外の傑作だった。(読売新聞)
深い洞察に胸えぐられつつ、悪魔的な“こく”に脳髄がしびれた。(瀧井朝世)
殺人事件を扱ったノンフィクション・ノベルの名著として歴史に名を残すことは間違いない。(佐藤優)
◎あらすじ、、、
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。
若くも美しくもない彼女がなぜーーー。
週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。
フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。
その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。
各紙誌絶賛の社会派長編。
◎感想、、、
話題になっていたのでかなり前に購入し、その厚み(584頁)にビビって積み本にしていました。
表紙も題名もとても魅力的だと思いますし、読み終わった今は更にその思いを強くしました。
かなり長く、読み終わるのに時間がかかりましたが、なんとか読み終えられて良かったです。
世界が絶賛しているということで、何がそんなに世界の人々を引き付けるのか知りたかったからです。
獄中のカジマナに面会するごとに、彼女を崇拝するようになり、巧みに操られ始める里佳と伶子が危うく、少し怖かったです。
最初は嫌悪感しかなかったカジマナに対し、その堂々たる態度と揺るがない価値観に、自分も傾倒していきそうになる感覚を覚え、いややっぱり違うだろとも思い、心が振子の様に行ったり来たりしました。
里佳により七面鳥パーティーに誘われたカジマナの涙は真実だったと思いたいです。
その場面はこの小説の中で唯一私ももらい泣きした場面でした。
しかしやっぱりそのまま終わる彼女ではないですよね。
周到な裏切りと仕返し。
獄中から女たちを傷つけるカジマナ。
しかし女は男たちのように絶望しはしないのです。
作者は女性の逞しさを信じているのでしょうね。
立ち直りを支えるのは、やはり家事(掃除と料理)なのですから。
それにしても料理と食の描写が見事で、ダイエットの対極にあるバターを無性に食べたくなる困った小説です。
食、しかも主役はバターという、世界共通の美食が濃密な文体で綴られ、そこが世界のハートを掴んだのでしょうか?
例えば、、カジマナの瞳を巨峰に例えてこう綴られます。
『巨峰の皮がぷちりと破れた。里佳は確かにそれを見届けた。ベルベットのように厚く何も透かさない皮の隙間から、翡翠色の濡れた果実と汁が溢れ出すのを。』
涙と彼女の動揺を待つだけの表現なのに、なんと瑞々しくエロティックなのでしょう。
苦労して作った七面鳥の表現もいい。
『落ち葉を踏みしめながら歩いている時のような香り高さと、澄んだ肉汁で口の中がいっぱいになる。七面鳥のエキスとバターを吸って重たくなった、もち米とひき肉、松の実たっぷりの詰め物は、吸い付くようなもっちりとした舌触りで、詰める前とは別物のような、ずっと食べ続けていたい豊かさを凝縮した味わいだった。』
う~ん、お腹が空いてきました。
評価は、⭐4.5。
ちょっと長く感じたのと、痩身への世の中の絶対的価値を何度もぶつけられ、殴られたような気持ちになり、少し疲れてしまいましたが、翻訳されて世界に紹介される価値がわかる、素晴らしい表現力でした。
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この後は、直木賞候補作を残り二冊読もうと思います。
あこちゃんから『女王様の電話番』を、ターボから『神都の証人』を借りているので、早く読み終わって次に回したいところです。
その後は、読みかけの『ハウスメイド』『ヨモツイクサ』を読んで、その次はとうに借りている『イクサガミ外伝「無」』も読まねば!
ターボから『流氷の果て』も借りてるんだった~💦
不思議の国のアリスのトランプの兵隊みたいに、私の後ろから本たちが行列を作って追いかけてくる夢を見そうです🤣
ドラえもんがいたら「速読マシーン」をもらいたい!
今年は何冊読めるかな?
昨年はAudibleは途中からでしたが、今年は初めからなので、更に冊数が増えるのではないでしょうか?
いい本に沢山出会いたいです!
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