【お気楽読書会】直木賞受賞予想してみました。2025年7月13日(日)
こんにちは。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
(7月11日時点で購入済みだった5冊です)
間もなく第173回直木賞が発表されますね。
今から7月16日(水)が楽しみなのです!
そんな直木賞の発表をより楽しむために、お気楽読書会で受賞予想をしてみることにしました。
ノミネートされた6作品のうち、土曜日の読書会までに私(やまみほ)が読んでいたのが『嘘と隣人』『Nの逸脱』『ブレイクショットの軌跡』の3冊。
ターボが『逃亡者は北へ向かう』、あこちゃんが『乱歩と千畝』を読みました。
この時はまだ『踊りつかれて』を購入できてなかったので、この5冊で予想するつもりだったのですが、最近の読書メーターの記事で『踊りつかれて』が7月上旬の小説部門1位になったと聞き、これは読んでないと片手落ちではないか!?と思ったのです。
『踊りつかれて』が大賞を取ったら、すぐに本屋に駆けつけて手に入れるつもりではありましたが、発表後だとまたまた売り切れて手に入らない可能性もあり、、こりゃなんとしても読まねばならぬ!と考え直しました。
土曜日に上京する用事があったので、その行き帰りの電車の中で『ブレイクショットの軌跡』を読み終え、池袋の本屋でうず高く積まれた『踊りつかれて』を一冊購入し、土曜日の夜から日曜日にかけて、『踊りつかれて』を頑張って読みました。
時間が足りなくて、全作品を自分で読むことができなかったので、『読書会』として予想するために、『逃亡者は北へ向かう』はターボに、『乱歩と千畝』はあこちゃんに協力してもらい、5項目を5段階評価して順位をつけることにしました。
項目は、ブックチューバーのまさきさんを真似て『読みやすさ』『ストーリー』『キャラクター』『没入感』『読後感』としました。
(一部、「6月に読んだ本」で既に紹介していて、重なってしまいますが、まとめの意味で再度載せますね)
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◎お気楽読書会(やまみほ)の評価
読みやすさ……4
ストーリー……4
キャラクター……3
没入感……3
読後感……4
【合計18ポイント】
◎やまみほの感想
芦沢央さん初読みでしたが、人物描写が緻密で分かりやすく、私の好きなタイプの文体でした。
主人公は積み本にしている「夜の道標」に刑事として登場する人物なのだそうです。
その平良正太郎が現役を引退してからのお話で、身近で起きる小さな(と最初は思われる)事件の真相を探る中で、昔の事件の記憶と向き合うという二軸でお話は進みます。
今と過去の話への移行がとてもスムーズで、スマートで、正太郎の思考の中にすんなり浸かることができました。
元刑事の目線で物語が進むので、相手をじっと観察しているような文体がゾクゾクします。
『知りたくなかったあの人の「裏の顔」』に行き着いてしまうという、悪夢のような連作短編集でした。
読み応え、十分です!
怖い、怖い、、あんなヤツに『ロックオン』されたくないよぅ(涙)
いずれも最後に読者をゾクリとさせるどんでん返しが用意されています。
確かに後味は良くないですが、保身のために嘘をつく人間の闇を知った時に、なるほどそういうことだったかと府に落ちる快感がありました。
大変面白かったです!
芦沢央さん、はまりそうな予感がします。
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◎お気楽読書会(やまみほ)の評価
読みやすさ……4
ストーリー……3
キャラクター……3
没入感……3
読後感……3
【合計16ポイント】
◎やまみほの感想
同じ町に住む人たちの短編『場違いな客』『スタンドプレイ』『占い師B』の三編が収録されています。
隣人たちは他の作品にもちょっと登場したりしますが、本筋には関わらず、それぞれが独立したお話でした(連作短編集ではない)。
「フツウ」の人が、ある出来事から、真っ当な人生から逸脱していくストーリーです。
逸脱に至る流れはとても説得力があり、誰でも追い詰められるとこんな風になるかもなと理解できるような、いやでもやっぱりそうはならんだろと思ったりもして、絶妙な塩梅です。
日常のホラー要素もあり、ヒタヒタと忍び寄る恐怖がいい感じにドキドキさせてくれます。
クスッと笑える表現もあり、言葉選びは秀逸だなと思いましたし、登場人物に共感する場面もあります。
ただどの作品も最後が少しだけモヤッとするのは何故なんでしょう?
