50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【読書感想】2月に読んだ本。2025年3月1日(土)

こんにちは。


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


2月はなかなかに仕事が忙しかった上に体調不良もあったりして、いつもより少なめの読書量でした。

色んな本紹介YouTube(ブックチューバーというらしい)を見て、読みたい本を探していたから、本が読めなかったというのもあります(笑)


さてさて最近(2月に)読んだ本を紹介しますね。


《屍人荘の殺人》今村昌弘著(東京創元社)


◎帯、、、

史上初、デビュー作にして三冠!(四冠達成してます)

「このミステリーがすごい」2018年版国内編1位

「週刊文春」2017年ミステリー国内部門1位

「本格ミステリ」2018年版国内ランキング1位

第27回「鮎川哲也賞」受賞

21世紀最高の大型新人による、前代未聞のクローズド・サークル


◎あらすじ、、、

大学の映画研究部の夏合宿において、合宿先のペンション・紫湛荘(しじんそう)で起きた連続殺人事件に遭遇したミステリー愛好会のメンバーが生き残りを懸けて真相を追うさまを描く。

(ウキペディアより)


◎感想、、、

2017年10月発売なので、いつ買ったかは記憶にないものの、まぁ多分6年位は積み本にしてた作品です。

もっと早く読めば良かった~!

こんなに面白いお話だったとは!!!

ゾンビが出てくる話だとは息子から聞いてたのですが、まさかまさかの展開でぶったまげました。

館の回りにゾンビがウヨウヨいて閉じ込められてしまうという前代未聞のクローズドサークル(ここまでのネタバレはセーフだと思うんだ)。

そんな状況を利用した殺人事件が起きるだなんて、発想がぶっ飛び過ぎて、もう何がなんだか!?

超高速爆走コースターに乗せられて、頭をグワングワンと振られ、心臓が上下左右に揺り動かされるみたいな体験でした。

ソンビがいる設定だからこそのトリックもあって、読み応え充分、思わず唸ってしまうほどです。

ホラー苦手でゾンビ映画は見ないのですが、これはホントに最高でした。

犯人の緻密なトリックもすごいし、探偵の推理構築も素晴らしかったです。

主人公だと思っていた人が早々に退場しちゃったのは、ええぇー?!でしたが💦

序盤でもう既に好きになりかけていたのに、、あんな素敵なキャラクター、終わらせちゃっていいの~???って思っちゃいました。

こりゃ続編、読んでみなければ!、、、ということで、「魔眼の匣の殺人」「兇人邸の殺人」「明智恭介の奔走」、、本棚に並んでます(笑)


《砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない》桜庭一樹著(角川文庫)


◎ウラスジ、、、

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。

見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

あたし=中学生の山田なぎさは、子供という境遇に絶望し、一刻も早く社会に出て、お金という「実弾」を手にするべく、自衛官を志望していた。

そんななぎさに、都会からの転校生、海野藻屑は何かと絡んでくる。

嘘つきで残酷だが、どこか魅力的な藻屑となぎさは徐々に親しくなっていく。

だが、藻屑は日夜、父からの暴力に曝されており、ある日ーー

直木賞作家がおくる、切実な痛みに満ちた青春文学。


◎感想、、、

前に読んだ直木賞受賞作の「私の男」よりは好みでした。

海野藻屑などというふざけた名前を付けられた自称人魚の少女と、シングルマザーと引きこもり兄を支えながら未来を諦めて現実的に生きる山田なぎさという十三歳の少女二人の物語です。

全編に不穏な空気が流れ、不幸な結末が最初から分かっているという展開もあり、心が重く沈む読書でしたが、所々ユーモラスな場面もありました。

海野藻屑が放つ不思議な言葉たちを「砂糖菓子の弾丸」と表現するセンスがいいと思います。

桜庭一樹さんの独特な感性が素敵だなと感じました。

海野藻屑をこう表現します。

「白い水彩絵の具にすこぅし青を垂らして混ぜて、それで塗ったような、妙な肌色だった」

山田なぎさは強い少女です。

飼育していたウサギを殺されても、、

「悲しみが襲いかかってきたので、振り払って、歩いた。校門をくぐり、田舎道を早足で歩いた。古いアスファルトがところどころ砕けて、盛り上がって、その下から雑草が顔を出していた。あたしは、こんなふうに図太く生きられたらいいのに、と思いながら雑草を軽く踏んでみた。ぜんぜん平気そうだった」

