50代からのお気楽山登り

これから山登りを始めようと思う方、ハードな山は無理だけど山歩きを楽しみたいという方に参考にして頂けたらと思います。山行記録と写真、行程図のイラスト、私なりの難易度を載せています。

【福島、猪苗代町】秋の磐梯山、爆裂火口周回コース。2024年10月12日(土)


磐梯山山頂から、こんにちは!


いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。


今週末は花子も参加できるというので、どこか紅葉が始まっているところがいいなと思い、色んな山のお天気を調べてみました。


日光白根山や北八ヶ岳のにゅう、そして、尾瀬の至仏山、、行きたい山が沢山ありますが、お天気を見ると少し傘マークがあったり、曇り空だったり、、なかなかここだっ!という所が見つかりません。

そんな中、福島県の磐梯山は朝から晩までずーっとお日様マークが輝いていました。


花子に聞くと磐梯山はまだ登ったことがないとのことで、じゃあ磐梯山にいってみよう!ということに。

ちょっと遠いのと、高速代が高いのはデメリットですが、それより何より「最高のお天気に紅葉の山に登りたい」欲が勝って、行き先は磐梯山に決定しました。


磐梯山には昨年秋にマルちゃんと一緒に登っていて、八方台からのピストンコーズだと超楽勝であることを知っています。

その時に山頂から見て気になった櫛ヶ峯の近くを歩き、上から見てその美しさに感動した銅沼に立ち寄るコースがいいのではないかと提案しました。


櫛ヶ峯付近のルートがYAMAPでは破線になっていて、二人(ハガレーナと花子)が心配していましたが、《山歩きJP》の二人が普通に歩いていたし、「山と高原地図」では実線ルート表示なので「きっと大丈夫なはず!」と押しきりました🤣

破線部分がかなりの急登で、ザレていたら滑りやすかったりするのかなと心配なので、登りで使う時計回りにすることにしました。

1時間続く急登エリアでバテてしまわないよう、ゆっくり登りましょう。

その先にはきっと素晴らしい景色が待っているはずです。



自宅を2時半にスタートしました。

朝日に染まり始める磐梯山。

この後標高を上げるにつれ霧が出てきて、道中何も見えなくなりましたが、「朝の霧は晴れる!」というハガレーナの言葉を信じて、みんなで呪文のように「朝の霧は晴れる!」と唱えながら車を走らせ、八方台駐車場に到着したのは、6時12分でした。



《コーズ定数 23(ふつう)》



第2駐車場から5分歩いた所にある第1駐車場でトイレ利用し(山中には弘法清水小屋に携帯トイレブースがあるのみ)、6時40分頃、歩き始めました。


こちらが八方台登山口。

標高は1194Mです。

登山口には「熊出没注意」の怖~い看板があります。


しばらくはとても歩きやすいなだらかな道です。

ブナ林が美しく、足取りも軽い🎶


森に朝日が射し込んできました。

ブナの青白い幹の間から放射状に射し込む光が美しく、この日の晴天も期待して、心が浮き立ちます。


7時10分、登山口から30分で中ノ湯跡に到着しました。

辺りは硫黄の匂いです。

近くに有毒ガスが発生している箇所もあると「山と高原地図」に書いてありました。

空はピーカンの晴れ!!

右奥に見えているのが目指す磐梯山です。


中ノ湯跡から5分ほど登った所に分岐があります。

道なりに行けば昨年秋に歩いた磐梯山ピストンコースですが、今回は銅沼経由にしたいので、ここを「裏磐梯登山口」方面へ下って行きます。


明るい登山道から薄暗いジメッとした道に様変わり。

階段の丸太がヌメヌメしてとても滑りやすいので、慎重に下りました。


銅沼まで下ることは承知していましたが、下っても下ってもなかなか銅沼が現れません。

「こんなに下るのか~💦もしかして八方台登山口より下ってない?」と言うと、二人が「そうだよ!みほさんが作ったYAMAPの登山届で見て知ってたよ。登山口より標高低い所まで下って、また登らなくちゃいけないのか~って、思ってたよ。みほさん、気づいてなかったの!?」、、、はい、、気づいてなかったです(涙)

すみません💦💦


緑の大きな葉っぱの上にきれいなバッタ発見!!