一度道を踏み外した奴らは最後まで突き進んで、落とし前をつけられる方が私はスッキリするのかも知れません。
どこまで行くのかと読者に散々心配させておいて、最後は誰もがちょっと「いい人」になるので、ふわっと着地した感があり、居心地悪くてお尻がモゾモゾしました(笑)
(読書メーターではどなたかが「最後は梯子を外された感あり」と表現していました)
まぁ、元々が「フツウ」の人たちなのですから、それがこの小説のリアルだし、味わいなのかなとも思います。
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◎お気楽読書会(あこちゃん)の評価
読みやすさ……4
ストーリー……4
キャラクター……4
没入感……3
読後感……4
【合計19ポイント】
◎あこちゃんの感想
乱歩と千畝、まずは表紙が素敵。
直木賞候補作品の中で、この1冊を手に取ったのは、表紙のおかげ。
大正の雰囲気漂うこの感じが何とも素敵。
そして、千畝をせんぽと読ませ、RONPOとSENPOというタイトルもなかなかお洒落でいいなぁ〜と思った。
江戸川乱歩と杉浦千畝は歴史上の人物として名前だけは知っていたが、彼らの生きた過程は知らなかった。
なので、彼らがどんな風に生きて、どんな風に作家、外交官になって行くのかが描かれていて、二人がより身近に感じられた。
二人の出会いは大正、青年時代。
そこが何とも不思議。
これって本当の話?と勘違いするほどリアルで、面白い。
そして、二人が出会わなければ探偵小説家も東洋のシンドラーも生まれなかったと思うと、あの出会いは素晴らしいと思ってしまう。
二人とも別々の道を進むが、周りの人に支えられて、悩みながらも自分の道を真っ直ぐに進む生き方はかっこいい。
その中でも奥さんの存在はピカイチ!
こんな風に旦那さんを信じて寄り添えるっていいなぁ〜と思った。
最後、泣ける展開で、余韻を楽しめる読後感で良かった!
この本に若い頃出会えていたら、もっと歴史が好きになっていたかも‥
いや、大人になった今だから、心に響くのかなぁ〜とも思う。
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◎お気楽読書会(ターボ)の評価
読みやすさ……4
ストーリー……4
キャラクター……3
没入感……4
読後感……3
【合計18ポイント】
◎ターボの感想
読後、やるせない気持ちでいっぱいになった。
連続殺人犯で北へ逃亡をする真柴。
真柴を追う警察の陣内。
ふたりの視点で物語は進んでいく。
真柴の生い立ちがわかるだけに切なくて苦しい。
震災で行方不明になった娘の安否が知りたい、探しに行きたいが…仕事か家庭か苦しむ陣内。
目の前の真柴を追うことで気持ちを保っているんだと思った。
真柴と共にする直人の境遇も知りたかった。
なぜしゃべらないのか、どんな家庭環境だったか…きっと真柴と共通するものがあったのかもしれないなと思った。
結末がやるせなくて哀しい。
最後ひとすじの光が欲しかったな。
唯一直人が希望の光だったと思う。
直人には真柴の分も幸せに生きて欲しいと思いました。
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◎お気楽読書会(やまみほ)の評価
読みやすさ……3
ストーリー……4
キャラクター……4
没入感……4
読後感……4
【合計19ポイント】
◎やまみほの感想
章ごとに視点と時系列が変わるので、若干読みにくかったです💦
プロローグで出荷前のブレイクショットという名の車に過ってボルトをひとつ残してしまうところから始まり、どうなるの!?と思ったら、次の章ではいきなり中央アフリカの紛争地域に話が飛ぶので、にわかには理解が追い付きません。
紛争地域に危機が迫ったところで、またまた物語は日本のベンチャー企業の話になり、、おぉ、また変わった💦💦となって、初めの頃は読み進めるのに時間がかかりました。
しかし、直木賞の発表を間近に控え、なんとしても読み終わらねばと思いギアを入れたら、一気に読めちゃいました(笑)
工場の期間雇用、紛争地域の少年兵、格差や人種の差別意識、マネーゲーム、ブラック企業、LGBTq、SNSの拡散、特殊詐欺、権力者への盲従と、現代の課題がてんこ盛りです。
これだけ大風呂敷を拡げて果たしてどこに着地するのかと思ったら、最後は全部繋がってしまいましたよ!