涙を堪えて怒りを目に宿して、手をぐぅにしながら、肩に力を込めてぐんぐん歩くなぎさが目に浮かんできました。

藻屑の真実に気づいた時のなぎさの大粒の涙には共感し、私も泣いてしまいました。

「生き抜けば大人になれたのに、、」、、虐待で苦しむ子供たちの未来を願ってやみません(涙)


《向日葵の咲かない夏》道尾秀介著(新潮文庫)


◎帯、、、

直木賞作家最大のベストセラー

100万部突破!

その実力を存分に感じて下さい!


◎ウラスジ、、、

夏休みを迎える終業式の日。

先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。

きぃ、きぃ。

妙な音が聞こえる。

S君は首を吊って死んでいた。

だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。

一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。

「僕は殺されたんだ」と訴えながら。

僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。

あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。


◎感想、、、

ウラスジ読んで、少年たちの夏の冒険を描いた「夏の庭」的な青春ミステリかと勘違いしては、盛大に梯子を外されますよ~💦💦

色んなブックチューバーが一番好きなミステリーだったり、最高のどんでん返しだったりと紹介していて、長らく積み本にしていたのを引っ張り出してきたのですが、、。

これがマイベストだと熱弁をふるうブックチューバーが、友達8人に薦めて、7人去っていったという笑い話も、分からなくはないイヤミス(読後、嫌な気持ちになるミステリー作品のこと)です。

私は読後落ち込むというより、頭の中が謎だらけで、途方に暮れてしまったと言うのが正直なところでしょうか。

どこまでが本当で、どこからがミチオの脚色だったのか?

内容が真実だとしたら、生まれ変わりを信じてミカやS君に話しかけていたミチオの孤独が悲しすぎます。

あの日、誕生日だったんだと呟くミチオが切なくて、抱き締めたくなるけど、、そこには、、(涙)

一人助かったのだから、最後命をかけて守ってくれたことも、名前を呼んでくれたことも真実で、それが今後彼が一人で生きていく拠り所になるのだろうか、そうなればいいと思いました。

途中の展開(冒険シーン)は、先生の家に忍び込んだり、名札を失くしたり、もうどうなっちゃうの~と、ハラハラドキドキでした。

胸くそ場面もいっぱいあったし、私の中に謎もいっぱい残ってしまいました(涙)

読友と考察したいことが山ほどあるわ!

誰か読んでくれないかなぁ。


《エレジーは流れない》三浦しをん著(双葉社)


◎あらすじ、、、

山と海に囲まれた餅湯町。餅湯温泉を抱え、団体旅行客で賑わっていたかつての面影はとうにない。

高校生の怜は、今日も学校の屋上で同級生4人と仲良く弁当を食べていた。

淡々と過ぎていく日常の中で迫る進路の選択。

母親が二人いるという家庭の中で、将来を見詰める怜は果たして……。

(双葉社公式サイトより)


◎感想、、、

三浦しをんさんは「舟を編む」が有名ですが、「神去りなぁなぁ日常」が大好きですし、「お友達からお願いします」が抱腹絶倒の面白さだったので、基本好きな作家さんです。

前述二冊(神去り、、とお友達から、、)の印象から、笑える場面がいっぱい出てくることを期待して読んでしまいました。

もちろん微笑ましい場面も多くありましたし、登場人物が皆個性的でそれぞれとても魅力的でしたが、物語として今ひとつパンチに欠ける感は否めなかったです。

こんな幼馴染みがいたらいいなと思うし、男子高校生たちのやり取りは楽しかったですよ、もちろん。

一気読みかと思って読みはじめたのに時間がかかったのは何故だろうと考えた時に、

多分伊都子さん(二人目の母)の存在がこのほのぼのストーリーに異質だからなのだと思いました。

母親が二人いる、もう一人の母が豪邸に住む会社社長という設定、必要だったのかなぁ。

それがなくても、怜の個性や繊細な心情は描けたと思うけどなぁ。

あえてのあの設定に何の意味があるのか、誰か教えてほしいです(涙)

そこに引っ掛からなければサクサク行けると思います。

熱海がモデルなのかなと表紙を見て思いました。

先日熱海旅行したばかりなので、これがあそこで、あそこがこれか~??と、ターボと盛り上がりました(昨夜の読書会)


《「好き」を言語化する技術》三宅香帆著(ディスカヴァー)


◎帯、、、

すごく感動したのに「おもしろかった」しか言葉がでてこない!