、、、と話をそらす🤣


8時5分、銅沼(あかぬま)に到着しました。

磐梯山が湖面に映っています。

沼の色は上から見た方が神秘的で美しいですね。

側で見たら沼自体の美しさはよくわかりませんでした(笑)

まぁ、側に立ったという事実が大事!

右側斜面からは噴煙があがっていて、湯煙なのか、有毒ガスなのか、、


1888年に、磐梯山と櫛ヶ峯の間にあった小磐梯山が噴火してできた火口壁に囲まれた神秘の沼。


銅沼を後にし、次に向かいます。

近くには別の名もなき湿地帯もありました。

湿地なので、踏み込むと足が沈み、ジュワジュワと水が上がってくるので、側に寄ることはできませんでしたが、、。

草紅葉が美しかったです。


10分ほど平らな道を進むと、突然視界がひらけ、目の前にスキー場が現れました。

こちらが裏磐梯スキー場のトップです。

左手奥の湖は桧原湖。

右手の山は百名山の西吾妻山(2035M)です。

こちらにも登山口があるので、いつかこちらのコースも歩いてみたいです。


8時37分、噴火口に向かう道に入りました。

シダが生い茂り密林のような雰囲気ですが、視線を上に向けると木々はダケカンバで高原のような明るさもあります。

登山を始めてもう2時間経過しました。

「ピストンコースならもう山頂だね」とハガレーナ。

確かに!!

まだようやく登山口に立ったって感じです(笑)


左上のキノコは編笠山でも見つけた「黒柳徹子さん」。

右上はシラタマノキ。

左下は、何に見えます??(笑)

ハガレーナは「こけし!」と言ってましたが、ほんとに??私には別のものに見えます🤣

右下は誰かが半分かじった林檎🍎が落ちてるように見えますよね!

ほんと、そっくりでした。


弘法清水まで2kmの標識。

こちらのルートはいくらかマイナーなのでしょうか?

今のところ誰にも会いません。

銅沼への下りで二組ほど、裏磐梯スキー場トップで一組とすれ違いましたが、皆さん八方台からのルートと合流するコースを行かれるようで、噴火口の縁を歩くコースのことはご存知ない様子でした。


徐々に噴火口の壁が近くなってきました。


9時20分、広い所に出ました。

ここが火口原です。

ここにかつては小磐梯山があったのですが、すべて吹き飛んでしまい、流れ出た噴石や泥流で長瀬川とその支流が埋め尽くされて、裏磐梯の湖沼群を形作ったのだそうです。

裏磐梯の湖沼群は、私が足の手術をした後のリハビリハイクで訪れていますが、それはそれは美しくて一気に磐梯山エリアのファンになりました。

岩がゴロゴロとした広い火口原に立ち、削り取られた火口壁をぐるり見回します。

なんだかすごい迫力、異世界観で、グランドキャニオンみたいでした(行ったことないけど)


川上温泉ルートとの分岐です。

低木が生え始めている不毛の原っぱに、ピンクテープがはためき、道を示してくれています。

櫛ヶ峯と磐梯山の間にあるザレの尾根までどう登るのだろうと思っていて、地図を見る限り、ザレザレばかりの急登なのかと想像していましたが、、

ピンクテープの導く先を見ると、どうやら、森の中を登って行き、最後に少しザレになるのかなといった感じです。

急斜面であることに変わりはないので、バテないようにゆっくり登って行くことにしました。

登り口でスポーツ羊羹でエネルギー補給。

いざ、急登へ!


あ、現れた!

日本百名山のテレビや、《山歩きJP》でも見たUを逆さまにした鉄のてすり!

これがめちゃくちゃ助かりました!!

急勾配を登り、大きな岩を乗り越える度に、このてすりを持って体をぐいっと持ち上げることができました。

素晴らしい!!