ええぇ、あれがこっちに繋がって、逆にそれはそっちに繋がらないんか~い!!となります。
題名の意味がエピローグでわかり、この物語の核が見えた気がしました。
最後は大団円すぎる感はありますが、愛すべきキャラクターは収まるところに収まって読後感は良いです。
悪い奴が沢山出てくるし、反吐が出そうな犯罪行為が横行していますが、私としては、主人公の晴斗が正義と信じてやったあの翻訳が一番嫌悪感でした。
無自覚に放たれたブレイクショットが与える影響の大きさと取り返しのつかない不幸の連鎖。
あれが最悪のブレイクショットに思える自分がおかしいのでしょうか?
そう思うので正解ですか?逢坂さん。
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◎お気楽読書会(やまみほ)の評価
読みやすさ……4
ストーリー……4
キャラクター……4
没入感……4
読後感……5
【合計21ポイント】
◎やまみほの感想
最初の掴み(序章・宣戦布告)がすごくて、その勢いのまま話が進むのかと思いきや、犯人が何故行動を起こしたのかが丁寧に膨大な文字量で語られる構成でした。
途中正直言って助長に感じられた部分もあります。犯人『瀬尾』の人生を関係者が語るので、重なる部分もあり、最後は『瀬尾』自身の思い出語りもあり、それ前に聞いたわ、、と思ってしまいました。
その点がストーリーに『5』をつけられなかった理由です。
名前を晒された83人のその後を描いた方が絶対エンタメ的には盛り上がると思いますし、それを期待した自分がありました。
しかしそれは『人の不幸は蜜の味』を求める自分の好奇心の現れだったのだと思います。
作者はそんなこと百も承知の上で、あえて、人々の悪意の書き込みにより抹殺された二人と瀬尾の人生を緻密に描く事で、踏みにじられた尊厳がいかに尊いものだったのかを伝え、『安全圏のスナイパー』となりうる全人類に猛省を促しているのだと感じました。
現実は小説よりももっともっと残酷で難しいところまで来ているような気がします。
早く変えなければ、という作者の悲痛な叫びを受け取りました。
こんな時代もあったのだと振り返られる未来が来ると信じたい。
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ということで、、
【お気楽読書会の直木賞受賞予想】~👏👏👏
第1位 『踊りつかれて』塩田武士著
第2位 『乱歩と千畝』青柳蒼人著
第2位 『ブレイクショットの軌跡』逢坂冬馬著
第4位 『逃亡者は北へ向かう』柚月裕子著
第4位 『嘘と隣人』芦沢央著
第6位 『Nの逸脱』夏木志朋著
となりました。
大賞受賞は『踊りつかれて』と予想します!!
7月11日は、読書会イツメン、全員集合でした!
みんなで、水曜日を楽しみにしていま~す!!
、、、その後『石田衣良』のYouTube見たら、『踊りつかれて』をこき下ろしてました(涙)
SNSからスタートして後半は『砂の器』になっちゃってるって。
あんなに歌手の幼少期を描く必要ないんだよ、、って。
う~ん、そうか、そうなのか。
瀬尾の背景を取材するのも、関係ないって。
読む前はこれが本命かと思って読んだけど、あの構成にしたのは編集部のミスだと思うと語ってました。
「面白い」を追及するなら、きっとそうなんだけど、私はあえてなんだと思うんだよな~。
面白いものを書きたかったんじゃなくて、問題提議をしたかったのだと思うのです。
それはめちゃくちゃ伝わってきた。
作者の伝えたいことが迫力を持って読者に届いたら、それはその小説の勝ちだと思うのだけど、、。
その辺どう評価されるのか、、直木賞の発表が益々楽しみになりました。
ということで、私の予想は外れるかもです(涙)
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