今話題の著者が教える文章術!


◎感想、、、

本の教えに則り、他の方の感想は読まずに投稿します。

感想は自分の言葉で語ることが一番大事で、人様の感想を読んでしまうとどうしてもその表現に引っ張られて、脳内侵食され、洗脳されてしまう可能性すらあるよ~ってことが書いてありました。

思ったよりアイドルなどの「推し」を表現するための内容が多かったので、そこまで自分に役立つ情報だったかと言うとビミョーですが、本の感想に使える技術も少しはありました。

感想を書く上で悪いのは①「泣ける」②「やばい」③「考えさせられた」の3つの言葉。

この3つの言葉は、「感想界のクリシェ=ありきたりな表現」の代表選手らしいです。

確かに!なるほど!となりますよね。

友達に映画や本の感想を聞くと、大体この3つの表現で返されることがほとんどですから(笑)

どこで何故泣けたのか?

何がどんな風にヤバかったのか?

何を考えさせられ、そこからどう学びを得たのか?

そこが重要ってことですよね。

「好き」を言葉で保存しておけば、いつの日か丸ごと自分の価値観や人生になっているはず、という言葉は響きました。

読書メーターやブログを拙い内容でも発信し続けることが大事だと改めて感じました。

鮮度の高いうちに言葉という真空パックに閉じ込めておく、、という面白い表現もありました。

鮮度が大事という感覚は大いに共感します。

本の感想を記録に残さない友(誰のことだかお分かりですね?そう、ターボです(笑))にめっちゃオススメしたい!

頭に記録できないお年頃なのだからこそ、文章に記録することで、それが思い出になり、蓄えになり、自分の人生を豊かにし、彩ってくれるのだと思うのですよね。


《イクサガミ》今村翔吾著(講談社文庫)


◎帯、、、

大興奮の侍バトルロワイヤル!!

斬れ。生き残れ。

時代に取り残された侍たちの、最後の戦いーー!


◎ウラスジ、、、

明治十一年。

大金を得る機会を与えるとの怪文書により、つわものたちが京都の寺に集められた。

始まったのは、奇妙な「遊び」。

配られた点数を奪い合い、東海道を辿って東京を目指せという。

剣客・嵯峨愁二郎は十二歳の少女・双葉と道を進むも、強敵が次々現れーー。

滅びゆく侍たちのデスゲーム、開幕!


◎感想、、、

Netflixで今年の11月に映像化されると聞いて、慌てて本屋に走りました(笑)

先日の越谷レイクタウン・未来屋書店で購入した本のひとつです。

今村翔吾さんのYouTubeで配役を紹介していたので、俳優さんをイメージしながら読め、映像がその方の姿で浮かんできました。

主人公の嵯峨愁二郎は岡田准一さんが演じられるそうです。

今村翔吾さんがYouTubeの中で配役を知って、「◯◯もっと出そかな?」と言っていたのに、驚愕の最後で、え?え?どうなるの!?とめっちゃ驚きました。

思い出語りで登場させるということなのか?

退場させるには惜しいキャラクター(俳優さんも)ですよね??

無骨はイカれててヤバいです💦

伊藤英明さんが演じられるそうです。

最初に仲間になる響陣は、私の大好きな東出昌大さん。

ネット検索すると画像がでてきますが、東出さんの横顔が、力強くも切なそうな何とも言えない表情をしていて、ドラマが楽しみで仕方ないです。

仲間が増えるにつれ、最終決戦がどうなるのか結末が恐ろしくなります。

だって生き残るのは、普通に考えたら一人だよね??

さぁ、どうなるのでしょう??

これはすぐに「地」を読まねば!


以上、2月に読んだ本は6冊でした。


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