どこの山にもこのてすりがあれば、ストックいらずだわ!(笑)


途中からはそのてすりもなくなりましたが、どうやら一番の急斜面はあのてすりエリアだったもよう。


振り返ると火口壁と銅沼が見えました。


左から右へ。

火口壁と火口原。

素晴らしい景観です。

これはこちらのコースでないと見れない景色。

ハガレーナも花子もここでようやく私がこのコースをチョイスした意味を理解してくれたようです。

それまで、「なんでわざわざ登山口より低い所まで下るんだ」とか、「破線ルートなのに大丈夫なんかね?」とか、クレームの申し出がされておりましたが、これ以降文句を言う人はいなくなりました🤣

そのくらい、皆を納得させる景色の連続になります。


10時32分、櫛ヶ峯の分岐に到着しました。

正面に見えているのは、ラスボス磐梯山。

手前の尖った岩が天狗岩です。


天狗岩から連なる火口壁。

大迫力です。

どんどん崩れているのでしょうか。

斜面に大きな岩が転がって留まっているのが見えました。


昔小磐梯山があった場所。

今は美しい裏磐梯湖沼群のエリアになります。


こちらは櫛ヶ峯側の火口壁。

岩肌の色が何色にもなっていて、とてもきれいでした。


それぞれの方向を背景に記念撮影。

ぐるぐるまわって撮りました。


上は沼の平という名前がついているようです。

磐梯山と櫛ヶ峯の間にある窪地でいつくか沼がありました。

弘法清水小屋まではガレ場の登りになります。

私は初め、破線ルートはみんなこんな感じのガレ場なのかと想像していたのですが、それは間違いで、急登のほとんどが森の中(てすりゾーン)で、危険なガレ場はわずかの距離でした。

これがなぜYAMAPで破線ルートなのか、不思議なほどでした。


何度も何度も振り返ったり、まわりを見回したり、、《山歩きJP》のジュンが言う「目が4つ欲しい」感覚でした(笑)

どこを見ても素晴らしかったです。


11時26分、岡部小屋(上)と弘法清水小屋(下)のある平地に到着です。

冷たい弘法清水で喉を潤し、鐘をついて、いざ、山頂へ!!


ちょうどお昼前の時間帯だったので、下山する人たちとのすれ違いが大変でした。

団体さんも多く、道をゆずり過ぎるといつまでたっても進めないので、隙間を縫って登っていくと、めちゃくちゃ疲れました💦💦

自分のペースで歩けないと、一気に息が上がる!!!

時々立ち止まって景色を眺めながら、なんとか山頂へ!


11時55分、磐梯山(1816M)に到着です!

私たちが山頂に着く直前まで雲に隠れていた猪苗代湖が全部見え!

辺りのハイカーが「晴れてきたーっ!猪苗代湖見えてきたぞ!」と色めき立っていました。

あら、晴れ女が晴れをもたらした!?(笑)


磐梯山は360度の大パノラマ!!!

遠くの山には雲がかかっていましたが、猪苗代湖も会津若松市も、裏磐梯も、ぜんぶ、ぜーんぶ、見えていました。


こちらは東方向の眺め。

上は赤埴山で、下は安達太良山です。


山頂ランチの後、山頂直下にある山頂標識にて記念撮影して、下山開始しました。


登りでは忙しくて気がつかなかった紅葉。

実は山頂付近は赤く染まっていたのでした。


昨年も感動した下山途中の眺め。

今年は紅葉が遅れているという話を聞きます。

磐梯山もこれから徐々に麓に向けて彩豊かになっていくでしょうね。


弘法清水小屋で、花子が手拭いとポストカードを購入していました。

ここからは、昨年も歩いた楽勝コースなので、心も体も軽いです。


火口壁の上を歩いています。

上から見た銅沼。

やはり銅沼は上から見た方が魅力的ですね。

なんとも不思議な色合いです。


そして、山頂方面を振り返る。

空が青い!!


下山も楽しいダケカンバの森。


朝通過した分岐を懐かしく思いながら通過し、平らな道でスキップしながら(一瞬でしたが)、次はターボも連れてこようと誓って山行を終えました。

想像していた通り、いや、想像を超える素晴らしいルートでした!




秋の磐梯山~旧火口周回コース#お気楽山登り #登山 #登山女子 #登山初心者 #磐梯山 #銅沼

今回の動画には、最後にYAMAPの3Dルート動画も入れてみました(初めての試み)。

爆裂火口をぐるりと回ったのがよくわかるので、是非見てみてください。


いつもブログを応援していただき、ありがとうございます。

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